#29 膝の解剖学

皆さんこんにちは、パーソナルトレーナーの古寺健吾です。

北海道札幌市で
フィットネスで人生を豊かに」をモットーに、多くの方の健康に寄り添うお仕事をさせて頂いております。

このnoteマガジンでは、主に「健康」や「身体」に関する内容の記事を毎週アップしていきます。

第29回目となる今回のテーマは

膝の解剖学

について。

▼概要

膝関節は、大腿骨脛骨膝蓋骨の3つの骨が組み合わさって出来ています。
脛骨の上に大腿骨が乗り、さらに大腿骨の前面には膝蓋骨があります。
また、骨の表面は軟骨で覆われており、関節が滑らかに動くようにできています。
特に歩行や方向転換、その他の多くの動作において痛みを感じることなく行う事が出来ます。

膝関節はいわゆる蝶番関節で、大腿骨と脛骨の間で曲げ伸ばしが可能です。
身体の中でも人間の動作に深く関わり、繰り返し使用する部位で、膝関節には身体を安定させたり、関節内で起こる摩擦や衝撃のダメージを減らす為の優れた機能が備わっています。

膝関節内の骨の表面は、それぞれ軟骨と呼ばれる水分の多いクッションの様なもので覆われています。
また、脛骨と大腿骨の間には半月板という柔らかい組織があり、2つの骨の軟骨への衝撃が吸収されるようになっています。
さらに膝関節は関節包という袋に包まれ、その中は関節液と呼ばれる液体で満たされています。
関節液は、関節を滑らかに動かす潤滑油の役割を果たすとともに軟骨に酸素や栄養を与えています。

半月板は大腿骨と脛骨の間にクッションの役目をする2つ(内側、外側)が存在します。
半月板は関節に加わる衝撃を吸収して軟骨を守り、さらに膝関節の安定性を高めています。

大腿骨と脛骨がグラグラしないように2つの骨は靱帯でつながれています。
膝関節の両側面にある内側側副靭帯と外側側副靭帯と、真ん中には前十字靭帯と後十字靭帯があります。

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▼膝の動作と筋肉

膝関節の動作は、屈曲と伸展があり、それぞれに働く筋肉は以下になります。

◎屈曲
・大腿二頭筋
・半腱様筋
・半膜様筋
・膝窩筋
・縫工筋
・薄筋
・腓腹筋

◎伸展
・大腿四頭筋
・大腿筋膜張筋

◎スクリューホームムーブメント
大腿骨の内・外側顆の関節面は大きさが異なり、内側上顆(下部)の方が少し大きい為完全伸展時には回旋が必要になります。
前十字靭帯が働く事で脛骨を内旋させ、スクリューホームムーブメントが行われます。
・屈曲時→大腿骨外旋+脛骨内旋
・伸展時→大腿骨内旋+脛骨外旋

▼膝蓋骨について

膝蓋骨は、太もも前面の筋肉と脛骨を繋ぐ腱の間にあり、膝を伸ばす際に筋肉の収縮を上手く脛骨に伝える為の滑車の役割を果たしています。

膝関節は、大腿脛骨関節と膝蓋大腿関節のことを総称した関節です。
どちらも膝蓋骨が重要になります。

膝関節の動作にも大きく関わっており
・伸展時→外上方
・屈曲時→内下方

にそれぞれ可動します。

大腿直筋や中間広筋が硬くなる事で、膝蓋上のうの可動性が悪くなり膝蓋骨の可動不全に繋がる。
※膝蓋上のう:膝蓋骨を可動させるキャタピラの様なもの

▼膝の疾患

◎変形性膝関節症

変形性膝関節症とは、膝の関節にある軟骨が徐々にすり減って骨が露出し、骨同士がぶつかり合う事で骨が変形してしまう病気です。
膝に慢性的な炎症や変形が生じ、痛みや足の変形などの症状が現れます。
2008年の厚生労働省の報告によると、本邦における自覚症状を有する変形性膝関節症の患者数は1000万人に上るとされており、40歳以上の男性の4割以上、女性の6割以上が変形性膝関節症をきたしており、変形性膝関節症の患者の男女比は1:4と、女性が多いという報告もあります。

女性や高齢者は内反膝(O脚)の傾向が多く、歩行時などにおいて膝に負担がかかりやすいのが特徴の一つです。
反張膝や過去に前十字靭帯の損傷がある方もまた、変形性膝関節症になりやすい特徴とされています。

特に高齢者では、大臀筋の弱化による骨盤の後傾姿勢、股関節が外旋位になる事で下肢の外側の筋肉(外側広筋、大腿筋膜張筋、大臀筋など)が硬くなりやすく、半月板などが外側に引っ張られます。
これにより、内側半月板の可動不全が起こり、膝の屈曲及び伸展時の動作がスムーズにいかず“膝が伸び切らない”という状態に陥ります。
さらに前述したスクリューホームムーブメントも起こりにくくなる為、変形性膝関節症のリスクは上がってしまいます。

重度になればなるほど日常生活に支障をきたし、最悪の場合、人工関節置換手術を用いなければならない状態に至るケースも少なくありません。

・内側広筋の強化
・外側の筋肉のリリース
・膝の伸展運動を日頃から行う
・骨盤や股関節の正しいアライメントを獲得する

こういった予防及び対策が重要になります。



最後までお読みいただきありがとうございました。

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