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[すこし詩的なものとして]0075 梅雨はなにかの諦めのように

紫陽花のたわわなその姿
雨に濡れる
言葉に滴る
この季節

些細なことに
やさしくなれる
雨の中

どれだけぬれようとも
この鬱蒼とした
雨の森の中

すべてのことを
肯定でも
否定でもなく
飲み込む
クジラのように
ただただ
口の中に吸い込んでいく

そして
何もなかったかのように
また雨は降り続く

紫陽花のたわわなその姿
雨は変わらず
貼りつくように
すべてのことを
洗い流す

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体を覆う湿気。
息つく空気は重い。
それでも必ずやってくるこの季節。
誰にもそれから逃れられない。
要は「つき合い方」なんだと思う。
しとしと。
じめじめ。

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