見出し画像

淡い花火の思い出。

   皆さんは「花火」に思い出はありますか?いい思い出も、そうじゃない思い出もあるんじゃないかなと思います。もうすぐ夏が終わります。時季外れになってしまう前に、せっかくなので僕の「花火」に関する淡い思い出の話を書いておこうと思います。


 ここで話す話の登場人物は、以前1度記事にしている僕の元恋人です。そう、僕が唯一心から幸せを願うあの子です。もしよければその記事もどうぞ。


 あの記事を読んでくださった方ならもうすでに知っていることかもしれないけど、当時の僕はクソガキ。ちゃんと気持ちを言葉にせず、不安にさせまくった。今回の記事でももれなくそんなクソガキが見え隠れします(いや、見えっぱなしか)。


 僕の地元では盆踊り大会と花火が2日間開催で「夏祭り」になっています。そんな「夏祭り」に仲のいい友達のカップルとダブルデートすることになったんです。まず、第1日目。同じくクソガキだった友達と僕は、開始早々彼女らに衝撃の一言を言い放ちます。「あんまり近づいて歩かないでね」―。最悪です。どんな批判もしっかりと受け止めます。誠に申し訳ありませんでした。なぜそんな発言をしたかというと、当時の僕たちの最大の天敵「茶化し」を回避するためでした。地元で一番大きなお祭り。同じ中学校に通う人も多く来ていました。そんな中で、一緒にいるところを見られたら…。そんな思考回路でした。今、あの時の僕に会えるなら、「せっかくのダブルデートだぞ!茶化されようが何されようが一緒にいてやれよ!」って言うんだけどなぁ。当時の僕にそこまでの器はありませんでした。特大残念賞。


 1日目は一緒にはいたものの、ダブルデートらしきことをすることはなく、あっという間に時間が過ぎていきました。さぁ、2日目。いよいよ花火大会当日です。一緒にいる勇気はないくせに、一丁前に彼女の浴衣姿に期待を寄せていたり。とにかく楽しみに待っていました。しかし、ここで予想外の緊急事態発生。台風です。そう。大雨で花火大会が中止になってしまいました。彼女と電話をしながら、「今年は残念だったけど、来年こそ一緒に行こうね」―。そんな約束をしました。しかし、8月の夏祭りを待つことなく、1月に僕たちは別れてしまいました。完全に幼すぎた僕のせい。別れたことなんてまったく気にしてないように振舞っていましたが、心の中は未練というより、申し訳なさでいっぱいでした。


  いつ何が起こるかわからない。当たり前だと思っている日常も、いつ終わるかわからない。一緒にいるうちに、たくさん気持ちを言葉にして伝える大切さを実感しました。伝えきれずに後悔するよりも、恥ずかしくても伝える方が絶対いい。そう感じました。

 大切なことを教えてくれただけでなく、少し酸っぱめな思い出をくれた彼女にありがとうを。この場を借りて伝えさせて。ちゃんと言葉にしてくれる素敵な人を見つけて幸せになってくれな。

 最後まで読んでくださったこと、感謝します。この文章を読んだあなたが後悔ない恋愛をできますように。それではまた、どこかで。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?