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ロードバイクに乗り始めた、きっかけ。

それはとあるフォトグラファーでサイクリストの
ひとことのつぶやきから始まった、と思ってる。

「エスキーナに行きたい。」

このつぶやきのところから少しさかのぼる。確か2008年からJ Sportsでロードレースを観るようになり、そのスポーツのトリコになっていったのだけど、ロードレース中継を観ることとほぼ同時に始めたのがツイッターだった。
ただ一方的にテレビ局からの放送を観るだけじゃなくて、ツイッターと連動して、その場で思いついた疑問を「ハッシュタグ」を付けて質問のツイートをすると、全てじゃないけど答えが返ってくるシステムを使った参加型の視聴スタイルが自分にはとても新鮮で、ツイッターを追いかけながら、同じ時間に同じ中継をたくさんの他人と一緒に観ているような感覚が、妙に楽しかった。
そんなJ Sportsの放送に今では欠かせない一人で、当時からシクロワイアードの記事執筆や写真を寄稿していたのが「Kei Tsuji」という人物だった。冒頭の「エスキーナに行きたい。」とつぶやいた張本人である。
最初、シクロワイアードでこのKei Tsujiというクレジットを見て、当時シクロクロスで圧倒的な強さを誇っていた、辻浦圭一さんのペンネームなんかな?と勝手に思っていた。お名前の「辻」と「圭」をとってツジケイって感じで。もちろん別人なんだけれども。笑


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ちなみにボクはマウンテンバイクからスポーツバイクのキャリアをスタートさせた。10代後半からモーターサイクルに乗っていた影響もあって、サスペンションがついたマッチョなスタイルのマウンテンバイクにハマっていて、オンロード・オフロード問わず、ひとりでいろんなところへ走りに出かけてた。
ただ、いろんなところへって言っても、マウンテンバイクだと限界があることには薄々気づいていたし、オンロードだけで100km近く走るとめちゃくちゃしんどかったし、河川敷でバンバン抜かれていくロードバイクってどんな乗り物なんやろう?って興味を持ち始めていた頃だった。そこで、ツジケイがつぶやいた「エスキーナ」というキーワードにたどり着くのである。


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エスキーナって、何や?

彼がツイッターでつぶやいたそのワードをウェブですぐに調べた。エスキーナとは、当時は大阪・福島に店舗を構えていたスパニッシュバル。そんなとこが大阪にあるんやったら、メシを食いに行こう!ってことで、内心めちゃくちゃ緊張しながら店の扉を開けたことを今でも覚えている。店内のモニターでロードレースを観ることができたし、ここでロードレース観戦の面白さを教えてくれたし、自転車が好きな人たちのオアシスだった場所。ここ最近はキッチンカーで自転車レース会場をはじめ全国いろんなイベント会場に出没されているので、機会があれば味わってみてほしい。


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エスキーナへ何度か通っているうちに、幸い多くの仲間とつながることができ、自然とロードバイクの世界へと足を踏み入れることとなった。そしてロードに乗ることと、ラファを着ることは、イコールだった。
当時は自転車雑誌の綴じ込み付録でラファのカタログがあったり、ウェブで「自転車 ウェア シンプル」みたいなワードで検索すると、必ずラファが引っかかる。そして何より、エスキーナに集まる皆さんがラファをすでに着ていたことが決定打。その当時はブログでいろんな方たちがラファを着てサイクリングを楽しむことの世界観を綴られていて、その世界観に引き込まれていたことも理由のひとつ。そのブログ執筆者の方たちも必然とエスキーナに集う、という構図。ラファを着ることは必然なことだったと思ってる。


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ボクがロードに乗り始めたのが2011年の2月。初めてのロードバイクは、ちょっと背伸びしてトレックのマドンというカーボンロードに乗っていた。初めてコイツで100km近く走った時のインパクト「こんなに楽に速く走れるなんて。」は、未だに忘れられない。
そして2月末には初めてのグループライド。未だ自分史に残る伝説のエスキーナアワイチへ。当時のメンバーがまた集まって一緒に走ることは相当難しいんじゃないかと思う、最高のメンバーと。そんな奇跡の一日を動画で振り返ることができる贅沢。


※画像をクリックすると YouTube にジャンプします。

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https://www.youtube.com/watch?v=Lg5h4gSf3lQ&list=FLWyoUe7uRIPMFatzUQjJJKw

自分にとって記念の一日が動画として残されていることで、当時の楽しかった時間にいつでも戻れる。そして残されているのは動画だけじゃない。ライドをホストしたツジケイが撮った写真も残されている。


※画像をクリックすると Flickr にジャンプします。

スクリーンショット 2020-02-16 19.18.10

https://www.flickr.com/photos/57156509@N03/albums/72157626040996723

すぐに彼の写真のトリコになった。普通のグループライドとは何かが違う空気感を、未だに見て取ることができる。そして一瞬一瞬を収めることの楽しさを彼の写真を通して知り、いつの間にか自分も「彼のような写真を撮りたい。」と、自然となったんだと思う。


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この写真がとても好き。モトジさんと長く一緒にいる彼だから切り取ることができた一枚だと思う。撮る側と撮られる側双方のあうんの呼吸というか。


全ては、このアワイチから今に続くサイクリングライフが始まった。エスキーナというキーワードをツジケイが発していなければ、今の自分とは違う自分を歩んでいたのだろう。

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