マガジンのカバー画像

詩集

416
noteを始めてから書いた詩を全て載せてます。 気付いたら400詩を超えてました😂
運営しているクリエイター

#創作

詩)空っぽ

缶の蓋をしっかりと閉めた 空っぽの缶だと叫んでいたが 本当は何かを入れる隙間もない位に 汚…

kesun4
3年前
73

詩)通り雨

通り雨が靴まで濡らした 歩く度に聞き慣れない音が 不快な足下を無視して 楽しげに肩を叩く 髪…

kesun4
3年前
95

詩)夜汽車に乗って

流れる景色を眺めていた 色んな音が耳の中を通り抜けて 置いてけぼりになった私を笑う 田ん…

kesun4
3年前
96

詩)溜池

四方をコンクリートで固められ 排水口はあれど水は流れ込まず 端には木の枝や塵が溜まって 緑…

kesun4
3年前
83

詩)誕生日

今日は貴方が産まれた日 何者でもない貴方に 初めての繋がりができて その意味や価値がついた…

kesun4
3年前
74

詩)水槽

狭い水槽を行ったり来たり 照明が鱗に反射して万華鏡みたいで 陽の当たらない部屋の昼夜を逆転…

kesun4
3年前
93

詩)曖昧

人は生まれいつか死ぬ その道筋は異なるとしても 必ず死は訪れる 死の間際に肩を叩かれて 考える猶予が与えられる時も 何気ない日常を釦一つで消される時も 如何なる過程があっても 死ぬという結末に変わりはない 不変の真理を前に命の重さは平等であった 色々な出来事が頭をすり抜けては疑念が生じる 疑念は平等という概念に陰を落とし 浮遊していた羽に重さを与える 理想と現実の擦り合わせから いくつかの命がその光を失う 無名の天秤は均衡を保てず首を傾げる 人の思いは曖昧で虚ろいながら

詩)色々あるさ

格好なんか付けてなくても “カッコイイ”生き方をしていたら 何もしなくても “カッコイイ”…

kesun4
3年前
109

詩)新しい世界へ

纏わり付く水の重さ 光の届かぬ地の底を這いずり回る 醜い姿を晒して生きる日々 色鮮やかな赤…

kesun4
3年前
91

詩)プレゼント

貴方に贈り物を 貴方の喜ぶ顔が見たくて 貴方の事を思い浮かべながら きっと貴方に似合う筈だ…

kesun4
3年前
92

詩)優しい人になりたい

私は人に優しくする 優しくされないと駄目になる自分を 誰よりもわかっているから 人に優しく…

kesun4
3年前
101

詩)旗振り

目の前には行列が出来ていた 少し目線を上げれば赤い旗が揺らめく 誰かが叫びながら旗を振る …

kesun4
3年前
74

詩)空中ブランコ

観客の目は一同に此方に集まる 堕ちてしまえば柘榴に変わる高さで 精一杯の笑顔を作り彼方に手…

kesun4
3年前
102

詩)大人になる

矛盾に声を出して問いかけて 府に落ちなければ悩んで 何かと声を荒げれば子供 正しい事を探すよりも 周りの気持ちを察して 自分の事を押し殺してでも 分かったフリして 笑っていられたら大人 いつしか無駄な足掻きもなくなって 首を縦にしか振らずに 鳩みたいに歩いていたら 大人になったと褒められた 大人になるってなんなのか 子供として生きていけなくなれば 大人になるのか 夢や理想を追いかけるのもやめて 黙って流れに身を任せていたら いつの間にやら大人になっていた