ドント・ルック・アップ

Netflix映画。レオナルド・ディカプリオ主演のドント・ルック・アップ。 

言わば、アルマゲドンやインデペンデンス・デイに代表される様な、終末物と言われるジャンル。
しかし、一般的な終末物とは一線を画すストーリーで惹きつけられた。

ザックリとストーリーを説明すると、物語の主人公はディカプリオ演じる天文学者のランドールと、ジェニファー・ローレンス演じる院生のケイト。
この2人が観測中に地球に接近する彗星を発見する。
しかもほぼ、100%で衝突するとの予測。
だから2人でアメリカ政府を説得し、民意を動かし、衝突を回避しようと右往左往するストーリー。

そんなストーリーなんだけど、登場人物のリアクションがリアリティに溢れているのだ。
まず、国民の大半は彗星が地球に衝突するなんて信じない。
主人公2人が情報バラエティ番組に出て、直接カメラ越しに訴えても視聴者から総スカンを喰らう。
しかもSNSでバカにされるオマケ付きで。

いつまで経ってもバカな大衆が科学者を信じない。
自らの死が迫っているのに、自らで危機感を感じられない大衆。
科学者が計算してみせても、計算なんて分らない大衆は信じない。

この構図が凄く面白い。
所々に出て来るブラックジョークも面白く、2時間を越える作品でも中だるみする事なく楽しめた。

世の中は喜劇なんだ。
くだらない事で常に疑い、いがみ合い、対立する。
傍観者として観るとただの喜劇にしか思えない。

人間社会の歪さをキレイに皮肉った、良い作品だったと思う。

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