九州の大学サッカーレベルはいかに。

私は、東海大学熊本サッカー部に所属しています。私は選抜に入っているようなスーパースターではないし、ましてやチームの中心選手として活躍しているわけでもありません。しかし一つの疑問がずっと心のどこかに引っかかっていたので、この期間でそれをアウトプットしたいと考えています。自分の立場なんて関係なく思っていることを書きますので読んでいただけると嬉しいです。

九州の大学サッカーリーグレベルは低い

これが関西出身の私が熊本に行って感じたことです。ここで勘違いしてほしくないのは、サッカーのレベル(リーグ戦、総理大臣杯、インカレ、天皇杯などの結果)ではなく、九州大学サッカーリーグ自体の運営レベル、盛り上がりなどについてです。


○きっかけ

この記事を書くきっかけとなったツイートがこちらです。

https://twitter.com/unisocc/status/1251485237604831234?s=21

コロナの影響で行動のできない高校生に向けて作られたマガジンであり、関東の強豪大学の記事が書かれています。男女問わず、大学サッカーを戦っている選手、監督のインタビューが書かれており、大学生の私でも食い入るように読みました。“これが大学サッカーなのか”と感心するとともに、九州のサッカーリーグレベルへの疑問が頭に浮かびました。大学入学時の違和感を突きつけられた気分でした。
このタイミングで、このツイートを見たことにより、その違和感をなんとか言葉にして発信してみようと思い今に至ります。

○私の感じた違い

さて、ここからは具体的な違いについて書いていこうと思います。

①大学サッカーリーグ
②各分野からの協力
③発信力

見出しをつけるとすればこうなっていくと思います。

①大学サッカーリーグ
これは、各地方ごとに行われるリーグ戦であり、夏の総理大臣杯の予選であるトーナメントのシード権や冬のインカレの出場権が与えられるといった、全国へ繋がるものになっています。
私のリーグ戦の印象(高校時)は、プロが使っているスタジアムで行い、ハーフタイムショーなどと華やかな演出も行われていて、サッカーを見たい多くの観客がそこに訪れているというものです。しかし、九州大学サッカーリーグはどうでしょうか。

【2019シーズン最大観客数
○関東大学サッカーリーグ
早稲田大学vs立正大学
3028人(@味もとフィールド西が丘)
○関西大学サッカーリーグ
大阪体育大学vsびわこ成蹊スポーツ大学
3560人(@たけびしスタジアム京都)
○九州大学サッカーリーグ
福岡大学vs日本文理大学
500人(@小郡陸上競技場)

※Soccer D.B.から参照

この数字を見ればわかると思うが、関東、関西に比べて桁が違う状況になっています。大学サッカーは観客数が少ないと言われている中で、この差はなんなのか、理由はいくつかあるはずです。
まずは、タレントの多さではないでしょうか。プロ内定をもらっている選手、高校選手権の舞台で素晴らしい活躍を見せた選手、世代別の代表またはユニバーシアードに選出されている選手が1人ではなく多く在籍し、その戦いが見れるのはプロ以上のものが得られるかもしれません。
しかし、九州にはそのタレントと呼ばれる選手が少ない状況です。20シーズンにJクラブに加入した九州リーグの選手は5名だけ。サッカー好きの人々や、高校生が観戦するきっかけにはならないでしょう。

(昨シーズン4冠を達成した明治大学は合計9名の選手が2020年のJクラブへの内定が決まった。)

そして、スタジアムの違いです。九州は大学が所有しているグラウンドでやることが多く、そこにはスタンドがついていないというところも少なくありません。資金の関係などがあるので、一概になぜやらないんだ!と批判することはできませんが、選手のモチベーションになるとともに、観戦者のモチベーションにも繋がるのではないかと私は考えています。

(関東大学サッカーリーグ2019シーズン開幕戦早稲田大学vs立正大学)

これらは私が1番強く感じていたことです。

②各分野からの協力
まずこれは大学内、そこから大学外へと発展していくものです。
大学内ではどのような協力があるのでしょうか。大学の新聞部による拡散活動。チア部や応援団などのリーグ戦での活動。また、SNSなどの応援メッセージなど、各部活との協力も強くあると感じます。これらの活動はサッカー部の関係のないところにまで情報が行くので、見られる量が確実に違うと思います。

(関学スポーツ編集部 最終節でのツイート)

大学外では、スポンサーやOBを中心にいろんな活動をやっています。しかし、この活動は与えられたものではなく、先輩たちの努力や在学生のアイディアなど、学生側からのアプローチから始まったものだと思います。これらのように、チームのために何かをしよう。サッカー以外のことにも力を注ごうという気持ちが特に関東、関西圏の部生は感じられます。

③発信力
部活動を発信するツールとしては、ポスターチラシ、規模の大きいクラブではTVなんてのも使うかもしれません。そして、今のご時世1番影響力のあるのはSNSです。その例として、早稲田大学と慶應義塾大学の定期戦、『早慶クラシコ』はスカパーなどで事前番組を放送し、そしてTwitterなどでの動きも活発で話題となりました。その結果、2019年は平日開催でありながら、13819人。2018年に関しては、17872人Jリーグの1試合平均入場者数を200人も上回った。伝統の一戦と銘打って行うこの一戦はもう大学レベルとは言われないでしょう。

(2019年 早慶クラシコの観客者数)

関西では“関関戦”が有名であり、これらイベントは全国的にも知名度は確実に高いと思います。

○未来のお話

これらのためには何から始めればならないのか。このnoteが第一歩となり、私だけの力では何も変わらないかもしれないが、私と同じ気持ちを持った人々がいてくれれば、チームの中から変わっていくかもしれません。私は九州が劣っているとは思いません。激しい戦いを見せ、熱い勝負を行う。プロのように戦うのではないこの状況は、関東、関西にはない“学生らしさ”ではないでしょうか?
確実に関東、関西に行くのが第一条件となっている中で、九州の大学サッカーを活性化させると高校生の視野にも入ってくるのかなと感じます。前の章で書いた差を埋めるために、なにか新しいことに挑戦していかなければいけません。関東関西のようにOBの力も、外部の力も強いわけではないのだから。
正直、大学サッカー全体の観戦者が少ないだとか、高校サッカーより人気がないだとか、そのようなレベルの話はまだ出来ないと思います。全国的に九州の大学サッカーは活発だと知らしめることによって、その次のステップに進めるでしょう。
そのために私は、各方面へのアプローチと、全国的に類を見ない活動をやっていきそれを結果に出すというのが必要だと思います。話題になることは大切であり、まず人目につかなければ内輪だけで終わってしまう。まず各県でブランド化し、それをどんどん広げていかなければいけません。そして、鹿屋体育大学が天皇杯でやってのけたようなジャイアントキリングを起こすことが大きく注目される鍵となるでしょう。

○最後に

ここまで、なにも結果の出していないとある大学生の戯言を聞いていただいて本当に感謝しています。しかし、これが第一歩として何か変われることがあるなら嬉しいです。九州の現状と、そこへの焦りが伝えられたかなと思います。伝わって変わりたいという思いが届いた方は何か始めましょう。出来ることがあれば協力させていただきたい。そして、協力してほしいという思いです。そんな人に出会えればこのnoteを書き、発信したことが成功と言えるでしょう。

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