コード・トーカーの逆説(code-talker paradox)

こんにちはKiBnoです。私は大学の教育学部で勉強しているのですが、最近趣味で言語学を勉強しているので、これから時々そのアウトプットとして、noteで発信していけたらと思います。
何分素人なので、間違いや最新の情報があれば遠慮なくコメント等で教えてください。

コード・トーカーの逆説

初回の今回は、私が言語学を勉強しようと思ったきっかけの一つである、コード・トーカーの逆説(code-talker paradox)について、解説してみたいと思います。
この逆説とは、一言でいうと
「二つの言語は似ている状態と違う状態を同時に有する」
ということです。これだけ聞いても理解できないと思うので、これから具体例も交えて解説していきます。

既存の言語を暗号とする

この逆説は1943年、第二次世界大戦中に発生しました。この時、ビスマルク島周辺では、アメリカ軍の戦闘機が次々に日本軍によって撃ち落されて今した。明らかにアメリカが作った暗号を解読していたのです。

そこで新たな暗号として用いられたのが、11人のナバホ族というアメリカの先住民族でした。彼らはナバホ語という独自の言語を話しているのですが、この言語を暗号としたのです。

その結果、他のどんな暗号でも解読できた日本ですら、ナバホ語は解読できず、その後のアメリカ軍の損失は最小限に抑えられ、このような出来事は第二次世界大戦を通じて繰り返されました。

そして戦後何年もたった後、彼らナバホ・コード・トーカーたちは合衆国大統領に称賛され、またニコラスケイジ出演の映画『Windtalkers』のモデルにもなりました。

なぜ言語が暗号になるのか

ここで、これを聞いて違和感を覚えた人がいるかもしれません。

なぜなら、ナバホ語は日本語に対して暗号でなければならないので、日本語と違わないといけません。それと同時に、英語からすばやくナバホ語に翻訳しなければいけないので、英語と近くなければいけません。

しかし、ここで見落としがちですが、日本にも英語を話せる人はたくさんいますよね、ということは、
英語と近くなければいけないと同時に、英語から遠くないといけません。
これこそが、コード・トーカーの逆説と呼ばれる出来事です。

まとめ

本来ならばなぜこのような逆説が発生するのかというところまで言及したいのですが、かなり話が複雑になってしまうので、今回は割愛させていただきます。

しかし、ここから先も知りたいと思ってくださった仲間のために、この記事を書くにあたって参考にした本のアマゾンリンクを貼っておきます。

この本には今回紹介したコード・トーカーの逆説以外にも、様々な言語に関する知識を得ることができるので、今回の記事を読んで、少しでも言語学に興味を持ったなら、是非読んでみてください!

↑リンク先には正常な値段(1000円程度)のものがあります!

これからも、自分が学んだ言語学の知識や、本の書評などを共有していくので、noteやTwitterのフォローをお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?