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『お店として大切にしていること』

当店は「コーヒーショップ」として4年前に宮城県仙台市にオープンしました。

スペシャルティコーヒーを通して、地元・仙台を「もっと美味しいコーヒーが日常的に飲めるようにしたい」という想いがあります。

これはコーヒーを仕事にしたいと思い、カフェやコーヒーショップで働いている方は熱量は違うかもしれませんが、同じ想いを持っているのではないかなと思っています。


もちろんこの想いも大切ですが、私はバリスタとしてコーヒーの仕事を続けていくうちに別の考え方が大事だと気づきました。


それはコーヒーショップは「飲食店」で、バリスタは「接客業」ということです。

当たり前のことですが、コーヒーが好きでコーヒーの仕事を始めようと考えている人は自分のように勘違いをしている可能性があると思ったのでnoteに書いておきます。

これから当店でコーヒーの仕事をしたいと思っている方がもしコーヒーが大好きだったら、この考えを今のうちに持っていると遠回りしないで済むかもしれません。


説明すると私もコーヒーの仕事がしたくて、憧れていたお店に配属されてから先輩方に教えていただいたことですが、飲食店である限り「お客様の口に入るもの」を扱っているという意識はすごく大事です。

また「美味しかった」、「また来たい」と思っていただけなければお客様はもう二度と選んでくれないということです。

バリスタはコーヒーを抽出して提供することが仕事ではなく、コーヒーを通してどのような体験をお客様に伝えるのか?、お客様に満足して帰っていただけるか?を突き詰めて考えるのが本当の仕事だと教わりました。


例えば、コーヒーショップに行き、バリスタにコーヒーのことを聞くとバリスタは嬉しそうにコーヒーの話をします。

でも、お客様はそんなにコーヒーのことを聞きたいわけではないのかもしれませんし、豆を選ぶための情報が少し欲しかったのかもしれません。

お店で飲食を楽しみたいと思って来ているのにスタッフさんの話に遮られて、ゆっくりお話しできなかったら、次はそのお店は選ばないかもしれません。


また、「コーヒーが美味しいよ」と友人から聞いて行ってみたら、愛想のない店員さんが一人居ただけで「美味しく感じない」という経験は誰しもがあるのではないでしょうか?


もちろんコーヒーショップ でバリスタとして働く以上はどこよりも美味しいコーヒーを提供したいと考えていますし、知識や技術を習得することは必要です。

しかし、それ以上に「いらっしゃいませ」の挨拶がなかったり、笑顔で迎えていなかったり、お客様を楽しませようと考えていなかったり...。

コーヒーの知識や技術は努力と時間があれば誰でも習得できますし、環境によってもっと早くできるようになると思います。

それよりも自分が今どのようなお店にいて、どのような仕事を求められているのかを考えることの方がずっと大切だと思います。


また、「飲食」を提供している以上、清潔感はとても大事で、店内を清潔に保つことも重要な仕事の一つです。

(特に飲食店でトイレが綺麗なのは凄く大事なので、1日に何度も掃除します。)


接客でいうとコーヒーの知識や技術よりも「コミュニケーション能力」の方が重要で、挨拶ができて、笑顔で受け応えができる。

話の内容を理解し、会話が続く「コミュニケーション能力」を持った方の方が仕事の本質を掴みやすく、結果技術や知識が向上しやすいのではないかと私は思います。


この考え方は飲食店の経験が長ければ忘れがちになるかもしれませんが、ここに仕事のやりがいや楽しさを見出せる人は飲食が合っているのだと思います。


私は後から身につけた方なので、今できなくても常に意識すれば誰でもできるようになると思っています。


今一度自分の仕事を振り返ってみて、「コーヒーを淹れること」が仕事になっていないか?を考えてみると少し違った仕事の側面が見えるかもしれませんね。

(※偉そうに書きましたが、初めは理解できなくて先輩や上司にめちゃくちゃ怒られたので今できていない人も大丈夫です!一緒に日々意識しましょう!という話でした。)

今日はここまで。

見ていただきありがとうございます!






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