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「紙の本」はなくなるのか?

紙にインクで印刷した古いスタイルの本は、現在は何より最も耐久性があり信頼できる長期保存テクノロジーなので、図書館は(多くの個人も)敢えて廃業したいとは思っていない。
※本中より引用


『〈インターネット〉の次に来るもの』を読んだ感想、第16回です!

第1回はコチラ↓


きのうのnoteでは『本というフォーマットは、単なるプラットフォームになっていく』という話をしました。

ウィキペディアのような感じで、各ページ相互にリンクが貼られ、始まりも終わりもないような形が、これからの本の形だという内容です。

ただ、じゃあもう従来の本――ぼくたちがいま本屋さんで買っている本――は消滅していくのでしょうか?

その問いに対して、筆者はNOと答えています。

紙の本には、紙の本にしかない『意味』があるのです。

そしてその紙の本にしかない意味は、『覚悟』と言い換えてもいいかもしれません。

きょうのnoteの冒頭の引用を再掲します。

紙にインクで印刷した古いスタイルの本は、現在は何より最も耐久性があり信頼できる長期保存テクノロジーなので、図書館は(多くの個人も)敢えて廃業したいとは思っていない。
※本中より引用


紙の本は、その媒体特性として『(修正されずに)残る』というものがあります。

ここらへんのメリットデメリットは表裏一体で、逆に紙の不便な点は『後から修正できない』点にあるんですが、修正できないからこそ、『できる限り時間の経過に耐えうる、普遍的な内容にしよう。正しい情報を伝えよう』という筆者の『覚悟』が表れます。

それが、今後も紙の本が残る意味です。

著者のオリジナルなビジョンが固定化され変化していない版は、得てして最も価値のある版として残るだろう。
そうした意味で、綴じられた本の安定性と固定性は望ましい。
それはオリジナルに対して忠実な存在だ。
ただし孤立している。
※本中より引用


最後に『ただし孤立している』とデメリットとして言及することも忘れてないですが、孤立しているからこそ、価値が出てきます。

つまり、デジタルと紙のメディアは、それぞれ棲み分けるような形になっていくということです。


これからぼくたちの生活には、いま以上にデジタルが浸透してきて、情報はどんどん集合知的な側面が大きくなっていきます。

しかしだからこそ、あえて肯定的に言えば『誰にも手を加えられていない』、オリジナルな情報としての紙の本の役割も、大きくなっていくのかもしれないですね!




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