アウトプット大全【bookノートB】

読書などでいくらインプットしても、アウトプットしなければ記憶として定着することはない「自己成長」はアウトプットの量にこそ比例する。

アウトプットが苦手な人は、まずは「話す」ことから始めよう。

読んだこと、聞いたこと、自分が体験したことについて第三者に話してみよう。

「話す」ことに比べて「書く」ことのほうが、圧倒的に記憶に残り自己成長を促す。

書くことで脳に信号を送り、集中力を高め、積極的に情報を収集することができるようになる。


インプットの「読む」と「聞く」、アウトプットの「話す」と「書く」に加え、「行動する」も重要だ。

「読めば読むほど知識がつき、成長できる」と考えている人がほとんどかもしれない。

だが重要なのはインプットの量ではなく、アウトプットの量である。

いくらインプットしても、アウトプットしなければ記憶として定着することはない。

本棚にある本を1冊取り出し、その内容を5分で説明してみよう。

できるだろうか?

説明できたなら、その本の内容が身についているということ。

もし説明できないとすれば、内容を覚えておらず、何の役にも立っていないということだ。

インプットはただの「自己満足」にすぎない。

「自己成長」はアウトプットの量にこそ比例する。

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アウトプットの4つの基本法則

①2週間に3回使った情報は長期記憶される

インプットした情報は、何度も使わないとすぐに忘れてしまう。

脳に入力された情報は、「海馬」に仮保存される。

仮保存される期間は2~4週間。

その間何度も使われた情報は、「重要な情報」と判断され、「側頭葉」の長期記憶に移動する。

側頭葉に記憶された情報は、忘れにくくなる。

情報の入力から2週間で3回以上アウトプットすると、長期記憶として残りやすくなる。

2週間の間にその情報を話したり聞いたりしよう。

②成長の螺旋階段

これは自己成長におけるインプットとアウトプットの関係を表現した言葉だ。

成長するためには、インプットとアウトプットをどんどん繰り返す必要がある。

だが、インプットとアウトプットは、同じ場所をぐるぐる回っているわけではない。

インプットとアウトプットをセットで行うことにより、螺旋階段を上るように少しずつ成長していく。

③インプットとアウトプットの黄金比は3:7

この比率でインプットとアウトプットを行うと最も効率的。

思うように成長しないのは、インプットが過剰になり、アウトプットが不足しているからだ。

黄金比を意識し、アウトプットを増やそう。

④アウトプットの結果を見直し、次に活かす

アウトプットの結果を評価し、その結果を踏まえて次のインプットに修正を加えるというフィードバック作業。

見直しや反省、改善、方向修正、微調整、原因究明などが該当する。

失敗した場合にはその原因を追究し、対策を講じる。

成功したときには、その理由を考えてさらなる改善を求める。

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アウトプットが苦手な人は、まずは「話す」ことから始めよう。

話すことは、最も簡単なアウトプットだ。

読んだこと、聞いたこと、自分が体験したことについて、第三者に話してみよう。

昨日読んだ本の感想を家族や友人、後輩に話すだけでいい。

そうすれば、あなたの考えや思考、想いなどが言語化され、脳は活性化し、記憶の増強や定着に大きく貢献する。

感想を話すときのコツは、「自分の意見」「自分の気付き」をひとつでも盛り込むこと。

「話す」ときはポジティブな言葉を増やすことを意識する。

ポジティブな言葉を増やせば仕事も人生も結婚生活もすべてうまくいくことが判明している。

仕事の成功や良好な人間関係のためには、ポジティブな言葉がネガティブな言葉の3倍以上必要であるということがわかっている。

「話す」ことに比べて「書く」ことのほうが、圧倒的に記憶に残り自己成長を促す。

なぜなら、書くことで、脳幹網様体賦活系 (RAS) が刺激されるからだ。

賦活(ふかつ)=活力を与えること。活性化させること。

RASとは、脳幹から大脳全体に向かう神経の束、つまり神経のネットワーク。

RASが刺激されると、大脳皮質全体に「目覚めよ! 注意せよ! 細かいところまで見逃すな!」という信号が送られる。

すると脳は、集中力を高め、積極的に情報を収集する。

書くことは、RASを最も簡単に刺激する方法だ。

書くことによって脳を活性化させ、記憶力や学習能力を高めることができる。

同じ「書く」でも、ノートパソコンを使わず、手で書くことをおすすめする。

そのほうがより長く記憶が定着し、新しいアイデアを思い付きやすい。

インプットは「読む」と「聞く」、アウトプットは「話す」と「書く」。

これらに加えて重要なのが、「行動する」という要素だ。

「行動する」は、「話す」「書く」以外のすべてのアウトプットを指す。

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続ける5つの極意

①今日やることだけを考える

たとえば「今日はスポーツジムに行きたくない」と思う日があったとする。そんなときには、「行くだけ行こう」「5分だけやろう」と考えてジムに行ってしまえば、30分、1時間と時間が過ぎていくだろう。

続けようと思えば思うほどブレーキがかかるので、「今日」「今」やることだけを考えよう。

②楽しみながら実行する

継続したいことの中に楽しみを見つけよう。

③目標を細分化する

「ちょい難」課題に挑むとき、ドーパミンが最大で分泌される。

進捗や達成度が管理しやすくなり、モチベーションアップにつながるというメリットもある。

④結果を記録する

目標達成までの進捗を記録することで、ドーパミンが出やすくなり、モチベーションが上がる。

⑤結果が出たらご褒美をあげる

目標達成時にご褒美がもらえると、さらにドーパミンが分泌される。

著者は、本の1章を書いたときには少し高級なウイスキーを飲む、本を1冊書き上げたら海外旅行に行くなどのご褒美を設定している。

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日々の生活のなかでアウトプット力を高めるトレーニング法

「日記を書く」

「書くことがない」という人であっても、1日を振り返れば何かしらのネタを見つけられるはずだからだ。

日記を書くことの5つのメリット

①アウトプット能力、書く能力が高まる

②自己洞察力、内省能力、レジリエンスが高まる

③『楽しい』を発見する能力が高まる

④ストレスが発散される

⑤幸せになる

日記にポジティブなことを書いた人は、その日の出来事を書くだけの人に比べて幸福度と生活に対する満足度が高い。

さらにその内容を誰かにシェアすると、彼らの幸福度と満足度が2~3倍に向上する。

「ポジティブ日記」は、その日にあったポジティブな出来事、楽しい出来事、うれしい出来事などを3つ書く。

最初は箇条書きでもいい。慣れてきたら文量を増やし、数行ずつ書く。

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「読書感想を書く」

ビジネススキルを伸ばしたい人におすすめのトレーニング法。

読書感想を記すことの7つメリット

①本の内容が定着する

②本の内容を深く理解できる

③本の内容が整理される

④文章力がアップする

⑤思考力がアップする

⑥自己洞察が進む

⑦飛躍的に自己成長できる

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読書感想のテンプレート

「ビフォー」+「気づき」+「TO DO」

「この本を読む前の私は〇〇でした」
+
「本を読んで私は○○について気づきました」
+
「今後、○○を実行していこうと思います」

の3行で構成をまとめ、それに肉付けするとよい。

学びを結果に変える アウトプット大全
樺沢紫苑 著 . サンクチュアリ出版

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