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半年ぶりの東京堂書店訪問

有休を取得し、半年ぶりに夕暮れの神保町を訪問。大型書店に行くのは本当に久しぶりで、自分のためにやっているのでは、と錯覚するほど、フェアが充実していた。書店はこうでなくては。

- 中上健次の本棚
- 阿久津隆『本の読める場所を求めて』フェア
- 佐々木敦『批評王』フェア
- 河出書房新社 ふくろうの本 フェア

買った本は3点。
- デビット・グレーバー『ブルシット・ジョブ』
- 佐々木敦『批評王』
- アルベルト・マンゲル『図書館 愛書家の楽園』

最寄りの書店に置いていないグレーバー『ブルシット・ジョブ』を求めに行ったのだが、売り場の圧に負けて予定外の『批評王』を手にしていた。佐々木敦さんは批評家活動をお辞めになったそうで、彼以降に批評家を称する人はもういないのではないだろうか。いるにはいるけど、ごく狭いジャンルの中でかろうじて生息しているに過ぎない。黄色い表紙が目に染みる。

アルベルト・マンゲル『図書館 愛書家の楽園』は、ALL REVIEWSの企画で手がけた「書評でGo on a Trip!」完結のごほうびとして。世界を各エリアに分類し、そのエリアにちなんだ書評を紹介したもの。番外編として世界周遊の終着点を、古今東西の図書館を紹介した本に定めてみた。

「ある意味、記憶と図書館は同義だった」と書く著者は、集積しただけの知識は知識にならないとして、叡智(えいち)の有機的な連鎖、融合、蓄積を重視する。(書評:鴻巣 友季子)

「集積しただけの知識は知識にならない」、それは書評アーカイブサイトについてもそう言える。博物館や美術館のように、常設展示に対する企画展のように、何らかのテーマを設けてキュレーションすることが必要だ。活用されないデータは死んだも同様。今回は「書評で旅をする」がテーマだったが、折に触れて考えていきたい。


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