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今日のおすすめアルバム

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おすすめのアルバムを紹介していきます!
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#101 Kenny Garrett 「Triology」

アルトサックス奏者 Kenny Garrettから一枚。 Kenny GarrettはJazz Messengersや後期 Miles Davisグループへの参加で知られるプレイヤーで, 独特のフレージングやスピード感のある演奏に定評があります。 個人的にはJohn ColtraneやWayne Shorter, メルルイスバンド在籍時に一緒だったDick Oattsからの影響を強く感じます。 このアルバムは1995年のトリオ作品で, シンプルな編成ながら絶妙な選曲で彼

#100 Lee Konitz & Walter Lang Trio 「Someone To Watch Over Me」

細々と投稿を続けて今回で100枚目のアルバムになりました!! ご覧いただいている皆様, 本当にありがとうございます。これからもマイペースに進めていきますのでぜひ見てやってください。 今回は100枚目を記念して私が最も影響を受けたミュージシャン Lee Konitzのアルバムを紹介します!! Lee Konitzは内発的で自由なインプロヴィゼーションを追及したジャズの巨匠のひとりで, Lennie TristanoのCool一派の一員としての演奏やMiles Davis「B

#99 Warne Marsh 「A Ballad Album」

テナーサックス奏者 Warne Marshから一枚。 Warne Marshは私が大好きなテナーサックス奏者のひとりです。 彼のプレイスタイルは, 柔らかな音色と縦横無尽なライン, リラックスしたタイム感と, 一聴すると新鮮ながらシンプルに音楽の基本を追及したものでした。 このアルバムは1983年に録音されたバラード集で, インプロヴァイザーとして小節線からの解放と自由を目指した彼の集大成的な作品のひとつです。 ぜひ聞いてみてください♪ Warne Marsh 「A

#98 The Ornette Coleman Quartet 「This Is Our Music」

アルトサックス奏者 Ornette Colemanから一枚。 自由を求めてフリージャズという大海原に向かうOrnette Colemanがアルバム「Free Jazz 」と同年に発表したのがこの「This is Our Music」です。 アルバムのタイトルが「俺たちの音楽はこうだぜ!」という主張に溢れていて大好きです。実際、中味の音楽も非常に独特なものでどこまでも自分らしさを追求したオーネットらしい作品だと思います。 編成はピアノレスのカルテットで Ornette

#97 John Coltrane 「Ballads」

テナーサックス奏者 John Coltraneから一枚。 本日7/17はコルトレーンの命日(1967年7月17日没)ということで彼のアルバムを紹介したいと思います。 この「Ballads」は彼の作品の中でも最も有名なアルバムのひとつで「このアルバムは聞いたことある!」という方も多いのではないでしょうか? スタンダードのバラードを集めたこのアルバムは1962年録音。『Giant Steps』,『My Favorite Things』,『Coltrane's Sound』な

#96 Paul Motian & the E.B.B.B. 「Flight of the Blue Jay」

ドラマー Paul Motianから一枚。 Paul MotianはBIl Evans Trioでの活躍をはじめ ,様々なミュージシャンに愛されたドラマーであり, 自身もユニークなグループを結成してツアーを行うなど, 常にクリエイティブな活動に身を置いたミュージシャンでした。 彼のドラミングは他の誰にも真似できないような独特なもので, 一言で表すなら「何も叩いていないようでありながら, すべてを表現している」といったイメージでしょうか? 正確で芯の通ったリズム感をベース

#95 Keith Jarrett & Charlie Haden 「Jasmine」

ピアニスト Keith Jarrettとベーシスト Charlie Hadenのデュオから一枚。 2007年録音。意外にも約30年ぶりの共演になったKeith JarrettとCharlie Haden。自宅スタジオで気軽なセッションを収めた作品です。 演奏曲はスタンダードのバラード中心で, 以前紹介した『The Melody at Night, with You』に通ずるリラックスしたサウンドになっています。 美しいKeith Jarrettのピアノはもちろん素晴らし

#94 山本邦山 「銀界」

尺八奏者 山本邦山から一枚。 人間国宝 山本邦山は邦楽だけでなくジャズの世界でも多くの作品に参加したことで知られています。このアルバムはそんな作品たちのなかでも傑作の呼び声が高いです。 "和とジャズの融合の極致”と言っても過言ではないでしょう。 艶やかな尺八の音色と菊池雅章のあまりにも美しいピアノが織りなす世界は素晴らしく, 雪が降り積もった枯山水のように"静"と"動"が厳粛な空気の中で混ざり合うサウンドは圧巻です。 私の音楽的視野を広げてくれた思い入れのある作品で,

#93 Charlie Parker & Dizzy Gillespie「Bird And Diz」

アルトサックス奏者 Charlie Parkerとトランペット奏者 Dizzy Gillespieから一枚。 BeBopの創始者と言われている2人の共演盤です。即興演奏を中心に高度な和声的解釈と巧みな技術で組み立てられたBeBopは瞬く間にミュージシャンの間に広がりその後長く続くモダンジャズ時代の礎となりました。 素晴らしいスピード感とみずみずしいサウンドが収められたこのアルバムはBeBop初期の香りを感じられる作品になっています。 ぜひ聞いてみてください♪ Char

#92 Count Basie Orchestra 「Live In Japan '78」

Count Basie Orchestraから一枚。 このアルバムは1978年, 浜松市民会館でのライブを収録したものです! 最近, このアルバムを久しぶりに聞いて衝撃を受けました。昔から好きだったアルバムでしたが、改めて聞くと新たな発見が沢山ありました。 ホールでのコンサートとは思えない気軽さと楽しさはベイシーの音楽がいかに私たちに寄り添ったものであるかを物語っていると思います。 特に名曲「Shiny Stockings」ではこれぞベイシー!という最高にSwingす

#91 Tommy Flanagan 「Giant Steps」

ピアニスト Tommy Flanaganから一枚。 Tommy FlanaganはElla Fitzgeraldの伴奏やJohn Coltrane「Giant Steps」, Sonny Rollins「Saxophone Colossus」等の名盤への参加で有名なピアニストで, 堅実なプレイは多くのミュージシャンから高い評価を受けてきました。 Tommy Flanaganの逸話としてよく知られているのがJohn Coltrane「Giant Steps」のレコーディング

#90 Gerry Mulligan 「Presenting The Gerry Mulligan Sextet」

バリトンサックス奏者 Gerry Mulliganから一枚。 Gerry MulliganはGil Evansとの出会いをきっかけに作編曲家としての活動をはじめStan Kenton Orchestraへのアレンジ提供などを行っていました。 また, 歴史的な名盤 Miles Davis「Birth Of The Cool(クールの誕生)」への参加, 楽曲提供でもよく知られる人物です。 1952年, カリフォルニア州に活動の拠点を移した彼は, Chet Baker, Da

#89 Charles Mingus 「Mingus Three」

ベーシスト Chrles Mingusから一枚。 ミンガスといえば重量感のある3管編成のバンドが有名ですが, こちらはピアノトリオのアルバム。 トリオでもミンガスの存在感は抜群で, スタンダード・オリジナルともに絶妙のアレンジとSwingin'なプレイを聞くことができます。 特にこのジメジメとした季節にピッタリのスタンダード「Summertime」は涼しげな鈴の音色からどっしりとしたテーマ, わくわくする各人のソロと素晴らしい展開で進み, 聞きごたえ抜群です! ぜひ聞

#88 Sarah Vaughan 「At Mister Kelly's」

ヴォーカリスト Sarah Vaughanから一枚。 Sarah VaughanはBillie Holiday, Ella Fitzgeraldと並び女性ジャズヴォーカリスト御三家と言われるほどの人気を誇り, 力強く伸びのある歌声と高い表現力を持つヴォーカリストです。 このアルバムはシカゴのクラブ「Mister Kelly's」でのライブを収録したもので, まるで観客のひとりになったかのように安心感をもって聞ける一枚になっています。 サラの歌声とバックのピアノトリオとの