イカとコロナ
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イカとコロナ

「イカゲーム」が人気だそうなので、ネットフリックスで全話観てみた。

(以下ちょとネタばれがあります)

借金を背負った人たちがある組織に誘われて、一攫千金を狙うゲームに参加する。ゲームをすべてクリアして残った一人が、莫大な賞金を獲得する。ゲーム自体は子どものころにやったような単純なものだけれど、脱落した人はその場で命を奪われる。まさに、生き残りを賭けたゲームだ。

最初456人いた参加者が、どんどん脱落していく。当然、仲間を集めて行動する人たちも出てくるし、参加者一人一人のキャラクターも色濃く出てくる。仲間だと言っていた人を裏切ったり、勝ち残るためにあらゆる手段を使ったり、人間の汚い部分もどんどん見えてくる。でも中には、誰かのために自分を犠牲にする人がいたりして、閉じ込められた厳しい状態の中で、一人ひとりがどう考えて、どう行動するのか、そんなところも、大きな見どころだ。

そして、参加者は最初はそのルールに反発してゲームを一旦取りやめるのだけれど、結局また戻ってきて、そこで過ごしているうちに、今度はその世界のルールを受け入れ、そのルールの中でいかに自分が有利に行動するか、そして最後に勝ち残るのか、だけを考えるようになる。

もう誰も、ルール自体の異常さを指摘するものはいなくなって、参加する限りは生き残る、そこを目指すために努力する。

見ていくうちに引き込まれていくのは、見ているこちらも、そのゲームに参加しているような気分になるからだ。

自分がこの状況にいたら、どうするだろうか?仲間をどのように選ぶだろうか?最後まで仲間のために行動できるだろうか?ルールを守らないと命がない状況で、パニックにならずに最後までゲームに参加できるだろうか?ゲームを進める組織に対してどんな態度をとるだろうか?そもそもルールを守るのだろうか?なぜルールに従って行動するのか?

などいろんなことを考える。

そんなことを考えていると、イカゲームが、ある「普通でない」状況に多くの人が閉じ込められて、そこにだけ通用するルールを守ることを強要され、そのルールの中で暮らしている人たちと一緒に行動して、最後のゴールを目指す、という意味では、ロックダウンや入国制限がある、新型コロナウイルスの感染が拡大している、今の世界の状況となんとなくどこかが似ているように思う。

境界が決められた場所で、多くの人と一緒に暮らし、移動が制限され、そこにいる人だけを対象とした独自のルールに従うことが求められ、ルールに違反した人には罰則がある。

そんな状況に長くいる間に、その状況が普通ではないことを忘れてしまって、その中のルールを守ることだけを考えて、その中でいかに自分が有利なポジションになるのかを目指す。

次のゲームはなんなのか?そのゲームで自分は生き残ることができるのか?そんなことばかり考える。

でも、そのルールの中では「自分が正しい」と信じる行動を取っていても、一歩その世界を抜け出せば、あるいは、ちょっと視点を上げてみてみれば、その行動は正しくないことがわかる。

イカゲームも、外から眺めているとまったく普通ではないことが明らかだけれど、中にいる人たちはもう気づかない。

それと同じように、コロナ後の世界から振り返ってみると、なんて異常な世界だったのかと、今の状況を見てみんな気づくのだろう。

2020年3月の最初のゲームからずっと参加を続けていると、その中のルールだけを見て、次のゲームにだけ関心を持ち、そんな世界の全体を外から眺めることを忘れてしまう。

イカとコロナはおそらく同じなのだ。


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キックオフNZ は、NZのロトルアにオフィスのある、2003年設立の現地無料留学エージェントです。ウエブサイト( kickoffnz.co.nz )で平日毎日更新しているダイレクターブログをより掘り下げた内容を書いていこうと思います。