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ニューヨークよもやま話

【ニューヨーク2022番外編】

2022年末ニューヨークツアーのあれこれをメモがわりに。

<食べたもの>
何せ自分は英語がニガ手なので、旅行先の食生活は日本でおなじみのファストフードや日本食に頼りがちである。

初日の夜は以前にも訪問したことのある「たばたラーメン」。こちらは東京の田端で修行したミャンマー出身の店主が開いた店で、以前訪問したときはまんま日本の中華屋さんだったが、だいぶアメリカナイズされてきたようだ。
(前回訪問時のブログ)

その後、支店の「Nippori」もオープン。Gershwin劇場の近くとあって2回ほど訪問したが、クローズしてしまった。そこで今回はひさしぶりにたばたラーメン本店へ。今回注文したのは、熊本ラーメンっぽい味わいの「侍ラーメン」と餃子。餃子は美味しかったが、ラーメンはダシがちょっと薄いかな?と感じた。

2日目のブランチはコロンバス・サークルのWhole Foods Marketで。ここのイートインスペースは以前にも利用したことがある。

ただ、以前も同じような時間に行ったのだが、デリのコーナーにまだあまり料理が並んでいなかった。前回はそこでスープなど買っていた。Uberで買い物をする人も多いようで、少し購買行動が変化しているのかもしれない。

そして、この日の夜はこちらも毎度お世話になる、ヒルトンホテルの前に出ている屋台のハラル・ガイズ。

ピラフの上に羊か、鶏、またはそのコンボをどっさり乗せた、ボリューム満点の一品。白いソースと赤いソースを付けてくれる。白いソースはかければかけるほどうまくなるが、赤いソースは調子に乗ってかけると痛い目に合う。

狂乱物価のニューヨークにあって、まだ10ドルでがんばっていた。お金も英語力もない旅行者には実に頼りになる店である。

そしてこちらもニューヨークに行ったときの定番、ゴーゴーカレー。

現在、欧米人にカツカレーが大人気のようだが、こちらでは日本とほぼ同じの金沢カレーが味わえる。吉野家撤退後はもっぱらここで日本のゴハンを食べています。

<ミュージアム>
昨年秋にオープンした「ブロードウェイ・ミュージアム」。さっそく行ってきました。

ビルの中にある施設なので、決して広くはなく、そのぶん多くのフロアを使っている。1階のエントランスから入ると、まず地下のロッカールームに荷物を預けるように言われ、そのあといろいろ英語で指示されたのだがさっぱりわからず、とにかく上に上がれというのだな、と検討をつけて何フロアか上がると、映像ホールがあってブロードウェイの歴史を紹介する動画を観る。ここは入れ替え制で、ウェイティングルームがある。

そこから1フロアずつ降りていくと、それぞれのフロアでテーマ別に人気作品、歴史を作った作品の衣装や小道具などが展示されている。各フロアに係員がいて、いろいろ説明をしてくれるのだが、何しろこちらは英検4級。しかも困ったことに、朝いちばんに行ったためにどのフロアでも「俺しかいない」状況に。

フレンドリーにいろいろ語りかけてくれるのはとても有り難いが、さっぱり分からない。ただ展示してある内容はどれも観たことのある作品なので「Wicked!」「Phantom!」と単語で答えて何とかしのぐ。そして次のフロアに行くとまた別の係員が話しかけてきて・・・と、なんだか少年マンガの「塔の各階に敵キャラがいて、倒しながら上にあがっていく」みたいだった。

写真を撮っていいのかどうかもよく分からなくて、写真があればもうちょっと具体的にいろいろレポートできたのですが、すみません。

展示はどれも興味深かったが、1階のグッズ売り場はまだあまり充実していなかった。もう少し時間が経ってから、また行ってみようと思います。

<マスクとダイバーシティ>
マスクに関しては、ブロードウェイの劇場はまだマスク推奨で、チケットを買うときにもそれに同意を求められる。なので劇場スタッフはみなマスクをしているのだが、観客席でマスクをしているのはちらほらという程度。自分はがっちり2重マスクしてました。ロンドンでは全くといっていいほど誰もマスクしてなかったので、それよりは多い。

そして、マスクをしていたのはアジア系、黒人が多かった印象。これは地下鉄の中などでもそう感じた。

一方、メトロポリタン・オペラに行くと係員すらマスクをしていない。

このあたりに、ちょっとした「分断」(主に所得面に端を発する)を感じた。気のせいかもしれないが。

ところで、ブロードウェイは、ダイバーシティの問題に積極的に取り組んでおり、もはや「白人しかできない」役などない。白人イメージの強かった、たとえばウィキッドのグリンダなども黒人が演じている。「ハミルトン」は意識的に黒人やヒスパニック、アジア人をキャスティングしている。

日本国内で海外発のミュージカルを上演する場合、ほとんどは黄色人種である「日本人」によって演じられる。実際には黒人や白人の日本人もいるのに、圧倒的に数が少ないために彼女ら、彼らが舞台で活躍する機会は多くない。

だから、もし日本の舞台に突然黒人や白人の俳優さんが舞台に登場したら、ひょっとしたら「違和感」を感じてしまうのかもしれない。だがその違和感は見ているうちにすぐ解消するはずだ。これはブロードウェイやウエストエンドで多様な人種がひとつの舞台に出演しているのを観てきた自分の経験としてそう言える。

日本人の中には、いまだに「白人の役は白人が演じるべき」と主張してやまない人たちがいる。個人の思想は自由だが、それを声高に言うのはやめてほしいところだ。

だってその主張が通ったら、前述のように俳優のほとんどが黄色人種である日本では、欧米発のミュージカルは上演できなくなってしまうではないか。

ダイバーシティといえば、ブロードウェイの劇場トイレで、こんな表示を見かけた。

これらは、いわゆる多目的トイレではなく、通常の男子トイレの前に掲出されていたものだ。

日本では、性別に関する多様性の問題を論じることは、人種に関する多様性の問題よりも、より抵抗を示す人も多いので、ここで多くは語らない。しかし、もうここまでやっている所もあるのだ、ということは知っておいたほうがいいのではないか。

<小ネタ>
トルコの料理人、「ソルトベイ(塩振りおじさん)」として知られるヌスレット・ギョクチェ氏がニューヨークに開いたレストラン。

中に入る度胸も財力もないので、もちろん前を通っただけです。

海外で日本語がデザインとして用いられているのはよく見かけるし、自分たちも外国語をそのように使っているからお互い様だが、久しぶりにインパクトのあるケースに出会ったので思わず撮影。

はっぴいえんどのファンでしょうか・・・

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