セガのフォグゲーミング構想が凄かった

PS5並みのスクープがファミ通に掲載されるらしい…

そんな情報でネットを騒がせ、発売されたファミ通で発表されたのは「フォグゲーミング」構想だった。
セガの発表したその他の情報に掻き消され気味だった「フォグゲーミング」だが、すごい構想だった。
本日(6/6)、Backspace.fmライブ収録(Backspace.fm #345回 )に西川善司さんが出演し、フォグゲーミングについて解説されていた。その内容があまりにすごい構想だったのでまとめてみたいと思う。

掲載されたファミ通


Backspace.fmではライブ配信のアーカイブを公開している(有料コンテンツ)
後日、Podcastとしても公開されるので、購入していち早く聞くもよし、Podcast配信されたものを聞くもよしである。

注意:
ここで紹介したのはBackspaceで紹介されていたことの一部に過ぎない
さらに、私というフィルターを通し、言葉を介したことで齟齬が起きている可能性がある。
言葉は思考する相手が発する際に一度フィルターにかかり、その言葉を受け取りまた改めて言葉にする私の間にもフィルターがある。言葉によって我々は常日頃から拘束を受けているのである。そのため、相手の意図とは違った受け取り方をされる可能性があるし、私もしているかもしれない。
だからこそ、Backspace.fm #345回を聞いていただきたい

6/13追記 ポッドキャストが公開されました


セガの構想の概要

全国にあるセガのゲームセンターをデータセンターとして活用し、低遅延のクラウドゲームを提供する。

これがフォグゲーミングの構想である。
一見するとあー、最近はやりのクラウドね、と思うかもしれないが、その裏にはすごいことが隠されていた。

1.セガがフォグゲーミング構想を行える基本的背景

① 全国1万数千店舗あるゲームセンター
 セガの筐体を設置しているゲームセンターが全国に約1万数千店舗、直営で200店舗程度ある。
② 店舗との通信には高速インターネットが既に配備済みである
 IPV6に対応済みで800Mbps程度の速度が出る通信網が既に敷設されている。
⓷ ゲーム筐体のマザーボードが元々数年周期でアップグレードされる
 もともと数年周期でアップデートされる筐体のマザーボードという環境がある。

2.現状のクラウドサービスの課題

どれだけ対策しようにも、結局最後にはサーバーまでの距離が問題となる。
 遅延を隠蔽しようにも最後にはサーバーまでの距離がネックになる。解決するためにはデータセンターを各所に設立する必要がある。しかし、新しくクラウドサービスに参入する者にとってそのコストは莫大で、失敗したときのリスクが大きすぎる。

3.セガの構想

元々ゲーム筐体1台に対して一つのマザーボードが設置されていたものを、性能を上げた一つのマザーボードへの換装を次回アップデート時に実施することで、店舗内にある複数の筐体の処理をまとめて行わせることもでき、かつフォグゲーミング対応可能にしよう。

ゲームセンター側のメリット:
1)マザーボード設置台数が少なくなる分、それぞれにかかっていた電気代がまとまることで安くなる。
2)今までは各筐体単位で管理していたものを中央制御可能になることで、定員さんを呼び出したりせずとも異常を監視できる。
3)人が少なくゲーム機が稼働していなくても、そこで別な処理を行うことで対価が得られる。

セガ側のメリット:
1)失敗したときの損失が少ない(元々予定されているマザーボードの進化に含めることができる)
2)ゲーム以外にも対応可能である(コンピュータリソースをARやVR、CGレンダリング、仮想マシンなど様々なものに応用可能である)

使用者としてのメリット:
1)低遅延である(近所のゲームセンターとつなぐことで1msec以下の遅延でゲームが可能になる)
2)その他にもコンピューターリソースが利用可能になる可能性がある(コンピューターリソースを路上自販機のように手軽に利用可能になる)

コナミのクラウドと違う点は、コナミはクラウドのため使用したお金はコナミに入る。セガのフォグゲーミングは、コンピュータリソースを提供した店舗にお金が入る(ゲームセンターに行って遊んだ際のお金が店舗に行くように)。
しかも、セガの構想では店舗のコンピューターの空きがあるところに、使用者をマッチングするため店舗にとっても機械を遊ばせる時間が少なくて済む。

4.まとめ

印象的だったのがセガの方が言ったという「街角の自販機のようにコンピュータリソースを提供すること」という言葉だ。自販機が路上にあることが珍しくない日本のように、気軽に利用できるコンピューターリソースがあることが当たり前になる日本がやってくるかもしれない。
元々、ある程度の通信環境が備わっている日本だからこそ、ゲームセンターが各地にあるからこそ、成せる構想だ。

ただのクラウドゲーム構想かと思ったら大間違いな壮大な計画がその裏には隠れていた。

(再掲)
注意:
ここで紹介したのはBackspaceで紹介されていたことの一部に過ぎない
さらに、私というフィルターを通し、言葉を介したことで齟齬が起きている可能性がある。
言葉は思考する相手が発する際に一度フィルターにかかり、その言葉を受け取りまた改めて言葉にする私の間にもフィルターがある。言葉によって我々は常日頃から拘束を受けているのである。そのため、相手の意図とは違った受け取り方をされる可能性があるし、私もしているかもしれない。
だからこそ、出典であるBackspace.fm #345回を聞いていただきたい
Backspace.fmではライブ配信のアーカイブを公開している(有料コンテンツ)
後日、Podcastとしても公開されるので、購入していち早く聞くもよし、Podcast配信されたものを聞くもよしである。

6/13追記 ポッドキャストが公開されました。


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