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土の中の宝物。

息子が公園や道端でBB弾を拾ってくるが、今は鉄砲で玉を飛ばしている子供はなかなか見ない気がする。もしかして今、土から見つかっているBB弾は昭和、平成、令和と時代を超えたものなんじゃないだろうかとふと思った。

自分が3歳くらいのとき、当時の実家の前でスコップ片手に土を掘りながら、しかめつらでカメラに目線を向けている写真が1枚残っている。私は土の中から出てくる黄色や黄緑の玉が本当に不思議で、虫はそっちのけで夢中で掘ったのを覚えている。

あの色とりどりの玉が子供が放つ鉄砲から放たれるものだとイコールではっきり結ばれたのが19の時だ。遅すぎる。BB弾に夢中になる幼児期は勝手に一人で外に出られなかったので玉がどこから来るのかわからず、褐色の土から無限に生まれてくるものだと思っていた。その不可思議さに惹きつけられていた。

当時、働いていた小さな本屋のカウンターでピカーンとカミナリが落ちたように『店長ー!!BB弾ってもしかして子供が飛ばしてる鉄砲から飛び出してるんじゃないですか!?』と言ったら、まぁそうだよ当たり前やねという反応だった。

お気に入りの缶に玉を集め続ける息子をのぞき、色褪せている銀色(玉そのものの色になってしまっている)などを見つけると、もしかしてそれは昭和の産物では、、、と思うのが楽しい。

玉はまた、まだ私が知らぬ元号を超えて次の世代の子供たちに受け継がれるのかもしれない。

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ではまた。

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