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けんちゃんの気まぐれRecommend【No.6 Guero】

Brand Newチームでのイメージカット、走り抜けたくなる初期衝動に襲われる!

洋服を着て、ポジティブになったりするよね。とびきりイケてる洋服は、自分の意思に反するかのように、特別な感情へと誘ってくれる。テンションあがる、所作が美しくなる、スターになった気になれる、そんな風に着こなせたなら、感情は爆発するんだ。それがファッションのすんごいところって、自分は思う。
数ある洋服のあり方の中で、“衣装”という存在は、その中でも特別だろう。不特定多数に届けるプレタポルテ(既製服)と違って、衣装は目的を持って作られる。その多くが、人の前に立つ前提で作られるので、目立ってナンボ! かっこいいぃけど、どうやって着るの!? それでこそ成立する。目の当たりにした人々は、その姿に夢心地になれるのだ。そんな魔法をかけちゃうデザイナー・緒方 晋の衣装レーベル【Guero】。彼の作品群の撮影に同行してきた。

スポーツメーカーデザイン部に在籍中より、フリーの衣装デザイナーとしてのキャリアをスタート。ステージ衣装、映画など劇中の衣装、舞台の衣装などのフィールドで絶賛活躍中。そんな彼は学生時代からの友人で、夜遅くまで課題に向き合う姿がいまでも印象に残っている。彼の作品の特徴は、なんといっても“動的なデザイン”。色彩や素材感の組み合わせ方、エレガンスを保ちながらも荒削りな強いシルエット、これでもかっ! というほどの装飾性。“動き”を感じる衣装に袖を通すと、わぁーって感情が高まる。ワケもなく力が湧いてきた思春期の気持ちに似ている。

https://www.instagram.com/guero_198704/

Gueroにはもう一人のメンバーがいる。俳優・伊島 空だ。ひょんなことから緒方くんと出会い、意気投合した2人は、【ファッション×演者】の可能性を探るべくGueroを立ち上げる。プライベートでも親交のある2人ならではの、衣装を通しての会話が、うんなるほどぉ、仕上がった写真をみると聞こえてくるみたいだ。モデルとしての空は、洋服の機微に反応し、咀嚼して、レンズ越しに訴えかける。シャッターの度に男にも少年にも変化する彼は、何よりGueroの衣装に心弾ませている。


今回GueroチームにBrand New joinしたのは、フォトグラファー・@satoshiwatanabeだ(https://www.instagram.com/satoshiwatanabe_/)。映像ディレクターとして活躍する一方、ファッションや広告など様々なジャンルでの写真家としての顔も持つマルチプレイヤーだ。以前自分とある仕事をご一緒した振りに再会したけれど、髪がめちゃ長くなっててウケた(3年ぶりくらいw)。ロン毛をなびかせ、ふんわりとした人当たりとは裏腹に、光を読みカメラを構えた時の緊張感、そうねシビれたね。今回の撮影は、フィルムカメラオンリー、失敗・成功の概念でなく、まさに今を切り取る撮影となった。衣装を着たモデル、その化学反応をwatanabeの写真が加速させる。

まだ年明けの気ゆるさが残る1月の撮影、川沿いの夕焼けは寒くて凛としている。モデルの表情は亡命してきたかのように困ったような、何かを諦めたように訴えかける。Gueroの衣装は、ワーク、ミリタリー、テーラードなどメンズのベーシックから発想を得たものが多く、今回のメインのルックは軍服をモチーフにしている。日が落ち時が進むにつれて、自らを解放するように、飛び、仰ぎ、挑発し、生き生きと見るものを煽る。特に赤いライダースに光沢のガウンを羽織ったルックは、なんかもう楽しもーぜと言わんばかりに“陽”のパワーが全開だ。洋服と着るものの感情は深く結びついているのだなぁと再認識。
聞いたところによると、Gueroは新プロジェクトが進行中だとか(楽しみー!)。型に捉われないで活動する2人の新たなフィールドでの爆発が、今から楽しみでならない。

では、では、またね。

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けんちゃんの気まぐれRecommendとは?
けんちゃんの独断と偏見で選んだもの・こと・ばしょを、不定期で精力的におすすめするコラム。新たなものが生まれる場所の緊張感っていいよねー! ビビビッて感じ。話変わるけどこのコラム、mixiの紹介文の進化版な気がして来たw 年がバレるw

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