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[すこし詩的なものとして]0088 君の名前は雨

君の名前は雨
遠い長い道のり
君と僕は出合った

すべてを閉じ込めた
僕の行方を
やさしく流していく

答えはいつでもむずかしいよ
悩み続ける
どこまでも
明日の続きを見たくて
あなたに願った

外を眺めれば
そこは雨
いつかの空と
背中に浴びた雫に
君の影を見た

あなたの名前は雨
一歩足を踏み出してみても
その足跡は消えてゆく

いつでも雨の降る日は
窓からずっと
同じ音に耳を傾け
降り続くあなたを見続ける

楽しみにしていた遠足
やっぱり雨で中止になったよ
でもあの頃とちっとも変わらない
いつでも雨は僕らの足を止め
そして降り続けている

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秋雨は、どうも体を芯から冷やす。
だから外にいることをためらってしまう。
そんな時は、家の縁側から外の様子を見る。
こぼれ落ちる雨とその音を静かに味わうことで、頭の中のキャンバスを色付ける。

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