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カエル物語

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小さなカエル、街へ。

小さなカエル、街に繰り出した。
年末のターミナル駅、慌ただしく行き交うヒト、ヒト、ヒト。

何度もぶつかりそうになる。
何度も踏まれそうになる。

みな自分のことで頭がいっぱい。
なにで頭がいっぱいなのかな?
家族のこと?恋人のこと?仕事のこと?

周りが見えなくても幸せなのかな?
もう少し周りを見ても、幸せは減らないと思うけどな。

もう少し周りを見たほうが、もう少し幸せになれそうな気がするのに

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公園の片隅で

「…きゃっ!」
「よかった。カエル踏むとこだった」
「踏まなくてよかったねー。早くいこ。電車に乗り遅れるよ」
「そだね、いこ!」

「おかーさーん、こんなところにカエルがいる」
「ほんとだね。ちっちゃくてかわいいね」
「さわっていい?」
「触れるならいいよ」

「さわっちゃったー」
「さ、そろそろ帰ろ。お昼ご飯の前に、手を洗おうね」

「じゃんけんぽん」
「勝った」「勝ったー」
「負けたー」

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