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思うように行動できない人が、はまっている4つのワナ

あなたは、本当はやりたいことがあるけどなかなか行動できない、やったほうがいいと分かっていても動けない、そんな経験がありませんか?

人が行動できないことには、理由があります。

個々によって違いはありますが、このコラムでお話しする「4つのワナ」にはまっているケースが大半です。

その「4つのワナ」が何なのか気づくことができれば、行動できる人になることは、難しいことではありません。

そもそも、世の中にいる大半の人たちは、行動できない人です。

いくつかの研究結果によると、行動する人は約20~25%、継続的に行動する人は約5%、行動しない人は約70~80%であることがわかっています。

この数字を見て、行動できない人が、けっこう多いことに驚いたのではないでしょうか?
それと同時に、「なんだ、自分だけじゃないんだ!」と、ちょっとだけホッとしたと思います。

行動できる人になるには、まずは一歩踏み出してみることが大事です。
とはいえ、勇気を振り絞って、大胆な一歩を踏み出す必要はありません。

このような考え方があります。

「たとえ毎日1%の改善でも、1年続ければ37倍になる」

1.01の365乗は37.78になるからです。毎日1%の改善、つまりこのコラムのテーマに置き換えると、「1%の行動」であれば、なんだかできそうな気がしませんか?

1%の行動が、たった1年で37倍になるわけですから、人生が変わらないはずがありません。その1%の行動の1つとして、今回のコラムを活用して、ちょっとしたことを変えてみてください。

さっそく、1つ目のワナから見ていくことにしましょう。

ワナ① やりたいことをやっていない

ふだんから、やりたいことをやれている人は、行動を続ける限り、ワクワクすることが次々とやってくることを知っています。

なぜなら、たくさんの行動を通じて、何度も体験しているからです。

一方、やりたいことをやれていない人は、そういった体験をほぼしたことがありません。だから、「失敗したらどうしよう」とか、「現状を変えるのが怖い」と感じて、現状維持を選択してしまいがちです。

しかし、そんな自分を責める必要はありません。

人間には、恒常性(ホメオスタシス)という機能があります。
現状を維持しようとする働きのことです。

たとえば、日本人の7割の平均体温は、36.6℃から37.2℃(テルモ体温研究所)と言われています。恒常性が働いているから、適温を保つことができているわけです。

この恒常性は、人の心にも働くと言われています。

安全を守るためにも、いままでと違ったことをやろうとすると、恒常性が働いて「変わりたくない!」と思うようになっているものなのです。

かといって、じっとしていても人生は変わりません。
まずは1%だけ、小さな一歩を踏み出してみてください。

ワナ② うまくいくことへの恐怖

不思議なもので、人は自分が成功することに、恐怖や不安を感じることがあります。

「うまくいかなかったらどうしよう」と悩む人はたくさんいますが、同じように「うまくいったらどうしよう」と感じて、成功を拒んでしまうものなのです。

それが、行動を止めるきっかけになることがあります。
なぜ、そのようなことが起こるのでしょうか?

人には、「成功不安」というものがあると言われています。

「成功不安」とは、心理学者のマティナ・ホーナーさんが提唱しました。

どういうことかと言うと、「自分が成功することで、ネガティブなことが起こるんじゃないか?」と不安や恐れを抱き、成功を回避してしまうというのです。

たとえば、お金持ちになったら嫉妬されるんじゃないか、ユーチューブやブログで人気になったら批判的なコメントがくるんじゃないか、という具合です。

私は本を出版する前、Amazonに書かれそうな悪いレビューを鏡の前で読み上げていました。正直きつかったですが、自分の中の恐れが減っていって、筆が進むようになったのを覚えています。

あなたが成功したあと、どんな嫉妬や批判がきそうか、考えてみてください。かえって気持ちが楽になって、足が軽くなるのではないかと思います。

ワナ③ 「~ない」という観念がじゃまをしている

「~ない」という概念がじゃまをして、行動できないこともあります。

「~ない」とは、たとえば、「自分にできるわけがない」「才能がない」「お金がない」「もう若くはない」「体力がない」などです。

あなたも、感じたことがあるのではないでしょうか?

これらのネガティブな概念は、多くの場合、両親の価値観、過去のつらい体験などがきっかけとなり、作られたものです。

ずっとネガティブな概念を握ったままだと、そこにたくさんのエネルギーを注ぐことになります。その状態のままでは、行動するほうにエネルギーを注ぐことはできません。

では、一体どうしたらいいのでしょうか?

1つ参考になるデータをご紹介したいと思います。

心理学者のデビッド・ダニングさんと、ジャスティン・クルーガーさんが、共同で発表した心理学理論のなかに、「ダニング=クルーガー効果」というものがあります。

これは、能力が低い人は自分を過大評価して、能力が高い人は自分を過小評価する傾向にあるという理論です。

つまり、あなたが「~ない」と自分を過小評価しているなら、じつは高い能力を隠しながら生きているということです。

それなのに、行動を起こさないなんて、とてももったいないと思いませんか?

あなたの素晴らしい能力が発揮されることを、待っている人はたくさんいます。
まずは、最初の小さな一歩を踏み出してみてください。

ワナ④ 確信できないことをやるのが怖い

「先のことがわからないから怖い」などと考えて、行動できない人がたくさんいます。

そういう人たちに、「全財産を自分の才能につぎ込んで、それが10倍になって返ってくると確信できたらやる?」と質問すると、「それならやる!」と答えるケースが大半です。

逆に、「確信できなかったら?」と質問すると、ほとんどの人は「それならやらない」と答えます。

ここでちょっと考えてみてください。

確信は、行動して初めて得ることができるものです。
行動しない限り、確信を得ることはできません。

そして、行動するためには、何かを手放す必要があります。いま持っているものを握ったままだと、新しいものは入ってこないからです。それは、両手で荷物を持っているとき、他の物を持つことができないのと同じことです。

そもそも、人は何かを得たときに感じる喜びの感情よりも、失ったときに感じる痛み感情のほうを強く感じるようにできています。つまり、何かを手放すとき、痛みを避けることはできないということです。

だからといって、いきなり全財産を手放したり、家族を手放したりする必要はありません。

ちょっとずつ、本当は必要ないもの、好きではないものなどを、手放していけばいいのです。

それは、これから手に入れるものと比べたら、「たいしたものじゃなかったな」と感じるときがくると思います。


いかがだったでしょうか。
自分に当てはまるものがいくつかありましたか?

思うように行動を起こせるようになると、夢や目標が実現する確率が上がり、スピードもアップします。なにより、行動できないときに感じるストレスも減るので、いっそう人生が楽しくなると思います。

今回のコラムでご紹介した4つのワナをかいくぐり、あなたがやりたいこと、好きなことをどんどんやってください!

本田 健

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