チョコレートは一口だけ

チョコレートは、食べ過ぎると鼻血が出る。
さらに、血圧も上がり、食べることが毒になる。

恋愛も一緒だ。
相手の全てを知ろうと欲張ると、不味い恋愛となる。

一口目から、欲望の波が押し寄せてくるが、その波に上手く乗らなくてはならない。
「もう少し食べたいけど、一旦水を飲もう。」
そうすることで、また次に食べる一口をより甘くさせるのだ。
食べ過ぎるより、たまにかじるその一口にフォーカスした方が、
人生をより豊かに、そしてよりあたたかい存在にさせてくれるのだ。

チョコレートは、時に薬になる。
顧客とのトラブルの時、通勤ラッシュの満員電車、仕事で失敗した時、そんな場面で食べるチョコレートは私のビタミン剤だ。
しかしこれもまた、食べ過ぎは禁物だ。
ミルク、、ホワイト、ビターを同時に食べる人もいるけれど、
それではせっかくの甘味、あたたかさ、ほどよい苦さが分からなくなる。

恋愛も一緒だ。
寂しさに負け誰かれと癒しを求め過ぎると、常に癒されたくなり、一番大切な人がわからなくなる。
大切な人と繋がらない時間があるからこそ、繋がった時にとろけるほどの甘いひとときを過ごせる。

いろんな味のチョコレートはあるけど、わたしが一番大好きなチョコレートを想い、一口目を思う存分味わい、このチョコレートは一体どんな人が、どんな想いで作られたんだろうと想いを馳せてみた方が、
出会ったチョコレートをより愛することが出来る。

私が愛してやまないチョコレート。

今日は久しぶりに会う大切な人と、一口だけチョコレートを食べよう。

撮影:@rugg_photo(https://www.instagram.com/rugg_photo/)