
#23「腐るな」4年新富愛
はじめまして。関西学院大学サッカー部女子チームの新富愛です。これまでの自分が歩んできたことと、特に大学生活での学びについて書きたいと思います。
拙い文章ですが、最後まで読んでいただけると幸いです。
私は、小学4年生のときに兄の影響でサッカーを始め、その後中学、高校、大学とサッカーを続けることになります。
中学の1.2年の時は、レギュラー獲得のために試行錯誤したり、3年の時はキャプテンになり、「自分たちの代は県大会優勝できない」と言われた悔しさをバネにして、実際に優勝し九州大会では3位になったりと沢山の経験をしました。
高校では女子サッカー部がなく、中学のころからのサッカークラブに所属しながら、足が速くなりたくて陸上部に入部しました。ちゃんと足が速くなって、みんなから足速くなったねと言われたのを今でも覚えています。また、印象に残ってるのは、短距離選手なのに駅伝を走ったことです。今でもあの襷を繋ぐ瞬間は忘れないし、サッカー以外のスポーツの魅力を身をもって知れたこと、一生の仲間に出会えたことが本当に良かったです。
そして、浪人期。同期のみんなが年上だとよくいじってくる要因になってしまった浪人期です笑
正直人生で二度と経験したくないです。大学受験に失敗し、どうしても関学の社学に行きたくて、親にお願いして、浪人させてもらいました。関学の社学にこだわった理由は、「高校サッカーのリポーターになる」という夢があり、関学の社学は西日本で一番メディアに強く、アナウンサー輩出もトップだったからです。毎日試験日まで1日も欠かさず勉強し、これなら合格できると自信をもって言えるくらい勉強して、試験に挑みました。合否発表はネット発表だったので、実家のテーブルでパソコンを開いて、両親と受かってますようにとお祈りしながら、受験番号、氏名を入力したけど、その後の「結果を見る」のボタンを中々怖くて押せなかったのを今でも覚えています。やっと結果を見る心の準備ができて目をつぶって、ボタンを押し、目を開けた瞬間「合格」の2文字を見たときは、嬉しすぎて、両親と抱きついて喜びました。本当にきつすぎたけど、心の底から本気で嬉しかった瞬間でした。
そして、大学。一年のときはコロナですべての授業がzoom、友達もできず、想像した大学生活ではなかったけど、リポーターになるという夢があったため、まずアナウンススクールを調べて、体験に行きました。でも私の中でなんか違うと早々に気づくことになり、熱中するものがいきなり消えた感じがしました。そんな時サッカー部が活動してるのも見て、体験に行き、もう一度サッカーしたいと思って入部しました。
入部当初と今では全くと言っていいほど、環境が違くて、本当に変化の激しい4年間だったなと思います(ゆいの前回のnote見てください!)。沢山の嬉しいこと、悔しいことがあったけれど、その中でも右膝の前十字靭帯の怪我が一番きつかったです。もちろん怪我自体もきついけど、復帰後から今に至るまでが一番きつかったです。思うように身体は動かないし、試合にも出たり出なかったりで、だからと言って中学高校時みたいに何がなんでもやったるぞというような強い想いが湧いてこない自分にイライラしてました。
その要因を日々考える中で、結論として「家族の存在」と「誰かのために」という答えに行きつきました。私がサッカーや勉強で熱中していたときは、どんなときもご飯を作ってくれる母、アドバイスをくれたり、送迎をしてくれた父、サッカー部で活躍してた兄の存在、いつもかわいくて面白い妹がいて、何かあったときにはこの誰かに話せる環境が常にあり、エネルギーをもらえる環境がありました。
ただ、それを言い訳にするのは違うし、それを言い訳にする自分も嫌でした。そんなときに、お父さんと電話する機会があり、「腐んなよ」と言われ、自分の中で何かが吹っ切れました。そこから色々動画見たり、このプレーしてみよとか、どんな状況下だろうとやったるぞと前向きに捉えることが増えていきました。そして、サッカーを楽しいと感じるときが増えたと思います。
また、「家族を喜ばせるために試合に出たい」「このチームを勝たせて益城町(熊本地震の震源地)を笑顔にしたい」「大好きな監督を喜ばせたい」「試合に出れない同期の分まで走りたい」など、誰かのためにという想いが根底にあればあるほど、自分は力を発揮してこれていたことに気づきました。だからこそ、もっと本気でぶつかって仲間を知って、「この同期のために、この後輩のために勝ちたい、このコーチのために勝ちたい」ともっと早い段階から思えていたら、と今になって思います。
結論何が言いたいかというと、どんな状況下でも「腐るな」ということです。今試合に出れなくて悔しい思いをしてる選手、怪我してしまって不安な選手、生活環境が変わりまだ落ち着かず感情の波が大きい選手、家庭のことがある選手、他にも各々何かしらの悩みを抱えて過ごしていると思います。人間だから感情の起伏があるのは当たり前です。ただ腐ったらもったいないし、腐りそうになりかけたら誰かと話してエネルギーもらうとか、自分なりのモチベを保つ方法を見つけてほしいです。
この大学4年間は自分自身沢山の経験をし、自分を客観的に知れるいい機会だったと思います。そして、試合に出ている人は、出てない人の想いを背負って出てほしいし、出たくても出れない人がいることを忘れないでほしい。そして、出てない人はその悔しさをバネにしてほしい。レベルが上がるほど腐りそうになる機会が増えると思うけど、その悔しさがなくなりかけたら、腐りかけてる証拠やと思うし、腐りかける必要なんて本当にないと思う。絶対にその人自身の良さはあるから、自信を失わず、自分を最大限生かす方法を見つけ出して、後悔ないようにしてほしいなと思います。
最後にこのサッカー部に入部して心から良かったと思うし、これまで出会って支えてくれた先輩や同期、後輩、コーチの方々本当に感謝しています。
そして、特に女子チームのみんなには本当にお世話になりました!本当に沢山の経験をありがとう!
これからもずっとよろしくお願いします。