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詩)キャッチボール

昔は近所のツレの家に
グローブだけ持って行けば
キャッチボールが出来た

子供の頃なんて
みんな暇を持て余しているものだ
相手の都合とかはお構いなしに
押しかけたものだ
大体、最後はバットで打って
公園横の森の中に
ボールが消えて終わりになった

いつの日からか
自分にもツレにも新しい世界が広がり
なにかと都合もできて
キャッチボールをしなくなった

本当ならキャッチボールの相手が
ツレから息子に代わっていても
おかしくない歳なのに
今はボールを投げることもなくなった

よくボールを奪っていった森も
今ではマンションの駐車場になり
落ちていたボールもなくなってしまった

みんな大人になり
相手に精一杯気を使った
ボールを使わないキャチボールをしている
中には壁にぶつけている人もいたり
自分で投げて自分で取りに行く人
途中でボールをなくす人
色んな人がいる

そんな中で自分はまだグローブを持って
うろちょろしている



最後までお付き合い頂き
ありがとうございます。
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是非、ご一読ください。
僕の彼女
https://note.com/kesun4/n/nf634407d7da8

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