見出し画像

【ハゲ杯】I am your father

※この記事には、映画『スター・ウォーズ』シリーズの核心に触れる記述があります。ネタばれを見たくないという方は、下の目次より飛ばして頂ければ幸いです。


ネタばれOKの方

討ち果たす宿敵が、実は自分の父親でした、という展開。スター・ウォーズとかがまさにそうです。今でも記憶に焼き付いている、あのルークの表情。受け入れ難い現実に激しく葛藤し、それでも自らの使命を全うする。偉いなぁ。

人生には多かれ少なかれ、自分のその後に大きな影響を与える出来事があると思う。それを乗り越える事により、また更なる高みを目指していけるのではないか。
去年の年明け、久しぶりに大阪へ帰省した私を待ち受けていたのは、間違いなくその類のモノだった。


午後七時、実家から新大阪まで約三十分ほどの暗い道のりを、父は車を飛ばして迎えに来てくれました。
「JRで帰るから、別にええよ」
と断りを入れた私ではありますが「家族皆で外食をするから、早く帰るぞ」という様な説得をされてはむげにする訳にもいきません。

駅前のロータリー、その混雑を極める渋滞の中から無事父の姿を見つけ出した私は、待たせた罪悪感もあったのでしょう、少し小走りになって人混みの中を抜けて行きました。
父は車から大きく手を振っていました。
いい歳して恥ずかしい、と若干の照れを見せつつも、彼の元に近付いて行くにつれ、何かしらの違和感を認めました。まぁ視力がさして良くない私ですから、見間違いはよくある事。

特に気にせず助手席のドアを開いた瞬間––



「あぁ......!」

画像1


––えらい急だな。
まぁ良いでしょう、彼も男ですから。
ただ、意図せず––と言えば嘘になるけど––私が出した声を、ダークサイドに落ちた父が気付かない訳がなかった。
「なに?」
いや、もっと溜めがあったかもしれない。
「......なに?」
だったかも。
その僅か一瞬の間、助手席に入る為、中腰になった私にそれは語り掛けるのです。

お前は俺の息子だ。

少しスター・ウォーズの「I am your father」とは意味合いが違いますけど、まぁ結局は似た様な感じですね。
この台詞をハゲに言われると、なかなか凄まじいモノがある。映画とは違う意味で衝撃です。しかもジワジワ効いてくる。
兎に角、その言葉にある種の宿命を感じた私は、ジェダイとして今でも頭皮マッサージをしています。そのお陰か、まだ大丈夫そうです。
めでたし、めでたし。

そんな父の姿を見て、あまりにも酷い対応をするのが妹である。
「いやぁ、お父さん。全部イッちゃえば?」

うわ、酷すぎる。でも激しく同意です。
流石に単刀直入に言い過ぎじゃないか?とも思いますが、彼女は将来ハゲる心配はないと考えていて、所詮毛の生き死にという事に関して言えば、対岸の火事親父といった感じです。
だけど、お前には分かるまい。ベイダー卿に「I am your father」と告げられたルークの気持ちが。血筋を呪う俺の気持ちが......。

しかし、毛を失ったら失ったで、メリットも有りそうだなぁと思ってからは、色々と吹っ切れて物事を考えれる様になりました。実際に失ったらどうなるかは分かりませんが。


全く関係ない事だけど、上記の件以降スター・ウォーズの名言集を見る目が変わった。某サイトからそのまま引っ張りますけど、

例えば
「I'm a Jedi, like my father before me」
僕はジェダイだ、父もそうだ。


なんか意味深ですね。他にも、

「But you can't stop the change, any more than you can stop the suns from setting」
運命は変えられないの。
夕日が沈むのを止められないように。

うーん、嫌な夢を見そう。

「I have a very bad feeling about this」
イヤな予感がする。

私もします。

ここまできたら、全く関係のない、

「There's always a bigger fish」
上には上がいる。

というのも、なんか深読みしてしまう。
上ってなんだよ。

何はともあれ、ありのままの自分が一番って事なんですかね。
それでは皆様、フォースと共にあらんことを!


ネタばれが嫌な方

スター・ウォーズは本当に面白いし、時間潰せるのでオススメです。
特に、こんな梅雨の時期なんかは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?