省エネ住宅とは
今までの省エネ住宅や、ZEH住宅をはじめとするこれからの省エネ住宅を
皆様にご紹介したいと思います。
省エネ住宅の種類
長期優良住宅、低炭素住宅、LCCM住宅、省エネ基準適合住宅、ZEH住宅などの種類があります。各々、性能や対象とする項目が異なります。
皆様が家をつくる際にどの点を重視するかで目指す種類は異なるのです。
長期優良住宅
長期間にわたって良好な住環境を維持することに重点を置いています。
断熱等級5、一次エネルギー消費量等級6と低炭素住宅やZEH住宅と同じ性能基準に加えて、耐震性やメンテナンスのしやすさなどの基準を満たした住宅です。
低炭素住宅
二酸化炭素の排出量を抑える省エネ性能に重点を置いています。
ZEH住宅より、認定に必要な項目や計算が少ないです。
LCCM住宅
ライフ・サイクル・カーボン・マイナス住宅
建設から処分までのライフサイクル全体を通じてCO2排出量をマイナスにする住宅です。
建築物を環境性能で評価し格付けする手法(CASBEE)を使い、一次エネルギー使用量を「25%以上削減」が必要です。
省エネ基準適合住宅
2025年から小規模住宅にも義務化されます。高い性能を必要としないのが、省エネ基準適合住宅。
国が定めた建築物省エネ法による基準をクリアした住宅です。
断熱等級4以上で、一次エネルギー消費量等級4以上であることを証明すると、住宅ローン控除における省エネ基準適合住宅と認められます。
ZEH住宅
「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」とは、断熱性や省エネ性能を高めながら、エネルギーを創り出すことで、年間のエネルギー消費量をプラスマイナスゼロにすることを目指した住宅のことです。
室内環境の質を維持しつつ、大幅な省エネルギーを実現し、再生可能エネルギーを導入することで、年間の一次エネルギー消費量をゼロにすることを目指しています。
一次エネルギーとは?
一次エネルギーは、石油、石炭、天然ガス、水力、太陽光など、自然界から得られるエネルギー源のことを指します。電気は二次エネルギーに分類されます。
今後の省エネ住宅は?
やはり、政府の動きや業界の動向を見る限り、ZEH住宅が省エネ住宅の代表となりそうです。
政府は2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにすることを目指しており、その一環として、2030年度以降に全ての新築住宅でZEH基準が義務化される動きがあります。
では、ZEH住宅住宅とは具体的にどういうものなのでしょうか?
基準や種類、メリット・デメリットなどもご説明したいと思います。
ZEH住宅の基準
ZEH住宅は大きく3つの基準項目があります。
強化外皮基準: 0.6~0.4以下
基準一次エネルギー消費量の削減: 20%以上
再生可能エネルギーの導入
この項目の基準地や採用する設備等により、
ZEH住宅においても種類が分かれます。
Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)
創エネが難しい寒冷地や低日射地域、多雪地域に対応。断熱と省エネにより、省エネルギー率が20%以上、創エネを含む省エネ率が75%以上。
ZEH Oriented(ゼッチ オリエンテッド)
狭小地で再生エネルギーの導入が難しい場合に適用。断熱と省エネにより、
省エネルギー率が20%以上を達成し、再生エネルギーシステムの導入は不要。
ZEH+(ゼッチプラス)
ZEHの基準をさらに高めたもので、断熱と省エネにより、省エネルギー率が25%以上、創エネを含む省エネ率が100%以上を達成。
さらに、外皮性能の強化、HEMSの導入、電気自動車への充電設備のうち2項目以上をクリア。
Nearly ZEH+(ニアリーゼッチプラス)
Nearly ZEHと同様、創エネが難しい地域に対応。断熱と省エネにより、
省エネルギー率が25%以上、創エネを含む省エネ率が75%以上。
外皮性能の強化、HEMSの導入、電気自動車への充電設備のうち2項目以上をクリア。
次世代ZEH+
ZEH+の基準に加え、蓄電システム、燃料電池、V2H充電設備、太陽熱利用温水システムのうち1つ以上を導入。
ZEH住宅のメリット・デメリット
メリット
一定の室温が保てる
光熱費削減
住宅性能が高く、高値で売りやすい
非常時でも電気を確保できる
デメリット
デザインや間取りが制限されることがある
太陽光発電は定期的なメンテナンスが必要
発電量が地域や天候、周囲環境により変化する
HEMS(ホーム エネルギー マネジメント システム)とは?
HEMSは、家庭で使うエネルギーを節約するための管理システムです。
家電や電気設備とつないで、電気やガスなどの使用量をモニター画面で「見える化」したり、家電機器を「自動制御」したりします。
スマホで家電のオンオフなどの遠隔操作も可能です。
まとめ
経済産業省は「2020年までにハウスメーカー等が新築する注文戸建住宅の半数以上をZEHにし、2030年度までには新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」としていますが、現時点では義務化が確定しているわけではありません。今後、太陽光パネルや蓄電池、その他の周辺機器も改良が進むことが予想され、さらに快適でエコな住まいが実現するでしょう。
ZEH住宅を建てる際は、従来の住宅に比べて費用が高くなる傾向がありますが、
国の支援制度を利用して、快適でエコな住まいを実現しましょう。
省エネも重要なポイントとなるので、住まいの理想や条件をしっかり整理して取捨選択することが大切です。
ZEH住宅に関する詳細や具体的な導入方法については、お気軽にお問い合わせください。
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