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極限世界の頭脳戦、サイクルロードレースの世界

例の問題のせいで、様々なイベントや興行がバタバタとオジャンになっている現在、僕達にできることといえば推せるものををとにかく推し切ることに尽きます。

そんな中、まさに俺得としか言いようのない企画が始まりました。

どうですか、この企画。とにかく審査員が凄過ぎませんか?お手本作品もまたすごい。

こんな企画に、かつて山際淳司と沢木耕太郎を聖典としていた僕が乗らないわけにはいきません。中の人とか関係無しに僕も僕の偏愛をぶつけにいきます。

今日は僕が大好きなサイクルロードレースについて書いていきます。

サイクルロードレースとは

日本においては「自転車レース」といえば競輪(ケイリン)を想起されることがほとんどです。しかしここで語り倒す「サイクルロードレース」は、競輪が「陸上競技の短距離走」みたいなものだとすれば、マラソンに該当する競技です。

サッカーと同じく、ヨーロッパで行われるレースがトップレベルのレースとなります。この記事においても、ヨーロッパのレースを念頭に置いて説明して行きます。

この競技をイメージしやすいのはやはり「弱虫ペダル」「シャカリキ!」でしょう。まさにサイクルロードレースを題材とした漫画です。

競う距離は150km〜250kmくらい、一レースあたりの競技時間は4〜5時間。レースへのエントリーはチーム単位で実施しますが、順位は個人単位で付きます。チームの人数はレースのレギュレーション(規定)によって異なりますが、UCIワールドツアー(サッカーでいうFIFA的な機構が主催している、ヨーロッパのトップレベルのレース)については概ね7〜8人となっています。(2020年4月現在、8人がMAX)

結局のところ、自転車で遠くにあるゴールを目指す競技、なんですが、なかなかどうしてこれがまた奥深い。その奥深い要素をこの記事でややしっかり目に説明していきたいと思います。

はっきり言ってこの文章は長い!9000字近くある!しかし、以下に該当する人は、きっと読んで損はしないと思います。サイクルロードレースはそういうスポーツです。

・囲碁や将棋等、データを伴って戦略を練るボードゲームが好きな人
・ヨーロッパの地理・歴史に造詣がある人/好きな人
・経営者など、リソースマネジメントを生業とする人
オタク(=これまでになんらかの推しを持ったことがある人)

大前提:「サイクルロードレースの勝利」について

サイクルロードレースはエントリーこそチーム単位ですが、基本的には個人戦です。リザルト(結果)は個人名で表示され、表彰されるのも個人単位です。こんな感じに。

スクリーンショット 2020-03-08 11.54.30

https://www.letour.fr/en/rankings より引用:2019年ツール・ド・フランスのリザルト

それを踏まえてこちらの写真をご覧ください。

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イブ・ランパールトという選手が勝ったのですが、その後ろにいるマッテオ・トレンティンという同じジャージを着た選手も何故かガッツポーズをしています。つまり、個人戦であるにもかかわらず、優勝していない選手がガッツポーズをしています。これはどういうことでしょうか?当然ながら後ろのトレンティン選手は表彰されません。

実はサイクルロードレースにおいては、チームの中に「チームを代表してゴールに飛び込む役割」の人が設定されていることがほとんどです。この「ゴールに飛び込む役」の人をエースといい、チームの他のメンバーはエースをアシストするのが仕事となります。アシストはアシストの仕事を充足すれば、順位が悪くてもきちんと評価されます。

したがって、アシストの有効な働きによりエースを勝たせるのがロードレースで勝つための要件となります。

はい、ここ重要です!「サイクルロードレース は、チームのエースを勝たせるゲーム」です。

そのため、チームはコースに応じて勝てそうな選手をエースに指名し、さらにそのエースを最もうまく補佐できるようにアシスト陣を構成し、おまけに気候や他チームの動向を加味したシナリオを描いた上でレースに臨みます。つまり、サイクルロードレースは無数のパラメータを精査して戦略を練り上げる、極めて高度な頭脳戦が展開されるスポーツです。

距離も200km前後あるので、最初から頑張って先頭を走っても絶対に勝てません。いつどこで仕掛けるかの絵をしっかり描いて、それをチームで共有して、残存体力をマネジメントながら他チームと攻防しつつ機会を冷徹に狙わない限り、決して勝てないスポーツです。純粋な運動能力だけでは絶対に勝てないのです。

サイクルロードレースの種類

さて、そんなサイクルロードレースですが、その種類が大きく「ワンデーレース(レースが1日で終わる)」と「ステージレース(2日間以上のステージに分かれる、ゴルフのツアーのイメージに近い)」の2つに分かれます。

レースのステージが1つか複数によって、取るべき戦略が大きく変わってくるので、このように種別されています。

1:ワンデーレース

ヨーロッパでは主に春先と秋に行われます(5月〜9月はグランツール(後述)と国別選手権がある)。距離は概ね250kmほどです。

ワンデーレースは一日だけの勝負なので、そのコースに特化したメンバーが組まれます。例えば、最後のスプリント(300m程度の短距離ダッシュ、競輪のイメージ)で勝負がつくレースであれば、とにかく短時間高出力(スプリント力)を出せる選手をエースに据えて、アシストはラスト300mまでエースを温存(※)し続けます。

※スリップ・ストリームといって、前の選手の後ろにぴったり着いた状態であれば空気抵抗を大きく低減させられるため、体力を温存できる。ロードレースの体力温存は基本的にこれを使う。当然、自チームではなく他チームの選手の後ろに付くことも可能なので、集団の先頭を走るのは単純に考えれば損。単純に考えれば(強調)

ラスト10km程度単騎で突っ込む選手が勝つ傾向のあるレースでは、独走力が高い選手(タイム・トライアル能力という)をエースに据え、アシストはエースのためにラスト10kmまで集団(プロトンという)のスピードを落ち着かせたり、はたまた他チームを混乱させるために仕掛けたりします。

ただし、レースは1ステージで終わるので、体力・気力・その他現実的なリソースの全てをこの250kmの中に完結させる必要があります。そのため、一つのミスや機材トラブル(パンクとか)が命取りになるスリリングさがあります。

【ワンデーレースの代表的なもの】
<プロツアーレース>

・「モニュメント」5レース(伝統的なレース)
 ・ロンド・ファン・フラーンデレン
 ・パリ=ルーベ
 ・ミラノ=サンレモ
 ・リエージュ=バストーニュ=リエージュ
 ・ジロ・ディ・ロンバルディア
<国別対抗>
・世界選手権(年一回)
・夏季オリンピックロードレース

2:ステージレース

ステージレースの勝者は、最終日までの経過時間が最も少ない選手となります。つまり、仮に各ステージで勝利を挙げられなくても、最終的に優勝することが可能です。最終的な首位を総合優勝といいます。

また、このルールを逆に取り、選手層的に総合を狙えないチームは勝てそうなステージの勝ちを狙ってきます(スポンサーのロゴが書いてあるジャージを着てテレビに映ることで多大な広告効果を得られるので、それはそれで意味のある戦略)。これをステージ優勝といいます。

ステージレースは2ステージ以上の長丁場となるので、ワンデーレースよりもリソースのマネジメントがシビアに問われます。したがって、大局的なプランを個々の戦術に落とし込んでいく必要があります。

しかし、長丁場であることから当初の予定にはなかった事態が発生することがよくあります。実際にあった事例としては。。

・チームのエースがお腹を壊して競技続行不能に(結構よくある)
・エースが中継車に轢かれて競技続行不能に
・ゴール地点の峠とそこに至る道に大量の雹が降って競技続行不能に
・レース中、何故かコース上にいた犬と衝突して競技続行不能に(犬は何故か無事)

つまり、ワンデーレースよりも不確定要素が多くなります。その不確定要素を見越した対策を戦略はもちろん、メンバー構成・機材・スタッフ配置といった様々な側面から検討する、チームの総力戦となるのがステージレースです。

ただでさえサイクルロードレースは1ステージあたり7,000〜8,000kcalを消費する超過酷なスポーツです。そんな体の内外の消耗も激しい行為を、ステージレースは何日も、下手したら20日以上繰り返します。終盤はいつだって、選手全員が極限世界の住人となります。しかし、だからこそ栄光とドラマがあるのです。

究極のステージレース、グランツール

そんな過酷なステージレースの中でも、特に期間が長く(21ステージ)、特に過酷で、そして特別な栄誉を持つレースがあります。

その特別なレースは毎年5月にイタリアで開催されるジロ・ディ・イタリア、毎年7月にフランスで開催されるツール・ド・フランス、毎年8月〜9月にスペインで開催されるブエルタ・ア・エスパーニャの3つで、それらを総称してグランツールと呼びます。それぞれ約1ヶ月をかけて国中を走り回るこれらのレースは、国が全面的にバックアップして運営されるため、このイタリア・フランス・スペインの三カ国(あとベルギーも)は、ロードレース界では特別な国とされています。

その中でも抜群の知名度を誇るのがツール・ド・フランスです。

峠の上にヘリで降り立った大統領が選手を歓待したり、最終ステージ(パリ)ではフランス空軍による航空ショーがあったり、シャンゼリゼを封鎖してド派手な表彰式をやったりと、フランス第五共和政による厚くて熱いサポートがあるのはもちろんのこと、このレースを目当てに世界中の熱狂的なロードレースファンがフランス目掛けて飛んできます。他の二つはバカンスシーズンからやや外れることもあり、ここまでの熱狂は帯びていないように見えます。

そのため、ツール・ド・フランスの総合優勝は特別視されます。総合優勝でなくても、その日時点の首位に与えられるマイヨ・ジョーヌという黄色いジャージを着るだけでも、ステージを勝つだけでも、ひいては出走するだけでも、それはもうとんでもないことです。全ロードレース選手が目標とする最高峰のレースと言っていいでしょう。

ちなみに伝統的に西ヨーロッパの観客が多かったのですが、最近はコロンビア(この国もまた自転車に熱い)の観客の姿も目立ちます。

【ステージレースの代表的なもの】
<グランツール>

 ・ツール・ド・フランス
 ・ジロ・ディ・イタリア
 ・ブエルタ・ア・エスパーニャ
<その他>
 ・パリ=サンレモ
 ・クリテリウム・デュ・ドーフィネ
 ・ツアー・ダウンアンダー
 ・ツアー・オブ・カリフォルニア
 ・ツアー・オブ・ジャパン(日本で開催される)

※「弱虫ペダル」で描かれているインターハイもステージレースです。
(実際のインターハイはワンデー)

サイクルロードレースの魅力

以上を踏まえて、僕が考えるサイクルロードレースの魅力をまとめていこうと思います。

魅力1:200kmの彼方を見据えた展開

当たり前ですが、どのレースにおいても各チームは展開を設計してから臨みます。が、さすがに最適解みたいなものがあって、基本的には以下のような展開に基づいてレースは進んでいきます。(展開がわかりやすいワンデーレースを例に説明)

序盤:各チームの斥候役の選手が、ダッシュをかけてプロトンの前に出る。これを「逃げ集団」という。逃げ集団にチームの選手を入れておくことが、プロトンにいるエースに万一が生じた場合のリスクマネジメントとなるので、基本的にはどのチームも逃げに乗ってくる。しかし逃げに乗るのは滅茶苦茶に疲れるので、乗るかどうかはチームのリソース次第でもある。そして少人数で走るのは疲れるので、逃げ集団は先頭を交代しながら協調して走ることで、スピードを維持する。
中盤:プロトンは逃げ集団との時間差を気にしてくる。ここであまりにも離れすぎるとプロトンにいるエースを勝たせられなくなるので、プロトンのスピードが速まる。また、プロトン内でも揺さぶりをかけて、ライバルの体力と気力を削りに行く。
終盤:プロトンが逃げ集団に追いつく(吸収する、という)。最後の勝負所に向けて、集団内での位置取り合戦が苛烈になる。最後の最後までアシストがエースを好位置に連れて行き、エースに勝負を託す。

以上が典型的な展開と言えます。が、この典型的な展開の中でもいろいろなドラマがあります。例えば、逃げ集団にトップレベルのタイムトライアル・スペシャリストが乗ったら?プロトン内で落車があったら?途中で天気や風向きが急変したら?ということで、典型的な展開を想定した場合でも、様々なプランを想定してレースに臨むことになります。プランを携えた選手たちが、互いの腹を探りながら仕掛けるポイントを狙うヒリヒリ感はたまりません。

当然、典型的な展開をブチ破ってくるケースもあります。それもそれでスリリングで面白いレースになります。TwitterのTLも一気に色めき立ちます。

魅力2:選手によって大きく異なる「脚質」

一口にロードレース 選手と言っても、いろいろなタイプがいます。スプリントが得意な選手、長く逃げられる選手、山岳が得意な選手など。レースではそれぞれの選手の個性を組み合わせてレース展開を設計し、勝ちを狙います。

【主なタイプ】
クライマー

 →山を登るのが得意な選手。体重の軽い選手が多い傾向
スプリンター
 →短距離で高出力(=ダッシュのイメージ)に特化した選手。大柄で体重の重い選手が多い傾向で他に比べて
タイムトライアル(TT)・スペシャリスト
 →単独で走るのが得意な選手。大柄な選手が多い傾向。
パンチャー
 →アップダウンの激しいコースが得意な選手。スプリントも強い傾向。
オールラウンダー
 →上記のうち、主にクライマーとタイムトライアル・スペシャリストの性質を高いレベルで持ち合わせている選手。ステージレースの総合優勝を目指すのはこのタイプ。

不思議と、脚質と性格が連動する傾向があるようで、スプリンターは好戦的なマッチョ、クライマーは修行僧のよう、TTスペシャリストは飄々としてる一匹狼、みたいな。そんなみんなのキャラが立っているところには自然と濃い目のオタクが集まってきます。これもまたサイクルロードレースの楽しみ方です。

魅力3:人間と人間の戦いを演出する、個性的なコース

毎年5月に開かれる、パリ=ルーベというワンデーレースがあります。その名の通り、パリからルーベを走るレースなんですが、とある際立った特徴があります。

このレースでは、コースの途中に20箇所以上の石畳区間が設けられています。

石畳っていう言葉だとちょっと想像つきにくいんですが、ヨーロッパの石畳ってこんな感じです。これはトルエ・アランベールという道の写真です。

画像2

畳というよりも、ゴツゴツとした石が飛び飛びに敷き詰められているのがわかります。恐ろしいことに、この幅3mに満たない悪路に、約180台の自転車が40km/hくらいで飛び込んできます。晴れの日は砂埃が舞い、雨の日は泥が舞い、パンクするかは完全に運次第。自転車が壊れることも珍しくなく、万一落車しようもんなら良くて骨折です。それが250km程度のレースの中で約20回繰り返されます。

通称、北の地獄とも呼ばれる過酷なレースですが、毎年世界中のファンがこのレースを楽しみにしています。それは何故か。極めて過酷なレースに臨む、チーム同士・選手同士の戦いに魅了されているからです。(観客が伝統的にドSともいう。。)

どんなに機材が進化しようとも、結局はみんな、剥き出しの人間同士の勝負が見たいのです。そうした勝負を演出するべく、レース主催者は様々な趣向を凝らしたコースレイアウトを用意してプロトンを待ち構えます。ただ、やりすぎて大量のリタイアが出てしまうことも。。

魅力4:王たるエースと、その忠実な家来であるアシストの人間模様

不思議なもので、強い選手が揃っているから勝てる、というものではありません。

例えば、2018年のツール・ド・フランスにおいて、モヴィスターというスペインのチームは、世界トップレベルの選手を3人並べてトリプルエース体制を取ったものの、結局誰を勝たせるか決めることができず、惨敗を喫しました。

確固たるエースがいて、それを適切にサポートできるチームが勝つのがロードレースです。したがって、エースは自転車が強ければいいのかというとそういうわけでもなく、人間的な器みたいなものも問われます。アシストももちろんプロではありますが、それ以前に人間なので、尊敬できるリーダーのために動く方が力も発揮できます。グランツールのような長丁場になればなおさら、そんな器が問われるような感じがあります。

極端に忠実なアシストは、怪我をしたエースのために替えのシューズインソールを口に咥えて走ったり、リタイアするエースに殉じて一緒にリタイアする(本人はまだ走れるのに!)とかしますからね。彼らも仕事とはいえ、その土台となる人間関係がいかに築かれたかに思いを馳せると、なかなかなロマンを感じます

サイクルロードレースを知るための参考文献

弱虫ペダルもシャカリキも好きなんですが、この複雑なスポーツを理解するための参考文献として、僕が断然オススメするのは近藤史恵著「サクリファイス」およびそのシリーズです。

近藤史恵の筆致が凄まじいのは、複雑さを説明し過ぎないにもかかわらず、読者にそのコンテキストを理解させ、あまつさえその複雑さを素材にミステリへと昇華させる手法の鮮やかさです。近藤氏本人はロードバイクには乗っていないようですが、プロ経験者にさえリアルなオイルの匂いや痛み、苦しさ、転戦の苦労を想起させる鮮やかな表現力、そしてシリーズ全編から滲み出るロードレースへの深い造詣と愛。どこをとってもロードレースを知る日本語のテキストとしては最高だと思っています。

ちなみに僕が一番好きなのはシリーズ2作目の「エデン」です。

最後に、ヨーロッパを100年以上熱狂させてきた熱源について

ここまで読んでいただきありがとうございました。さて、最後に一個補足したいと思います。

上のスリップストリームに関する注釈の中で、こんなことを書きました。

当然、自チームではなく他チームの選手の後ろに付くことも可能なので、集団の先頭を走るのは単純に考えれば損。単純に考えれば(強調)

物理法則とルールを徹底的に合理的に考えた場合、最適な戦略は「集団の前方で終盤まで他チームの後ろについて徹底的に相手を疲れさせたのち、最後の最後で出し抜いて勝つ」です。

しかし、それをサイクルロードレースは良しとしません。そうやって全くリスクを負わずに勝とうとする選手をプロトンは決して容認しない(意図を感じた時点で潰す)し、目の肥えた観客も許さない、何回もやってたらロードレース界自体からつまはじきにされて、選手生命にも関わるでしょう。

それはなぜか。

自転車競技は、ヨーロッパの貴族階級のスポーツとして発展してきた経緯があるからです。ヨーロッパの貴族の価値観の根底にあるのは言わずと知れた騎士道精神。どれだけ実力のある選手だろうと、騎士道精神にもとる行為は、サイクルロードレースにおいては徹底的に嫌われます。このあたり、ラグビーにも似ていますね。

一方、劣勢に陥ったエースが単騎で突撃したり、怪我をしていても最後まで粘りに粘って食らいつくとか、長い距離をチームのために一人で逃げるとか、そういった騎士道的な(そして、漢を見せるような)走りには最大限の称賛を浴びせます。

このあたり、日本の大相撲にも通じるところがあります。ルール以外の不文律がスポーツの色彩をワンランク鮮やかにする。そういったコンテキストを踏まえて観戦するスポーツに、ヨーロッパの観客たちは熱を感じ、100年以上魅了されてきました。

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そろそろ文章を締めたいと思います。ここまで長々と語っておいてなんですが、まだまだ語れていないことはたくさんあります。現時点のUCIプロツアーのチーム勢力図や有力選手のこと、アルプスやピレネーやドロミテのこと、カザフスタンのこと、アルベルト・コンタドールのこと、そしてアンチ・ドーピングのことなど。ただ、これを語り出すとそれぞれ1万字とか行きかねないので、今日のところは競技そのものの魅力にフォーカスしておしまいとします。

さあ、無数のデータ、そして歴史に裏打ちされたコンテキストを踏まえて観戦する、極限世界の頭脳戦を、あなたも目の当たりにしてみませんか?

おさらい:サイクルロードレース観戦にハマる可能性の高い人

・囲碁や将棋等、データを伴って戦略を練るボードゲームが好きな人
・ヨーロッパの地理・歴史に造詣がある人、好きな人
・経営者など、リソースマネジメントを生業とする人
オタク(=これまでになんらかの推しを持ったことがある人)

最後の最後にオタク各位に向けて僕の推しを紹介します。この男がまた熱くてね。

<写真の引用について>

トップ画像:© 2009 Will Bakker
アシストがガッツポーズする画像:©️ 2017 Yuzuru Sunada
石畳の画像:©️ 2009 Bram Souffreau

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