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7年前の後悔を取り戻すヴェルサイユの庭園

曇り空の下でも映える荘厳な建物は、長い歴史が生んだ世界遺産だ。

パリに来てまず向かったのは、南西部に位置するヴェルサイユ宮殿。

言わずと知れた宮殿に気持ちも高まっていた。

僕にとって2度目の訪問となるヴェルサイユ宮殿は、かつてのイメージそのままに強い光を放って僕の目の前に現れた。

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火曜日はルーヴル美術館が休館日だなんて。パリに着いて最初にルーヴル美術館に行くと決めていただけに出鼻をくじかれてしまいました。

しかし、メトロの駅を降りて地上の景色を見た時のパリの街並みは、やはり十分見応えのあるものでした。

ここがパリだ。本物のパリだ。僕は今パリにいるんだ。

20代のへらへらした男3人旅に似合わないその重厚な建物は、今日も我が物顔で僕らを見下ろしていました。

ルーヴル美術館に入れないとわかってから、すぐにプランBとしてヴェルサイユ宮殿に行くことを考えました。どちらもベタだけど、どちらも行きたい場所です。

ヴェルサイユ宮殿は正確にはパリ市内ではなく、郊外のヴェルサイユという自治体にあります。電車で40分ほどかけて行く必要があり、毎日書いているnoteや日記など、いろいろと溜まっていた僕にとってはこういったまとまった時間こそを逃すわけにはいきません。

しばらく日記を書いて時間を潰していたらあっという間に終点のヴェルサイユ=シャトー駅に着きました。駅を降りて歩いてすぐ、ヴェルサイユ宮殿にたどり着きました。

僕にとって7年ぶりとなるヴェルサイユ宮殿は、曇天の下でも変わらずに黄金の光を放っていました。

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ヴェルサイユ宮殿は、宮殿(城)と庭園からなり、どちらもかなり大きいものです。

かつてここを訪れた時、僕は宮殿を見るのに時間を取られすぎて庭園をほとんど見なかった苦い思い出があります。

その時のことがずっと頭の中にあって、今回は庭園をメインに見ることを決めていました。

宮殿でかつての貴族たちの生活を見るのもとても楽しい。壁には無数の絵画が飾られており、それらをじっくり見るのも楽しい。

でも僕は7年ぶりの後悔を取り戻すために、宮殿はそこそこに庭園へ繰り出しました

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秋から冬にかけて移り変わる今の時期、ヴェルサイユ宮殿の庭園も日本と同じように紅葉が散りつつありました。7年前は夏だったから、大きな違いがあります。

自然は季節によって姿を変えます。だから同じ場所でも違った景色を見ることが可能です。

緑豊かな行楽地には、何度でも訪れたい魅力が詰まっていることを感じつつ、庭園を進みます。

階段の上から庭園が見渡せますが、おそらく見えている景色全てがヴェルサイユ宮殿の敷地なのでしょう。

端まで行ったらどれくらいかかるんだろう?

奥まで伸びた運河を横目に、僕らは森の中の脇道に進んでいきました。

森の奥には落葉が広がった道があり、秋の彩りを強く感じました。紅く染まった広葉樹には、日本の懐かしさすらも感じられました。もうすぐ日本を出て1年、少しだけ物思いにふけってしまいます。

その先にはマリー・アントワネットの離宮があって、宮殿と同じように絵が飾られた部屋がいくつもありました。かつての王妃は、足を伸ばして寝ないため、ベッドはとても小さなサイズです。

ガイドさんから聞く豆知識の数々は無知な僕たちにたくさんの驚きを与えてくれます。

途中途中で他の国の観光客とも出会いがあり、いろんな観点での楽しさを感じました。広大な庭園で自然を感じつつ、コミュニケーションにも花が咲き、終始和やかな時間を過ごすことができました。

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7年ぶりのヴェルサイユ宮殿は、前回とは大きく違った楽しみ方ができました。

庭園をメインに動いたおかげでその広大な敷地を肌で感じ、影にある小屋や珍しい動物などいろんなものを見て知ることができました。

行ったことのない場所に行くことが好きな僕にとって、一度行った場所に二度行くことはあまりありませんでした。でも時が経つとまた違った見方ができると知りました。

それは自分の成長でもあるし、興味の移り変わりとも捉えられる。

新たな自分に気づいたヴェルサイユの庭園を後に、僕のパリ旅への期待はさらに上がっていっています。

To be continued…


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それでは、また明日お会いしましょう!

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