ウルトラ的3分間

お湯を注いで抽出を待つ3分間、カップラーメンよりも待てるのはなんでだろう。

最近ハンドドリップのコーヒーにめちゃくちゃハマっている。
渋谷のコーヒーショップ(名前は忘れた)、恵比寿の猿田彦珈琲本店で豆を買い、食後にドリップしたコーヒーを飲みながら作業をする。
まだお子ちゃまなので味は酸味控えめの口当たりは重ためなやつだ。

お湯を少し注いで20秒くらい待つ。この間にコーヒーの香りがぐっと香る。「今日も頑張ったなぁ。」そんな気分になることに気づく。

お湯を注いだあたりが少し膨らんだことを確認したらフィルターに沿って円を描きながらゆっくりとお湯を注ぐ。
どんどん濃くなるコーヒーの香りに合わせて僕の期待も膨らんでいく。

300mlのコーヒーができた。すぐにでも味わいたいところだがまだだ。
使い終わったコーヒーの粉を乾燥させるべく外に置かねばならない。風に飛ばされぬよう物陰にそっと。

そして僕はゆっくりとコーヒーを口元へと運ぶ。
まだまだ下手くそだから、「今日は酸っぱいな~」とか「これはうまい!」とか母親と感想を言い合うのが最近の日課だ。
今日のはどうやら成功みたい。酸味は少なく深みがある、ような気がしている。

ウルトラマンの3分間より長く、カップラーメンの3分間よりも短い。
この時間が愛おしい。


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