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サタデー・ナイト・フィーバー見ました

「サタデーナイトフィーバー・ディレクターズカット・4Kリマスター」見ますたー。

今さら? と思いつつ、やっぱりスクリーンで大音量で見てみるもんだね。深い内容やったわ〜。

とらぼるた〜(形容詞)

1978年日本公開の作品、当時ぼくは15歳でまだディスコも行ったことないので、洋楽ロックは聴いてたけど、ダンスにはピンときませんでしたが、サントラの曲はだいたい憶えてます。ビージーズいいわー。みんな「小さな恋のメロディ」が印象強すぎて、ビージーズがディスコなの? てすごい驚いたものでしたが。

ちょうど「スターウォーズ」の第一作と同時期で、まあ、ぼくはまだ子供なのでスターウォーズに夢中でしたが。

興行成績や観客動員とかも、その年のスターウォーズの次くらいにヒットしたんよね。そのくらい大ブームだった。

当時の18歳〜20代前半くらいの男の子なら、みんな映画館を出る時に自分がトラボルタになった気分でモテモテになった錯覚で踊ったりしたものでしょう。

それからテレビ放映のときも見たと思うけど、もう30年以上ぶりに見返してみて、ストーリーの細かい部分は忘れてた。濃密な人間ドラマやった。たぶんエロシーンとか暴力シーンはテレビではカットされてたろう。劇場で、ディレクターズカットならでは。

まあ、みなさんもダンスシーンだけ印象にあって、他は退屈くらいに思ってたかもなあ?

でも、当時もそのドラマ性に触れた批評とかもあったはずなのに、忘れちゃってたのかなあ。大人にならないとわからないことはあるね!

トラボルタがペンキ屋だったことは憶えてたんですが、複雑な家庭環境で、父親は失業中、兄は両親の勧めで神父になってたんだけど、自由がほしい、とか言って教会を辞めて帰ってくる。まずファミリーのドラマなんですよね。

で、トラボルタはイタリア系移民で貧しいブルックリンに住んで、川向うの上流社会、マンハッタンの、気取った広告代理店勤務のキャリアウーマンと恋をする。カルチャーギャップが描かれる。

そして、ここでもプエルトリコ移民との確執、根深い人種差別も描かれる。不良同士のケンカ。ウエストサイド物語も意識してたのかな?

彼女を妊娠させた友人の苦悩、自殺。。かなり暗い部分も描いてるんですね。能天気なディスコ映画ではなかった。ラストは彼女と結ばれてハッピーエンドに見せかけるんだけど、見終わった後から、いや、今見るとポリコレ的にはまったく正しくない、女性をひたすら不安に追い込んでばかりのトラボルタの情緒不安定や無軌道な青春像やんけ、と思ってしまいますが。

それも含めて70年代後半のアメリカを描いたワクワク感を、永遠にパッケージした秀作でしょうね。時の流れを越える価値のある作品。

劇中、トラボルタの自室にはブルースリー、ロッキー(スタローン)、ファラ・フォーセットと、当時の若者文化を象徴するアイコンのポスターが貼ってある。

そして「セルピコ」のアル・パチーノのポスターもある。

「セルピコ」パチーノはニューヨーク市警の警官役

トラボルタは「ちょっとパチーノに似てるわね」と言われていい気にになり

「狼たちの午後」のパチーノのセリフ「アティカ!」を叫ぶカットもある。

パチーノがブルックリン(!)で銀行強盗する映画

「セルピコ」も「狼たちの午後」も、シリアスな社会派映画の問題作ですよ。

パチーノはそういう映画ばかり出ていた。あとはギャング映画とか。

にも関わらず、そういう人をアイドル視できる空気があった。そんないい時代だったんだな〜、ともあらためて思い出す。

日本でも榊原郁恵が歌ってたし。(70年代はパシーノ表記)

ちょっと続編の「ステイン・アライブ」も、もうどんな映画か忘れちゃったけど、また見直してみようかな〜とも思いました。確かスタローンが監督になって、ひたすらダンスに打ち込み、練習するだけのスポ根ものみたいな展開だったと思うんだけど! 見直したら、また追記します!




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