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【音楽の準備】ギター25日目

音楽の準備」を書いた翌日からギターの練習を始めて、今日で25日目になります。これまではYouTubeにその模様を動画にしてアップしていたのですが、今日は文章で書く方がよさそうなので、こちらで。

ちなみに、これまでにアップした動画は以下の通りです。なんでこういうのを出しているかについては、「#21 Day1からアウトプット」でお話ししたので、そちらもぜひ聴いてみてください。

さて、10日目を収録した後、もっとコードをジャカジャカやるのも練習してみようということでやっていた曲などもあったのですが、そちらは途中でやめにして、音楽理論の学習の方に移りました。

最初は清水響『ギターのためのコード理論体系』を進めていこうとしていたのですが、これは無理そうだと早々に判断して、YouTube動画を観る方針に切り替えました。以下の方々を中心に音楽理論系の動画を片っ端から観ています。

宇田大志さんの以下の動画には、特に感銘を覚えました。それで彼の動画を観ていったら、大変だけどちゃんと指板上に音名や度数が見えるように練習しようという話があったので、じゃあやるかということになったわけです。

宇田さんの著書『3年後、確実にジャズ・ギターが弾ける練習法』も買いました。動画でもそうですが、短期間でできるなどということはいわず、時間がかかるものなのだとちゃんといいつつ、わかりやすく説明してくださるので、誠実な方なんだなあと信頼が持てます。

本を進めつつ、動画もあれこれ観ていきました。今日また宇田さんの「ギターのスケールが覚えられない人の共通点」と「スケールは「コードトーン+テンション」です!」を観返してみて、こういうことなのかな?と今のところ理解したところがあったので、書いておきます。

  1. まずは、指板上のルートとなる音の位置をそれぞれ全部憶える

  2. 次に、それぞれのルートに対応する7thコードフォームを憶える

  3. それらのコードに含まれるコードトーンをそれぞれ確認する

  4. コードトーンが中心で、2度と6度はテンションノートと考える

  5. 3+4でスケールができる

モードスケールのようなものも、同じような考えで構成する度数を憶えてれば弾ける(らしい)。また、解説動画がたくさん上がっているCAGEDシステムというのは、1と2を繋ぐフォームのパターンのことなのだと理解しました。

さらに、ディグリーネーム、ダイアトニックコード、トニック・サブドミナント・ドミナントというスケール上での音の役割、ドミナントモーション、セカンダリードミナントなどについてもなんとなく雰囲気はつかめてきました。

そんなわけで、音楽理論の基礎の基礎について、構造はなんとなくわかってきた気がします。まだギターを弾いたり聴いたりすることはおろか、指板の音名を憶えようとしてる段階なので何にもなってはいませんが、これからどうしていけばいいか、道筋はわかってきたようには思います。

ところで、こんな感じで理論で道筋を固めてから進んでいこうというのは、だいぶ「男の料理」感が強いなあとは思っています。ちなみに「男の料理」とは、千葉雅也さんが「「男の料理」的追求へと向かわないこと」という記事で提示した概念です。

突き詰めて純粋化を目指すのではなく、自分の身体的な癖から来る雑味みたいなものがあるくらいでいい。いわゆる「男の料理」みたいな本質主義がよくないのである。必要なのは、ある程度のクオリティをちゃちゃっと出す、それを日々続けるという、主婦・主夫的感覚である。

「男の料理」的追求へと向かわないこと|千葉雅也

男性が作りがちなパーティ料理的な非生活的なマッチョさや、本質主義的な凝り方をより一般的に開いた概念として理解・運用しています(ひとがそうである分には何の問題もなくて、自分の言動を見直すために使っています。念の為)。

元々ネガティブに思っていた「男の料理」的な態度は、千葉雅也さんによる命名と一般化によって、自分の至るところに見られることであると気づきました。放っておくと、上述の通りまさに「男の料理」的なことを自然としてしまう、そういう抜きがたさが自分にはあります。

さらにいうと、そうした自分の「男の料理」性をストイックに探して潰して回るということもまた、別の形での「男の料理」の現れであるといえるでしょう。なかなか難しい問題なのです。

とはいえまあそこは使いようということで、ここから音と戯れていく楽しみがあるのだろうと思います。「男の料理」でいったんブーストし、そこを離れて「テキストの快楽」へ至っていく道。快楽へ至るには一度「男の料理」段階を経なければならない。そういう「塩適量」への道。

みたいなことをXに書いていたら、紺野さんからこういうコメントをいただきました。

確かに、勉強することでバカに至る=アイロニーからヒューモアへ、である。そしてそれはわたしの料理観にもつながっていく。ロラン・バルトの晩年のシリーズ「小説の準備」にならったこの「音楽の準備」シリーズにふさわしい展開だと思います。

そんなわけで、ギター25日目にいいオチがつきました。弾いて説明できればいいのだけど、全然弾けはしない。とりあえず、現状の理解と今後のプロセスを確認しました。しばらくはひたすら音を探したり、コードフォーム、コードトーンを確認したり、スケールを弾いてみたりして、音名と度数を憶えこませていこうと思います。

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