年末の夢、お賽銭は小市民の嗜み

宝くじを買った
年末ジャンボだ
毎年、年末ジャンボだけは必ず買っている、バラと連番の10枚ずつだけ

当たる確率は相当低いのは解ってるが、これを買うと年末がきた実感が湧くし、年明けに当選番号を確認して「今年も億はあたらなかったかー」と思うのが恒例行事になっている
親世代から続いている習慣なので、今さら辞めようがないというか、年末ジャンボを買わないと、年が越せないんじゃないかと不安にさえなる、一種の暗示
すりこみ現象だ。

子供の頃は、親が買った宝くじの当選番号を新聞に記載されてある番号で確認するのが楽しみだった
その習慣が38歳になった今でも続いているのだから、いい商売だなと思う、宝くじほど胴元が儲かるギャンブルもないだろう

いや、宝くじはもはやお賽銭のようなものなのかもしれない「どうせ当たらないだろう」と、思っていながら年末気分を味わう為だけに購入する
言わば、年越しチケットのようなものだ
年越しそばや有馬記念、カウントダウンと同じだ

しかしながら宝くじの本質は、一等に当選すれば一生働かなくても良いだけのお金が手に入るところにある
日本人の生涯収入の平均が2億とか3億だから、宝くじに当たりさえすれば、一生楽して暮らせるのだ
本来はその「夢」を売っているのが宝くじである。

今では年末の風物詩になっている年末ジャンボも
本来は「夢」を売るギャンブルなのである

では、実際に宝くじに当選したらどうだろう?
リアルに想像してみる

まず当選を知ってしまっても、他人にそれを言いふらす事はできないだろう
私なら誰にも言わずに隠し通す、強盗等に狙われたらたまらないからだ

そして適当な理由をつけて仕事は辞めるかもしれないが、アルバイト等をやりながら平穏に過ごすだろう
体を動かし、声をだす仕事だと健康を保てて良いかもしれない

欲しい物は今でも買えているので、そんなに求めないだろう
ただし家は買うかもしれない
ガレージ付きの一軒家、これが宝くじに当選したら欲しい物の1つである

ガレージには軽自動車1台(それほどお金はないというアピールである)と、SUVかオープンカーみたいな趣味の車を置きたい、どちらも海へ行く為である。

残りのお金は配当利回り等を受け取る為に分散投資し
手元にはわずかばかりの生活費を残して終わりだ

周囲には親の遺産が入ったとでも言っておこう
死んでなきゃ生前贈与だ、それと今の勤め先が早期退職で退職金をはずんでくれたとでも言えばいい

なにしろ、宝くじが当たったら「何億」というお金が手に入ってしまうので、それを隠すために派手に生活を変える事はできない

リアルに考えれば考えるほど、大金が舞い込んだら「どう隠すか?」「どう身を守るか?」
しか、考えられないあたり、私は小市民なんだなとつくづく思ってしまう。

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