米国株マーケット考察 2020.10.23

マーケットサマリー

米国株式相場は反発。ダウ工業株30種平均は前日終値比152.84ドル高の2万8363.66ドルで、ナスダック総合指数は21.31ポイント高の1万1506.01で終わりました。

引き続き薄商いでニューヨーク証券取引所の出来高は前日比711万株減の8億8595万株でした。

ネタ不足の中、市場は昨日もヘッドラインニュースに影響されていました。

追加経済対策をめぐり、野党・民主党のペロシ下院議長は、思わせぶりなコメントの中で、トランプ政権・共和党との協議に進展があり、政権も議論を続ける意向を伝えました。

市場では、それを受け、与野党合意への期待が再び広がり、買いが先行しましたが、実際の交渉がどのように進展しているのかはよく分からないのが実態だと思います。

実際に、米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は与野党との政策相違は顕著で大統領選挙前に合意する見込みは薄いと発言しています。

大統領選については、2回目のディベートが注目されますが、市場の興味は非常に薄いようです。

経済指標に関して、(1) 米労働省が朝方発表した1週間の新規失業保険申請件数は、78万7000件と2週間ぶりに減少し、(2) 米不動産業者協会が発表した9月の中古住宅販売件数は14年4カ月ぶりの高水準と、経済指標の改善が相場を下支えしました。

用語解説


-新規失業保険申請件数ー失業者が失業保険給付を始めて申請した件数を集計し、季節調整を加え発表するもの。

本指標は景気の動向に敏感に反応するといわれており、景気先行指数として用いられています。

米労働省雇用統計局が毎週集計し、集計期間の翌木曜日に発表。米雇用統計の基準日である12日を含む週の結果は、それ以外の期間よりも注目度が高いです。

立沢 賢一(たつざわ けんいち)
元HSBC証券社長。
会社経営、投資コンサルタントとして活躍の傍ら、米国宝石協会(GIA)会員など多彩な活動を続けている。投資戦略、情報リテラシーの向上に貢献します。

・立沢賢一 世界の教養チャンネル
http://www.youtube.com/c/TatsuzawaKenichi

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