
iPhoneだけでABM登録できる時がきた
みなさんこんにちは。
先週WWDC(Worldwide Developers Conference/Appleの開発者向けイベント)が開催されました。
Keynoteでは次期OSについて様々な発表がありました。
またM2Macbookもお披露目され、円安による値上げも込みで大いに盛り上がったところです。
今回は個別セッションの中で発表された、Apple Configuratorの新機能についての内容となります。
Apple Configuratorとは
Apple Configurator(以下ACと略)は、元々はAppleが出しているMacアプリです。

iPhoneやiPadを有線接続して、デバイス制御を入れたりアプリを入れたりすることができます。
いわばローカル用のMDMです。
(Windowsで言うところのConfiguration Managerみたいなもんでしょうか)
やれることは他のMDMと遜色ないため、小規模な組織ならこれだけで十分という場合も多いでしょう。
そして重要な機能の一つに、Apple Business Manager(以下ABM)へデバイス登録する、というものがあります。
通常ABMにデバイス登録する場合は、販売店に登録してもらう必要があります。
どの企業も大体は大手リセラーから一括購入すると思いますので、普通はそれで問題ないのですが、どうしても個別に何台か買い足したりする場面が出てきます。
突発的に購入したiPhoneやiPadをABM登録したい場合はどうするのかというと、ACを使って手動登録しなければなりません。
これが厄介なことに、非常に手順が分かりにくいのです。
そもそもACの公式情報が少ない上に、コンソールも不親切なので、何も知らない人が自力で行うにはかなりハードルが高いものでした。
Appleはコンシューマー向けではシンプルさ、分かりやすさが売りなのに、ビジネス向けではそれはどこに行ったんだという感じでした。
昨年発表されたiPhone向けAC
そんな中、2021年にiPhone用のACアプリがリリースされました。
内容としては、MacのABM登録が非常に簡単に行えるというものです。
実際に試してみたのですが、事前にABMのAdmin情報をアプリに登録して、あとは設定アシスタントの途中で例のモヤモヤを撮影するだけでABM登録が済んでしまいました。

元々MacはACによる手動登録ができなかったため、これは大きな改善でした。
そして何より手順がシンプルであることが素晴らしかった。
ただ、Macを監視モードで利用するケースがそれほど無いので、あまり業務に活かされないのが残念でした。
iPhoneでiPhoneが登録できる
そして本題に戻ります。
今回のWWDCにて、iOS16からはiPhone,iPadも同じプロセスでABM登録できるようになることが発表されたのです。

Macの登録と同程度の手軽さで登録できるなら、かなり大きな意味があります。
多くの情シス担当者が、悩まずにABM登録できるようになることでしょう。
Apple Business Essentialsもリリースされたことですし、これまで複雑だったビジネス領域もAppleの哲学に則ってシンプルにしていってほしいものです。
リモートワーク需要の高まりを受けて、Appleも少しずつビジネス利用の領域に力を入れていくのかもしれません。
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