ラストマイル感想（ネタバレあり注意）

ラストマイルを見てきた
あらすじなどは省略します

この世界は変わったのかを考えてしまった
事件が終わって多額の損害を出し、50円の値上げが実現された
おそらくはそのまま世界は回り続け、忘れていくだろう
こんなこともあったよね～的な感じで思い出されることがあるかどうかのような出来事になる

きっとこのような問題はずっと続いていくだろう

筧はこの世界を罰するためにこの事件を起こした
山崎はこんなこと望んでいたのだろうか
自分は一番目の犠牲となり、苦しみながら息絶えた
見方を変えればやり逃げした状態
これが見上げた勇気ならいらないよね

でも、なぜか一方的に攻められない気がする
格差が広がる中、このようなことが起きないとも限らない
筧の選択は間違いだが、こうでもしないと気づかなかった世界ってどうなのか
本社上層部は握りつぶし、処理に本社の人間を送り込みなかったことにしていた
こんな世界ならいらないってなっちゃいそうだなと

翻って主題歌「がらくた」の歌詞を見てみると、これは筧から山崎に向けて歌っている歌だとの考察をみた
あらためて歌詞を見てみると

30人いれば一人はいるマイノリティ　いつもあなたがその一人
僕で二人
（中略）
許せなかった何もかもすべてを　ずっとあなたを否定してきたそのすべてを
（中略）
例えばあなたがずっと壊れていても　二度と戻りはしなくても
構わないから　僕のそばで生きていてよ
どこかで失くしたものを探しにいこうか　どこにもなくなってもどこにもなかったねと　また笑ってくれよ
上手くできないままで　歌う二人はがらくた

米津玄師：がらくた

自分のせいで飛び降りたと責められ、誓約書のせいで訴訟もできず
その責任は自分にあるのか会社にあるのかを5年も調べ
結果やはり会社にあったのだと思い至り、この事件を起こす
やり場のない怒りをどこにぶつけようかと考え、社会に矛先を向けた
その責任の一端には消費者の存在もあるのかもしれない

--What do you want？
マジックワードに踊らされる社会と、先導しているつもりが自己洗脳に陥っている会社

この構造が変わらない限り次なる人が出てくる
だからこそ、「まだ爆弾はありますよ」だったのかもしれない

みんなで勇気をもって一気に休む
これも大切なことですね

にしても筧、もっと早くアンナチュラルやMIUの人々に出会えていたら、違う運命があったのかな…

大変良い作品でした