
iPhoneからPixelに機種変更することについて
みなさんこんにちは。
私は長年iPhoneを使ってきたのですが、一念発起してAndroid(Pixel6a)に乗り換えることにしました。
今回はその際に必要だったことや考えたことなどをまとめていきたいと思います。
乗り換えることにした理由
最大の理由は円安です。
今年に入り為替変動の影響でApple製品は大幅値上げとなってしまいました。
9月に入りiPhone14シリーズが発表されたところですが、miniが廃止されたこともあり軒並み10万円以上。
ちょっと高すぎる。
現在iPhone12miniを使用しており、そろそろ2年が経過します。
バッテリーも若干不安になってきているし、機能面でもそろそろ新しい端末が欲しいかなぁと思っていました。
miniサイズは気に入っているので値上げがなければiPhone13miniを買っていたと思いますが、如何せん高価なのでAndroidはどうかなぁと。
そんな折にPixel6aが発売されたんですね。
Pixelはこれまでもずっと気にはなっていたものの、乗り換えるほどの決め手はありませんでした。迷走気味の時期もありましたよね。
ところが6aは独自プロセッサのTensorも搭載、主要機能はおおむね搭載して5万円半ばで買えると。
iPhoneのほぼ半額ではないですか。おまけに何故かPixelBudsもついてくる。
円安が落ち着くまで(落ち着くのかわかりませんけど)Pixelを使って見るのもアリだなと思い、乗り換えを決意しました。
なお、iPhoneは手放すわけではなく、引き続き手元に置いておく予定です。
これまでの環境
いわゆるAppleエコシステムで固めていました。
iMac,iPhone,iPadmini,AppleWatch,AirPodsPro…
そこにAndroidが入って本当に大丈夫なのかは正直不安がありました。
iOS→Androidへの移行における課題
Pixel6aを購入して届いたのが8月アタマで、そこから1ヶ月ほど様子を見ながら少しづつ移行作業を進めました。
これに伴い、iPadminiに入れていたesimを解約して物理simに変更し、Pixelに挿せるようにしました。
意外なことに、操作感などはそれほど変わりません。
今どきiOSもAndroidもお互いをパクり合っているので、概ね同じような機能が搭載されているんですね。
かつてはどちらかにしかないアプリというのも結構あったと思いますが、今は大体が両OS対応になっています。
細かいところを言えば色々あるんですけど、乗り換えても使い勝手は思ったほど変わらないと思います。
以下は個別に対応が必要だったものたちです。
カレンダー
Apple純正カレンダーをメインで利用し、しかも家族と共有して使っていたのでこれは困りました。
とはいえここは当初から想定していたことです。
一応の解決策としては、共有カレンダーはURLを発行してGoogleカレンダーで参照できるようにし、さらにGoogleカレンダーをAppleカレンダーに追加することで対応しました。
これで自分の予定はGoogleカレンダーに追加すればどちらからも利用することができます。
共有カレンダーは参照ならどちらからでもできますが、登録はApple製品からしかできません。ここは妥協するしかないポイントです。
ただ家にいるときは何かしらApple製品が手元にありますし、出先で共有カレンダーに登録しなければならない場面はそんなに多くないので、どうにかなるでしょう。
iMessage
日本だとそんなにメジャーではありませんが、家族もiPhoneユーザーだったので個人的にはよく使っていました。
LINEは複数スマホで利用できないので、GoogleChatで代替しました。
LINEへの文句は後述。
電子マネー
正直ここが一番戸惑いました。
iPhoneの場合、タッチレス決済は全てApple Payに統合されています。
クレジットもSuicaもとりあえずApple Payに登録。カード事業者が対応していればすぐにiDやQuicPayとして利用できます。
一方Androidを見てみると、まずGooglePayとおサイフケータイという2つの概念が存在しています。
この2つの関係性が非常にわかりにくい。というか今もよくわかっていません。
しかもiDやQuicPayを使うために別途申請が必要だったり、個別にアプリをインストールしないといけなかったりでApplePayと比べてかなり面倒です。
察するにFelicaという日本の変な規格が原因なのでしょうけど、使い勝手としてはその辺もOSレベルで取り込んでいるiPhoneに軍配が上がります。
ここは利用環境に大きく左右されますが、私がメインで利用しているViewカードはAndroidだとQuicPayに対応していませんでした。
結構QuicPayで決済する場面は多かったので、割とクリティカルでした。
一応サブで持っているAEONカードのiD決済でどうにかするしかありません。
Google Payの対応カードが今後増えることに期待するしかないです。
AppleMusicとAirPlay
AppleMusicは珍しくAppleエコシステム外で使えるサービスです。
アプリを入れれば普通にAndroidで使えます。
ただし、AirPlayは利用することができません。
この代わりの機能はおそらくAndroidにはありません。
接続切り替えのメニュー部分もAndroidアプリではただの空白になっています。
家のスピーカーなどに接続して再生するものなので、引き続きAppleデバイスから再生することにします。
(一応スピーカー側の再生アプリもあるんですが、使う気にならないクオリティのため)
Appleでサインイン
これもまぁまぁクリティカルですね。
私は一部サービスでしか使っておらず数が少ないから何とかなりましたが、iCloud課金ユーザーでがっつり使っていたらほぼ乗り換え不可能だと思いました。
まずメルカリはさすが大手というか、Androidアプリにも「Appleでサインイン」が実装されていました。
普通に考えたらそうじゃなきゃ困るわけですが、Androidアプリでも実装しているのはかなりレアだと思います。
HelloCyclingやマクドナルドは対応なし。
どうすればいいかのFAQもありません。
HelloCyclingに問い合わせしてみたところ、パスワードをリセットしてiCloudのダミーアドレスを手打ちしてサインインするしかないようです。
理屈はわかるけど、それってどうなんですか。
この辺は各企業のアプリとかUXへの本気度に左右される部分だと思いました。
そんな中途半端なら最初から実装しなければいいのにと思ったり。
Suica
今回初めて知ったんですが、モバイルSuicaのアカウントってiPhoneとAndroidで共通して使えないんです。
なので引き継ぐ場合は全部まるっとAndroidに持ってくるしかありません。
私は両方使う可能性もあるのでAndroid側は仕方なく別アカウントにしました。
なんで同じアカウント使えないんだよ。
LINE
1番号当たり1台しか使えないことで悪名高いLINEですが、iOS⇄Android間の移行では直近14日分しかトーク履歴が移行できません。
しかも最近までは全く移行できなかったらしく、それでも多少マシになっているようです。
こんな仕様じゃOSまたぎの機種変更とか、多くの人にとって実質無理ゲーですよね。
このようなサービスが社会基盤みたいになってしまったことについては、個人的には非常に残念な気持ちです。
チャット機能は無料サービスなので、サーバー側で保管しろとまでは言いませんが、少なくともデータ移行できる方法は提供すべきだと考えます。
AppleWatchとAirPods
AppleWatchはiPhoneがないと使えませんから、諦めるしかありません。
勿論これもわかっていたことで、最近ではAppleWatchをほぼアクティビティの記録でしか使っていなかったため、さほど問題にはなりませんでした。
最終的に家に帰ってきて同期すれば問題ないです。
AppleWatchが手放せない(AppleWatchの呪い)人はAndroidへの移行は潔く諦めた方がいいと思います。
AirPodsについては、2バイト文字のせいだと思うのですが、Pixelにペアリングしたところデバイス名がめちゃくちゃ文字化けしました。
またApple製品との自動切り替えがいまいちうまくいかなくなったりもしまして、結局Pixelと組み合わせて使うのはやめました。
どうもApple製品は他社製品と組み合わせて使えないことが多いですよね。
自社製品との連携を強化するのはいいんですけど、イヤホンなんかは色々なデバイスとペアリングするものですから、他社製品との互換性もある程度は担保して欲しいものです。
参考までに、PixelBudsはAppleWatchとペアリングしてもスムーズに使えます。
こういったところがAppleを好きになれない人々を生み出している一因だと思います。
その他所感
ハードウェアの自由とソフトウェア
Androidの魅力はハードウェアの自由さにあると思います。
Pixel6aは画面内指紋認証を搭載しており、廉価版とはいえ結構良くできていると思います。顔との位置関係を気にしなくて良いので、やっぱり指紋認証は便利です。
インカメラもパンチホールではありますが、あまり目立たない形で実装されていると思います。
また、私は所有していませんが、いずれ大きな市場となりそうな折りたたみスマホなんかもあったりして、この辺も気になっています。
iPhoneはフォームファクタをあまり変更しませんから、新しい技術に触れられるのは大きな魅力です。
他方、OS・ソフトウェアについてはAndroidであってもそこまでの自由は無いように思いました。
それはスマートフォンにおいてもセキュリティを担保しなければならなくなったからです。
Androidはサイドローディングが可能なため、ストアにないアプリを使ってどんどんカスタマイズしていくことができます。
しかしそれは得体の知れないソフトから、自分の力でデバイスを守っていかなければならないことでもあります。
今やスマートフォンは生活必需品となり、数々の重要な情報が保存されるデバイスとなりました。
そのため、私としては不用意に危険なソフトを入れるのも気が引け、結局は標準機能をメインに使うことになる気がしているのです。
そうなると結局はどのプラットフォームでもあまり変わらないのではないかな、という風に思うのです。
タッチ操作について
ここはひょっとすると機種に依存する部分なのかも知れませんが、タッチ操作の細かい操作感はiPhoneの方が良いです。
Pixel6aではどうも小さい文字をタップした際にうまく反応しなかったり、意図しない時に戻るジェスチャが実行されてしまったりすることがあります。
タッチの操作感は黎明期からiPhoneがリードしていた部分ですが、今日においてもその優位性はあるようです。
まとめ
実際にiOSからAndroidに移行してみると、実はOSレベルより個別のサービスの方に障壁があることに気づきます。
スマートフォンは市場として成熟してきている段階かと思いますので、アプリ/サービスベンダーにはOSまたぎの機種変更についての対応をもっと強化して欲しいと感じました。
また、iOSとAndroidの選択は完全に好みの問題になりつつあります。
AndroidにはPixel6aのように高コストパフォーマンスのモデルがたくさんありますから、スマホ単体で考えれば選択肢も多く、魅力があります。
一方、MacやAppleWatchなどとの連携を考えるのであれば、なんだかんだiPhoneを使い続けた方が幸せになれると思います。
つまるところ、周辺環境と価格から選択することになるのではないでしょうか。
以上最後までご覧いただきありがとうございました。
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