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『災害情報&コミュニケーション演習(D.I.C.E ダイス)』おすすめポイントと実践のヒント

DICEとは

「災害情報&コミュニケーション演習(Disaster Information & Communication Exercise program:略称D.I.C.E / ダイス」は、大学生向けの無線機を用いた災害対応訓練のひとつとして生まれたプログラムです。

指導用スライドやワークシート、訓練で用いる"情報カード"などを全て無料で公開し、編集・複製・アレンジ自由、使用に際しての連絡や報告も不要としています。

地域の防災訓練や企業研修、学校の防災教育等でもアレンジして取り入れられている他、近年では無線機部分をLINEで代替するアレンジ(DICE-SNS)もあります。こちらは今後、ご紹介できればと思います。

おすすめポイント

・プリントアウトするだけで使える!
・ゲーム感覚で災害情報や災害時のコミュニケーションが学べる!
・無線機やトランシーバーの使い方が身につく!
・「ペアになるモノ(トランプなど)」が複数あればすぐできる!

教材の形式・購入(ダウンロード)

【形式】PDF
【購入方法】無料ダウンロード
 (1) 本稿(一部のみ紹介、教材全パックは作者ブログから)
 (2) 作者ブログ「情熱と不屈の精神VER.2.0」または
   一般社団法人防災教育普及協会
【使用方法】プリントアウトして使用(指導用スライド、情報カード等)
【制限事項】商用利用不可、その他自由
【問い合わせ】作者 仕事依頼note から

ダウンドーロファイルの説明

指導者用スライドのPDF版です。まずはこちらをご覧いただいて全体の流れをご確認ください。

DICEでは様々な情報をやりとりします。その情報を一覧にまとめているエクセル表です。

一覧にした情報をカード化したものです。こちらはPDFファイルです。

一覧にした情報をカード化したものです。こちらは ラベル屋さん10 で使用できるテンプレートです。専用のカード用紙と組み合わせるときれいに作れます。

実践のヒント(使い方のコツ、工夫)

1. 指導用のスライドで流れをチェック

指導用のスライドはPDFファイルのほか「Slide Share」でも公開しています。災害情報とコミュニケーションのポイント、プログラムの進め方などを記載しています。

2. 無線機やトランシーバー、SNSなど情報ツールを併用する

「DICE」は、無線機やトランシーバーを使うことを前提としたプログラムです。 LINEやTwitter、その他各種のSNSなどでも代替したり、併用することもできます。

災害時に想定されるような、多数の人が同時にいろいろな情報をやりとりするシチュエーションを作り出すことが目的です。

3. 飛び交う情報(カード)をアレンジする

基本セットでダウンロードできる情報カードは、訓練であることを明確にするため、極端な例や、現実的ではない情報が含まれています。

地域や大学、団体の実状に合わせた情報カードにアレンジするとリアリティが生まれます。ただし、他の方が見聞きする可能性があり、あまりにリアルだとトラブルを招く可能性があります。

<ポイント>
『実施環境によっては、リアル過ぎる情報が誤解を招いてしまう』

例えば、屋外の公園や大学の構内でDICEを行い「○○に心肺停止状態で倒れている人がいます!」という情報を無線機で伝えたとします。たまたま近くを歩いている人がいたらびっくりしますね。救急車騒ぎになってしまうかもしれません。リアル過ぎる情報で周囲の誤解を招かないよう、注意してください。

4. 情報の優先順位をマトリクスで整理する

いろいろな情報を細かく整理するのは大変です。ざっくりと「緊急度」と「重要度」という2つの軸で情報を整理し、緊急かつ重要度の高い情報から順に対応していくようにします。

まとめ

指導用スライド内でも紹介していますが、災害情報の収集・伝達やコミュニケーションのポイントとして、情報の「3つの箱」があります。

事実 = 誰が見ても違いがない、明らかな情報 → 特に重要!!
伝聞 = SNS、対面等で見聞きはしたが、未確認の情報
意見 = 主観的/感情的な情報(善悪・多少など形容詞がつくことが多い)

https://kenyamiyazaki.com/archives/250

新聞やテレビ、SNSなどの情報を「3つの箱」で整理し、特に「事実」がどこにあるかを常に意識するよう心がけると、イザというときに冷静に行動することができます。

訓練プログラムとしてはハードルが高い部類になりますが、社内研修や防災訓練のネタを探している方の参考になれば幸いです。

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