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キャンプ場で学んだSDGs

山奥の最深部にあるキャンプ場で管理人をしていたことがあります。そこには一見、水道があり、お風呂やシャワーがあり、キレイなキッチンや炊事場があり、温水洗浄式水洗トイレがありました。ロッジなら冷暖房完備!

こんな山奥まで文明の恩恵に預かれるとは!と感動していたのですが、次第に分かってくるのです。それは張りぼてな設備であることを…

場所によって手法は異なりますが、結局のところ自然豊かなところにキャンプ場がある場合、完璧な上下水道など整ってはいないのです。下手すると水洗トイレかと思っていた、その汚物の流れる先は、ただ地面に掘った穴に染み込ませていたり、そのまま川に流れていたりしていました。シンクに流す汚水も同じです。

トイレに関しては分かりにくいですが、確認は必要なのでは無いかと思います。汲み取り式、浄化槽式、バイオトイレなら環境に負荷をかけない方式と言えます。

シンクに流す汚水にも浄化槽式があります。これなら良いのですが、垂れ流しのキャンプ場なら問題です。エコ洗剤しか使えないところは浄化槽式の可能性が高いですし、強力な浄化槽を持っているところですと洗剤は何使っても良い、と聞いたことがあります。

問題は、それ以外の汚水処理といいますか、処理しないで垂れ流し方式のところです。そこを基準にキャンプ地を決めている方は素晴らしいと思います。エコ洗剤推奨なのに垂れ流ししているところもありました。

地元の人が川遊びしない川があります。一見キレイな川なのに。聞くと生活排水が流れ込んでるから…と教えてくれました。以前、田舎に物件を借りて住んでいたことがあります。排水は全て浄化槽と聞いていたのですが、実際にはトイレは汲み取り式、その他の生活排水は川に垂れ流しで、ショックを受けたことがあります。

いずれにせよトイレは事前に調べておき、どんな方式にしろその他の生活排水(食事後の洗い物、残り物等)は、直接排水しないことが良いと思っております。
強い食器洗い用洗剤を使って食器や調理器具をキレイにしても、排水されたらまた油分や汚れは分離してしまいます。因みに生物分解できるようにする洗剤はかなり高価ですね。

となるとどうするか?

キャンプ場で働いている管理人さんに教わったことは、汚れた食器や調理器具、残りもの(汁やソースまで)は、事前にキレイになるまで"プレ拭き"をすること、だそうです。それには古紙、新聞紙が最適です。もしくはAmazonで購入した際入ってくる紙のスペーサー。
これらでピカピカになるまで拭い取ってから、初めて洗剤と水を使って洗うのです。使った紙はもちろん燃えるゴミに。

更に上級者は「森と…」を使っています。
「森と…」は、ほかのエコ洗剤と全く違います。エコ洗剤は大抵、その成分のクリーンさとそれ自体の分解速度の速さを謳いますが、「森と…」は汚水全部をキレイにすることを主眼としているのです。

アウトドアが大流行している昨今、急速に自然と水が汚染されていると想像に難くありません。アウトドアでしていることを、家でも実践すれば、より環境保護に役立つと考えます。

そのカレーやハンバーグ、焼き肉を食べた油ギトギトの食器やダッチオーブン、一度"プレ拭き"してみませんか?

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