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転職の話その2

10月になってからだいぶ寒くなった。空気も乾燥して静電気が起こる前の、布がワサワサする感じというか、ファファっとした感覚になることが多い。静電気が嫌いなので冬は好きだけど寒くなると妙な感覚になる。

そろそろ年が超えてしまうので、早く次の職の内定を貰わなきゃと焦る。仕事終わりの20時の道路はまだ車の数か多かった。30分ほど車を走らせ、自宅へ。部屋着に着替えて転職エージェントからのメールを見る。ピロン。

『面接が決まりました』

ややテンションが上がる。急いで自分が志望を出した会社から面接の確約が貰えた。希望日を送信して日程調整を待つ。面接なんて大学卒業してから何年もやってないから緊張するな。部屋に入るルールとかあったな。どうやってやるんだっけ。忘れた。


数日後、面接日が決まる。仕事が終わってから疲れすぎてほぼ毎日気を失うように寝てしまっているのが現実である。仕事をしながら転職活動なんてできたものではない。面接日が決まっているのに、業界研究も企業のことも調べられていない。まずい。とりあえずIT系の職種だということはわかった。もう自分の話せることだけで挑むしかない。

面接当日、都内某所。

服装は自由でいいと書いてあったが、流石にスウェットで向かうの気が引けるので白シャツにスラックスで向かった。電車が遅延して(なぜ重要な時に遅れるのか本当に意味不明)いたが、走って現地に到着。道路に面した綺麗なオフィス。俺の営業所とは別世界だな。受付を済ませ、待機。この時間何をすればいいのか分からず、本を読んで気を紛らわす、が全く内容が頭に入ってこない。

名前を呼ばれ、面接室へ。ここでも待機。何年ぶりの面接だろう。とりあえず入室のルールはやらなくてよさそう。

面接官が入室。面接開始。20分ほど話し、退室。緊張で何を聞かれたかほとんど覚えていないが、面接官がクロックスを履いていたことは覚えている。

わざわざこんな遠いところまで来たのに、なぜか疲労感がある。早く帰ってYouTubeが観たい。それと眠い。休みなのに休みの感じがしない。

早く内定をもらって今の状況から抜け出したいな。頑張ろう。

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