R-SIC 2018 「ソーシャルビジネスを終わらせた後」に登壇してみて

9/15に http://r-sic.com/ の表題のパネルディスカッションに招いていただき参加してきました。詳しくは多分リディラバジャーナルに載ると思うのでそちらで、とおもいますが、参加してみて気づいたことなどを。

登壇者
・私:社内起業・独立(かものはしプロジェクト創業 → そのソーシャルビジネスであるカンボジアのものづくりの事業を新しいNPOを起業してそちらに移管。経緯は https://www.kamonohashi-project.net/blog/380/ をご覧ください )
・照屋朋子さん:NGOユイマールを解散 (経緯は http://yuimar.org/2016/01/27teruya/ をぜひ!すごいきちんとまとまっています )
・税所篤快さん:E-educationの代表を引き継ぎ(創業 → 三輪さんに引き継ぎ)
というバラエティのある豪華メンバーでした

気づき
・創業者あるある:団体に対する愛着がいつか執着にかわり失うことを恐れることになる
・リーダーあるある:自分ができないことを認めて手放すことでリーダーとして成長できる
・社会起業あるある:社会の変化を調べ、常に自分たちの役割を疑い続け・変更し続け、時に事業そのものを切っていくことの難しさ。そしてそれを突きつけてくれる・そして伴走してくれるメンター、理事会などの大事さ
・喪失を癒すには人の助け、別のやりたいことに取り組むことが大事。でも最後は時間。
・「疲れた」「飽きた」「興味が変わった」「休みたい」と言えない社会起業家のバーンアウト → 早い段階できちんと相談すれば応援してくれる人は多い!
・「やってるだけ」「ちょっと切り口が良いだけ」「続けてるだけ」で賞賛されてしまう非営利セクターの不健全さ。しかも自分がそれに甘んじてしまう、もしくはそれに合わせようと背伸びをし続ける罠

ビルゲイツか自分か

さて会話の中で一つ印象に残ったやりとりが、「今の団体を解散してビル&メリンダゲイツ財団に入った方が社会インパクトあるんじゃないか?その問いがYESならどうするべきか」という話。正直真剣に取り組むとドキッとしてしまう問いだ。ゲイツ財団は世界最大の非営利団体で、プログラムのレベルも高く、スタッフのレベルも高い(一度訪問しただけですが)。ゲイツ財団をUNに置き換えてもBRACに置き換えても良いだろう。そんな極論じゃなくても、と思うかもしれないが、僕はこれは常に心に問い続けないければいけない問いだとおもっている。

起業して、社会の資源を頂いている以上、自分の団体がなんらかの意味を持って取り組む問題のエコシステムにいる意味がある、という状態を目指さなくてはいけないと思う。ただ問いは正しく持った方が良い。「ビルゲイツも自分も」いるエコシステムで良かったと思って活動をできるまで自分たちはイノベーションや社会の片隅に光を照らすことに命を燃やし続けたいと思う。

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