#34 広背筋の解剖学

皆さんこんにちは、パーソナルトレーナーの古寺健吾です。

北海道札幌市で
フィットネスで人生を豊かに」をモットーに、多くの方の健康に寄り添うお仕事をさせて頂いております。

このnoteマガジンでは、主に「健康」や「身体」に関する内容の記事を毎週アップしていきます。

第34回目となる今回のテーマは

広背筋の解剖学

について。


▼概要

広背筋は背面にある大きな筋肉で、筋肉の中でも比較的有名なものの1つです。
大きな筋肉であるという印象がありますが、実際は平面に大きな筋肉であるものの、厚みはそこまでないのが特徴です。
また、広背筋の下部にあたる部分はほぼ膜組織である為、そこのみを鍛えて筋厚を厚くする事は困難です。

広背筋が機能不全になると肩関節の動作(肩甲上腕リズム)をスムーズに行えなくなる事もあります。
肩関節内旋作用がある為、猫背円背のような姿勢が続くと肩関節の屈曲及び外転動作をスムーズに行う事が出来ず、肩こりや肩痛を引き起こす要因にもなります。

また、広背筋は呼吸において努力吸気(一生懸命息を吸う)の場面で胸郭を広げる役割もあります。

▼起始停止と作用

起始:仙骨正中仙骨稜、Th7~L5棘突起、腸骨稜
停止:上腕骨小結節稜
作用:肩関節伸展、内旋、内転
支配神経:胸背神経

画像1

広背筋の作用の1つである、肩関節伸展は180度屈曲位から元に戻るような(伸展)動作の際に強く働く事が分かっています。

停止部の上腕骨小結節稜には捻じれて付着しています。
これは屈曲動作を行うにつれ解けていきます。
肩関節伸展及び内転においては、対になっている屈曲及び外転動作を大きく行う事が重要になります。

また、一部の文献では、肩甲骨下角に触れていると記載があるが、このように肩甲骨下角に触れているのは約半数であるという報告もあります。
この為、肩甲骨の内転にはさほど関与しない事が分かります。

▼鍛え方

広背筋を鍛える際は作用を理解したうえで種目を選択しましょう。

肩関節伸展動作においては前述している通り、180度屈曲位から元に戻すような動作を用いる事で効率よく鍛えられます。
つまり、より強いストレッチ(伸張性のストレス)を加える事が重要となります。

広背筋は上腕三頭筋や大臀筋とともに、筋の弾性ストレステストにおいて高い数値を誇る為、伸張性ストレスをかけて鍛えるべき筋肉である事が分かります。
その為、下垂位から引いても働きは弱く、ダンベルロウイングなどモーメントが小さくコンセントリック(短縮性)メインの種目では効率が悪くなります。
シーテッドロウのマシンでも、胸にパッドがあるマシンでは十分にストレッチをかけることが出来ず非効率になりやすいのが特徴です。

一方で、ナローグリップで行うラットプルダウンやケーブルプルオーバーなどは伸張性のストレスをかけやすい為効率よく広背筋を働かせることが出来ます。

また、広背筋のトレーニングを行う際に「大円筋」を鍛える目的で種目をアレンジする事も少なくないかと思います。
しかし、大円筋においては支配神経こそ違うものの、筋の付着や走行、作用がほぼ広背筋と同じため、大円筋を単独で鍛える事は困難です。



最後までお読みいただきありがとうございました。

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