「線」ではなく「面」で繋がる。 1日で行う「Norming」で機能するチームを作る。
9月11日にハイマネージャー主催(@himanager_me)のイベント「OKR/1on1/CFR勉強会#1」を開催しました。6人のスピーカーが各々の事例、知見を共有し、30人の参加者と共にOKR・1on1・CFRについての学びあいの場となりました。
4人目は株式会社キュービックの影山さん。
「Norming」という手法を用いて、素早くチームビルディングを行い、かつ相互に助け合う「面」としてのチーム作りを行っています。ポイントは「いかに深い自己開示ができる場を作るか」。
前職で学んだという「Norming」の手法について、お話して頂きました。
「タスクが属人化」から「チームとして仕事をする」を目指したい
「チームのパフォーマンスを最大化するNorming」というテーマでお話ししたいと思います。
簡単なプロフィールですが、自分はIT出身でして、プログラマー・ITコンサルタントを経て、そのコンサルティング会社のひとり人事を10年ほどやっておりました。この5月から現職であるCUEBiC社に転職しました。初めてのベンチャーだったので、「これがベンチャーかー」という感じで、楽しく苦労をしております(笑)。
株式会社キュービックの影山さん
今日は、「Norming(ノーミング)」がチームのパフォーマンスを高めます、というお話をしたいと思います。
弊社は少し特徴がありまして、社員数とインターン数がほぼ同じという。合わせて300人くらいの規模です。
私が入った時は、チームの人数に対して仕事の種類が多く、一人が複数のタスクを持っていて、タスクが属人化している状況でした。なので、お互いの仕事については、概要は知っているけども詳しい状況はわからないし、仕事の相互サポートもそんなに多くないな...という印象を持っていました。
そこで、もっとチームとして仕事がしたいなぁと感じまして、そうだ、Normingをしよう、と思いまして、やってみました。
チームを短期間で一気に機能させる「Norming」という手法
Normingとは何かというと、チームビルディングの手法です。
私の前職であるケンブリッジというコンサルティング会社独自の手法でして、チームをつくったときに、機能するレベルまで一気に引き上げるための手法です。
ケンブリッジはコンサルティング会社で、プロジェクトが発足するごとに全然違うメンバーが集められて、すぐにお客さん先へ行く...というスタイルでした。なので、一瞬で機能するチームを作ることが求められていました。
まず前提として、組織の成長モデルとしてタックマンモデルというものがあります。
人が集まったばかりである「Forming」という段階、次にメンバー各自が自己主張を始めて摩擦が起きる段階の「Storming」、そこを乗り越えて規範や価値観が統一された段階を「Norming」と定義しています。この名前を取って、一気にチームをNormingの段階まですっ飛ばすということを狙いとしています。
深いレベルの自己開示ができる場を作る
やり方なんですけれども、まずは自分の役割・目標を話す、そして他のメンバー全員がその人に対して期待値を伝えてあげる、それを全員に回していきます。
Normingを行った後のメンバーのコメントをいくつか紹介します。
Rさんは自分の抱負として、「何を進めるにしても必要となる「巻き込み力」が弱い。必要なリソースに積極的に依頼をする。(相談できる人を社内に増やす)」と話してくれました。これは自分自身の課題を開示しています。このように課題意識を共有してくれると、どのようにサポートすればよいか、チームメンバー全員が理解して動けます。
また、私からNさんへの期待値として、「私は20%のタイミングでレビューするのが一番効果があると思うので、今後も遠慮せず声かけてね。
これからは浸透ですね。こっちが本番です。人事制度は制度そのものよりも運用がずっと大事なので、今後もオーナーシップを発揮してみんなの力を借りて進めていってください。」と伝えました。Nさんは私の直属の部下というよりは、部下の部下なのですが、私をどう使って欲しいかを伝えています。
あともう一つだけ。同じく私からIさんへのコメントで、「CCPCの運用、ありがとうございます。また、教材のブラッシュアップ、着実に進めてくれて頼もしいです。」と伝えました。これは承認になっています。
このように、CFRの要素てんこ盛りの相互コミュニケーションとなっているのですね。
これがメンバーには結構好評でした。感想としては、「とてもいい時間でした」とほぼ全員からもらいました。そして、これは少し情緒的なんですけれども、「コミュニケーションの場としてすごく質が高くて、絆が深まった」というような声だったり、「上司・部下関係なく、全員がお互いの期待を交換し合うのはとても有用だ」という声を頂きました。
チームが「線」ではなく「面」に
まとめっぽくなりますが、自分のミッションを宣言することで、お互いがやっていることを理解する。それから、自分の課題・成長テーマですね、「自分はここが苦手です」とか、「ここを強化していきたい」というところを宣言していく。このレベルの自己開示をチーム全員でしていくことで、深い相互理解ができると思っています。
それから、メンバーへの感謝を文字にして伝えることで相互承認につながっていますし、期待値を交換することで、誰がどんなサポートを必要としているかを全員が理解できて、サポートしやすくなる...という効果があります。
結果として、線でつながっていたチームが「面」でつながるようになったと感じています。仕事は、オーナーとして人にはついているんですけれども、その仕事をひとりがやるんじゃなくて、チームの仕事にチーム全体で取り組むというイメージになっているなと感じています。
上司と部下で1on1で解決していくわけではなくて、もうチームメンバー同士でサポートしあって解決しちゃうとか、マネージャーを通さずともチームでどんどん動いていく...という形ができたなと思っています。
ということで以上です。ありがとうございました。
株式会社WACULさんのオフィスを会場としてお借りしました!
ありがとうございました!
【2/26開催】OKR/1on1/CFR勉強会#4
OKR勉強会 OKR成功企業の運用ポイント 近年、Googleも取り入れて話題になっている”OKR”
ただ、新しい手法である”OKR”導入は日本企業ではなかなか難しく 導入に苦戦しているかと思います。
今回は日本の企業でOKRの導入を成功し、うまく運用している企業さまを集めて 勉強会を開催します!
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ハイマネージャー
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