読解力ってどうすればつくの?

「AI VS.教科書が読めない子どもたち」新井紀子著(東洋経済新報社)を読んだ。

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昨年お手伝いした企業で、

ランチタイムに子どもたちの学力格差の話になり

その原因が問題が解けないのではなくて

そもそも問題の意味がわからない子が増えていて

教える側も、敢えて全体の底上げをするような方法をとっていないから

ということだった。


先日ツイッターでこの本の存在を知って

その時の話が蘇り、読んでみたいと思ったのだ。


この本によれば、

大規模な調査の結果、

日本の中高生の多くが

教科書を正確に理解できないことがわかったという。


それって、学ぶ以前の問題じゃないの!

大前提が崩れてるわけだから。

かなり深刻な「は・な・し」。


ぶっちゃけ、読解力がないのか、

理系の研究論文タッチだからか

超文系脳の私には

とっても読みにくい本だった。


結局のところ、

この本には、子どもたちの読解力がどうして落ちているのか?

どうすれば読解力がつくのかは書いてなかった。


読書が足りないとか、スマホのやりすぎとか

私でも思いつきそうなことは、原因じゃないという。

国語の文学を解するような力とも違うのだという。


自分の経験から言うと

スマホデビューしてから何ヶ月かした後

以前スラスラ読んでいた本が急に難しく感じたことがあった。

あれ?って。

その時期は特に本を読むことが減っていたように思う。


でも最近、興味の幅が広がって読みたいものが増えたので

本をたくさん読むようになったせいか、

一旦難しく感じていた感覚がリハビリされて、元に戻った気がする。


言葉の意味も、料理のおかずも、商品も、国の面積も

どんどんググって調べることができる。

この窓口が全てスマホっていうのは便利だけど

脳の一部分しか使わないから、

学習しているのは自分じゃなくてAIよね、

ビックデータに貢献しているのよね。


とにかくスマホばかり使うことは、

読解力が後退すると思う。


ではどうすれば読解力がつくのか?


私は文学部だったくせに、

小さな頃からどちらかというと外で遊ぶ派で

図書館はなんとなく暗くて寒くて苦手だった。

高校時代はほとんど読書はせず、

典型的なテレビっ子。


進学するのに理数系は早くから切り捨てて

私立文系に絞っていたのだけれど

「国語」の偏差値は決して良くなかった。


案の定、学生時代は

「かわいい」とか「すごい」とかいう単語ばかり連発してばかりで

「週刊誌を読みなさい」と当時のボーイフレンドに勧められたほどだった。


いざ本屋さんに行っても

本はあまり読んだことがないので

何から読んでいいのかわからないほど途方にくれてた。

私を救ったのは先輩が勧めてくれた

吉川英治の「宮本武蔵」だった。


あまりの面白さに引き込まれ、

さらに勢いに乗って、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」

「風と共に去りぬ」と次々長編に挑戦していくうちに

私の読書脳は鍛えられたと思う。


おかげで卒業時の就職試験の国語の偏差値はかなり上がっていた。

国語の偏差値と読解力がイコールではないと思うけれど

読解力を上げるのに読書は有効ではないのか?

・・・・・

でも考えてみると、

読書をしていなかったけれど

問題の意味がわからないということはなかった気がする。


そもそも読解力ってなんだろうってところに戻ってくる。

だらだら書いていたら長文になりすぎちゃったので、

今日はこの辺で。





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