【おうちでフットサル⑪】 ~DFの細かい戦術(マークチェンジ・ジャンプ)~

コロナの影響で家でできることを探している方へ。

【おうちでフットサル】と題して僕からフットサル勉強教材のプレゼントです。

是非頭の中で1回整理してみてください。

そして、この一件が収まったらプレーで実践しましょう‼️

○DFの細かい戦術○

・マークチェンジ(Cambio de oponente)

前々回言及したマンツーマンDFにおいて、効率的に守るためにマークをお互いに交換するアクション。

DFは状況に応じてマークにずっと着いていくと不利になってしまう場面があり、お互いのマークを交換することでスムーズに安全に守ることができる。

反対に、攻撃はDFのマークチェンジのタイミングを狙い、仕掛けることも駆け引きの1つになる。


┗ マークチェンジする時の後ろの選手の絶対条件




*まず最初の立ち位置で⑧は⑦よりも内側にいないとマークを受け渡しすることはできない。

(もし外側から受け渡しするとライン間にパスが出たら後追いになってしまうから)



*⑧は⑦に対してマークを受け渡しすることを声をかける。
(声かけのタイミングとしては相手が抜けてくる前にはその未来を予測して声をかけなくてはならない。抜けている最中だともう遅い。)

*⑧は受け渡しで自分のマークは③になったが、そこだけをマークすると④に背後のスペースを狙われるため、④の背後もカバーできる位置にいる。





*もしくは、キーパーが後ろのスペースをカバーする前提で⑧は③のパスを断ち、背後にパスを出させてキーパーにカバーさせるパターンもある。

このパターンはスペインで凄く多い。
というよりは前プレをかけるときはキーパーが裏のスペースを全てカバーする前提でかける。




┗ 日本とスペインの比較の考察(あくまで個人的な)



僕が日本でやっていた時は⑧が両方見れる位置取りをする前者のパターンが一般的だと感じていたがそれだとライン間に出された時の対応が遅れて奪うことができない。

しかし、キーパーがカバー後者ならば少なくとも相手のプレーを切ることが可能になり、フィールドプレイヤーとしてはそっちのほうが楽だと思う。


その代わり、キーパーは先読みしすぎるとロングシュートを打たれる。

スペインリーグでロングシュートのゴールが多いのはこういうことだと思います。笑

もちろん相手のフィクソの質の高さ、キーパーとの裏の駆け引きがあってこそです。

・ジャンプ(Saltar)

簡単に言うと二度追い。

1人の相手を2人で挟む。というイメージに近い。

組織化されたDFにおいてタブーとも言える行為だが、チームの中での共通理解の上での戦術であれば成立する。

スペイン語でもジャンプという意味のSaltarと言われる。


┗ ジャンプする選手の距離感

*ジャンプするタイミングはチームによって異なる。(このシチュエーションでは、真ん中の選手がサイドに出したタイミングとする。)

*ジャンプする選手は、相手の斜め後ろから蓋をするように寄せる。
(後ろに出してやり直されないように)

*ジャンプするときには自分のマーカーと挟む相手の距離が遠いとできない。
(目安はセンターより同サイドにいるかどうか)


*寄せる時の相手が "寄せられてる感" が伝わる気迫や圧力を持って寄せることが大切。
(冷静に対処されてしまうと逆にピンチを招く。)


┗ サイドの選手の縦死守と詰めるタイミング

*サイドの選手はマーカーにボールが入ってもあえて寄せない。
足元にボールを止めさせる。
(味方がジャンプする前に逃げられてしまうから)

*サイドの選手は絶対に縦のコースを突破orパスを出されてはいけない。死守する。

*味方がジャンプしてきて相手が縦にボールを運んだ瞬間に一気に詰める。
(このタイミングがズレると逃げられる)



┗ 逆サイドの選手の "絞り" が一番の肝

*逆サイドの選手は"必ず絞ってくる"。
(ボールを持っている選手の逃げ道は間しかないのでそこをカットするのが逆サイドの選手)

*2人の味方が完全にコースを限定していたらほぼ必ず間にパスが来るのでそこを潰しきる。

*フィクソの選手は万が一、逆サイドに展開orピヴォにパスを出された時のために全体をカバーする。



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説明の中で、「スペインでは~」「スペイン人は~」という伝え方を多くしていますが、理由としては2つあります。

1つは、スペインはフットサルの動きや戦術が細かく確立され、整理されていること。
なので、幼少期からそれを学び、プレーしてきた選手たちはいわば動く教科書なのです。
おおらかなイメージですが皆基本に忠実な動きをします。
だから、ここではあえてこういう伝え方をさせてもらっています。

2つは、自分がその環境でそこに行った人しか分からない経験と実際にプレーして感じたものを噛み砕いて説明し、皆さんに知ってほしい。
それを伝える義務があると思ったからです。

皆さんにも
もっとフットサルを理解してほしい。
もっとフットサルを楽しんでほしい。
それが日本のフットサルの進歩に繋がると思ったからです。
なので、なるべくプレーヤー目線で細部まで拘っていきたいです。



最後まで読んで頂きありがとうございました。



皆さんのフットボールライフに貢献していけたらと思います。

ありがとうございました。

Footballを通じて人間として成熟する。 これが僕の信条です。 僕は挑戦を続けます。 皆さんと胸を張って向き合えるような立ち振舞いをしていきます。 僕のその姿が、誰かの力になるように。