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記録性の喪失

写真が捉えるのは本当にそのままの現実なのだろうか。記録とは色や光を通じて一瞬を保存する行為ではあるけれど、その保存は必ずしも正確ではない。色を編集し、時間を圧縮し、あるいは順序を入れ替えることで、写真の持つ記録性は静かに揺らぎ始める。

写真は現実を記録するけれど、その記録は常に揺らいでいる。色や時間、演出の操作で新たな解釈が生まれ、ただの証拠が物語になる瞬間について。

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