COMPOSITION 03〜参加から展示まで〜
2022年の4月30日から5月8日のゴールデンウィークの9日間にPAGE GALLERYにてプロダクトデザイナーの江口海里さんがディレクションをされたCOMPOSITION 03 [TWO SIDED -両面性-]に参加させていただきました。ご来場ありがとうございました。
今回のnoteはCOMPOSITION参加の経緯、私のPETBEDという作品について展示内容と今後の展開について書きたいと思います。
COMPOSITION 03 参加の経緯
今回の展示は、昨年の7月頃に江口さんが運営するPAGE GALLERYで開催されていた「NEW NORMAL NEW STANDARD2 美しい感染症対策」で江口さんと話させていただいたことがきっかけです。
江口さんのことは学生時代から知っていて、プロダクトデザインの参考にWEBのページもよく拝見していました。ブログなども読ませていただいており、私の中では、関西のトッププロダクトデザイナー江口海里という認識でした。
しかし、NEW NORMAL NEW STANDARD2 の展示に行ったきっかけは、江口さんに特に会いに行ったわけなく、純粋にプロダクトデザインの展示会がみたいと思って行きました。というのも関西はプロダクトデザインの展示会が関東に比べ、少ない印象で、東京から来た私にとっては行きたいという思いが強かったからです。
展示を見ていると、デザイン関係の方ですか?とそこにいた展示の協力企業の方に訊かれ、「はい」と答えて名刺交換する流れになり、協力企業の方が江口さんを紹介してくれました。そこから話していくうちに、「僕もこういう展示会やりたいです。」と思い切って言ってみました。すると江口さんは「やりましょう!」とふたつ返事で返してくれ展示をやることになりました。今思えば、緊張はすごくしましたが、本当に言って良かったと思います。
そこからCOMPOSITION 03が始まったわけではなく、COMPOSITION 03をやることが決まったのは約2ヶ月後です。その間は、何をやるのか、誰とやるのか、どうやってやるのかわからないまま、江口さんに丸投げするのは違う気もして、自分なりに展示プランを考えていました。
結局、うまくまとまらないまま、2ヶ月がすぎそうになったので、一旦、連絡してみると、すぐにzoomの打ち合わせをやることになり、20分くらいで、COMPOSITION 03 をやりましょうということになりました。(COMPOSITON01と02については江口さんのnoteで書かれています。)もっと早く連絡すればよかったと思いました。自分なりに考えた展示プランは、いつか実現させたいと思います。
[TWO SIDED -両面性-]について
主に、江口さんの知り合いを通して、メンバーが私を含めて5人が集まりました。最初のzoomミーティングでテーマを発表され、テーマは[TWO SIDED -両面性-]というものでした。内容は、通常製品の企画は、単一の機能や役割を軸に考えられ、その他の機能はその中心軸に付帯することが多く、テーマはそうした単一機能からの発案ではなく、「ふたつ以上の異なる機能性(役割)を等しく持つもの」というルールでデザインするというものです。
難しいと思った反面、面白そうとも思いました。というのは、両面性=モノを見つめ直すことで生まれると思ったからです。それは子供が初めてモノを見るように、リトルマーメイドのアリエルがフォークで自分の髪を巻いたように、そのように考えました。
PETBED
アイデアについては何案か考えたのですが、最終的に考えたのはペットボトルとしてもネックピローとしても使えるPETBEDという作品です。形はペットのような動物的な形で、ペットとPETボトルのPETをかけてPETBEDと名付けました。
なぜペットボトルがネックピローとなったのかというと、まず、ペットボトルが近くにあったので、ペットボトルを水が入った物体として認識しました。そこからペットボトルを投げたり転がしたりして遊んでいるうちに、ふと首に挟んだ時、ひんやりして気持ちよく、これは良いと思い、ペットボトル×ネックピローというアイデアが生まれました。
形についてですが、初めから動物の形を考えていたのはではなく、3つの形態変化があります。一つ目は長いペットボトルです。こちらはペットボトルを長くして、ネックピローのように首にかけるというものです。しかし、首にかけた首への負荷が重いとういうことで、短くしました。
二つ目は、短くして、首や肩に合わせた形をしたものです。スタイロフォームを削りながら、肩と首の隙間に合うような形にしていきました。そして滑らないように肩の隙間に合わせたかかりをつけました。すると、自然とかかりの部分が足に見えて動物のような形に見えたのです。これが三つ目の形です。
素材はペットボトルと同じPETフィラメントを使い、3Dプリンターで作成しました。積層のピッチを大きくしてなるべく透明になるように仕上げ、アクリル樹脂を上から塗って水が漏れないようにしました。
展示会の反応
実際に展示会で展示してみると以下のようなご意見いただきました。
・かわいい
・うしに見える、シロクマに見える
・確かに首にフィットする
・夏場は気持ちよさそう
・あったかいもの入れると肩こりがほぐれそう
・平たいペットボトルは持ちやすい
・機能が2つあると無くさないね
・飛行機で配ってもいいよね
・ペットボトルを首に挟むことあるから欲しい
・3Dプリンターの積層の後がいいね
・3Dプリンターでその人の体型に合わせたオーダーメイドもできそう
・服を着せていろんな動物ができそう
・水筒として使いたい
など嬉しいご意見をたくさんいただきました。自分の想像以上に評価が高く、やってよかったと思いました。このようなリアルでの展示会の良さは来場者の方と直接お話できることが良いと思います。自分でも気づいていなかった作品の良さに気づけるからです。
今後の展開
今回の作品は展示会のためのコンセプトモデルとして完了するつもりでしたが、展示会で製品化しないの?と言っていただいたことが多く、難しいことではありますが、製品化を目指したいと思います。もちろん、マーケティングや製造法、コストなどクリアすべき課題はとても多く、難しいことはありますが、挑戦はしていきたいです。もし、ご興味ある方がいましたらご連絡いただければ幸いです。
最後に
この展示をプロデュース、ディレクションして頂いた江口海里さん、KAIRI EGUCHI STUDIOのスタッフの皆さん、ありがとうございました。また、一緒に展示をした黒川朋さん、辻川知樹さん、筒井喬之さん、古井翔真さん、ありがとうございました。在廊中にお話しできて楽しかったです。皆さんのモチベーションが高く、自分自身すごく刺激になりました。
読んでいただきありがとうございました。
Photo by KAIRI EGUCHI モデル なっつ
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