うつわオンライン販売の中のハナシ。【KIGOCOCHIさんと対談②】
褻mono店主が気になる方々にお話を伺う「店主対談」。
第1弾は当ショップと同じうつわ屋さんの「KIGOCOCHI」さんです。
①会社員を辞め、二人はうつわ屋を始めた。
②うつわオンライン販売の中のハナシ。←イマココ!
③「職業:うつわ屋」を選んだ二人のこれから。
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丁寧に伝えたい、届けたいから、時間をかける
褻mono店主(以下、褻mono):日々の業務の話をお聞きしたいのですが、商品撮影や説明の文章を書くのも完全にお二人でされているんですか?
松田陽太さん(以下、陽太さん):そうですね。分担としてはカメラに関わることとサイトの構築、あと文章も最近は僕がやっていて。彼女はバナーであったりとかそういうデザイン系の業務のほかに発送の担当、という感じである程度の分担はあります。
褻mono:それもやっぱり元は違う職種だったから、経験があったわけじゃないですよね、お二人とも。
陽太さん:ゼロスタートですね、完全に。
褻mono:ちなみに同梱物なんかのデザインもお二人でされているんですか?
陽太さん:はい。僕等すべての作業外注は全部なしです。
褻mono:うわぁ、それはすごいな。ロゴとかも?
陽太さん:はい。今のロゴはそうです。
茉奈美さん(以下、茉奈美さん):前の移動販売のときのはデザイナーさんに作って頂いたんですけど。
陽太さん:デザイナー(茉奈美さん)が進化してきたのでロゴも作れるようになって(笑)。
褻mono:それは頼もしいですね!私はデザインのことが本当にできないので毎回頭を抱えています(笑)。日々の業務でこれが大変…みたいなことってあったりしますか?
陽太さん:文章ですかね。やっぱり手に取ってもらえない分、商品を魅力的に思って頂ける文章は、オンラインショップの中で一番大切だなと思っていて。
文章を書くのが一番時間もかかりますし、ゴールがないのでしんどいですね。いいと思って書いても、3日後に見たら「あぁ、なんか響かんなぁ…」みたいな…。なのでずっと終わりのない作業みたいな感じですね。
褻mono:めちゃくちゃわかります…。
私も新しいうつわが入荷すると、嬉しい気持ちに混じって「あぁ、文章…」という気の重さがあります(笑)。
そこがまた実店舗のお店と違って時間がかかる部分でもあるし、ネットショップだからこそ丁寧に説明したい部分ですもんね。
褻mono:ネットショップを運営する上で、お店についての発信はSNSが欠かせないと思うんですが、今は主にInstagramでの発信が中心ですか?
陽太さん:ですね。完全にそこは僕に一任してもらっているんですけど、現状の考えとしてはInstagramの投稿に関してはカタログとしてご覧頂ければいいなと思っていて。
インスタグラムで言うと、それこそ褻monoさんの人間味あふれる投稿が素敵だなと思っているんですけど。
褻mono:ありがとうございます…!
陽太さん:僕、そういうのを出すのがどっちかというと苦手なタイプなので、完全にカタログというぐらいの勢いで(笑)。
褻mono:なるほど。ネットショップってたぶん世間のイメージよりも、やるべきことが多いじゃないですか。そこがだから意外と大変ですよね。
陽太さん:はい。それこそ商品写真とか、撮った後良くても一ヶ月後に見たら「あぁ…変えたい…」ってなったりもしますし。
褻mono:うんうん(深く頷きながら)。
そのうつわを、誰に届けたいか
褻mono:KIGOCOCHIさんのサイトってすごくおしゃれだし、若い人が見やすいだろうなぁっていつも思いながら拝見しているんですけど。例えばそんな風に「この年代の人に届けたい」みたいなこだわりはあったりしますか?
陽太さん:僕等と同世代か30代ぐらいの、うつわに興味がいま向いていない人達に届けられたらいいなっていうのが最終地点にあって。
元々オンラインショップを始めたときも、今言ったような方々に届けたいという想いからスタートしたんですけど、ただ中々最初からそこの層を狙うのってすごく難しくって。
やっぱり多くのうつわ好きに受け入れられて、ある程度KIGOCOCHIというものが世間に認知されてこそ、うつわに興味のない人にも届くんだということに気付いて。
なのでまず今はうつわ好きの方にも買って頂けるような紹介文であったり、セレクトであったり、ということを意識してはいます。
茉奈美さん:最終地点は同年代ぐらいの方々に向いているからこそ、色使いやフォントはそこに合わることを意識してますね。
褻mono:そのお話、私もすごい共感できるところがありますね。私も今30代で、同年代ぐらいの方に届いたら嬉しいなと思っていて。その上で、うつわ屋としてはうつわ好きの人口を増やせたらいいなと。それがご協力頂いている作家さんのためにもなると思うので。
そのためには、うつわのことをあまり知らない方々にも気軽に見て行って頂けるお店にしていけたらいいなと思って褻monoを運営しているので、そういう意味でも若い世代の方々に向けてというのはすごい共感できますね。
若いうつわ屋だからこそ、
若い作家さんと共に成長したい
褻mono:あとは作家さん的にもですね、褻monoは有難いことに現状幅広い年代の作家さんにご協力頂いているんですけど。いつも思っているのは今から陶芸家として成長していくぞっていう作家さんともぜひ一緒に成長していきたいっていう気持ちがあって。
陽太さん:実は僕等も最近すごいそこ意識していて。
褻mono:おぉ!そうなんですね。
陽太さん:今も既に取り扱っている作家さんは、陶芸家とか窯元として既に名のある方が多いんですけど、今アプローチしている方は、同じようにこれから10年20年一緒にうつわの世界を盛り上げていけるようなスパンで考えられる人、という部分は意識してます。
褻mono:一緒ですね。なんだか嬉しいです!
褻monoもうつわ屋としてはまだ若いので、作家さんに提供できることって何だろうと考えたときに、大分おこがましいですが若い作家さんの作品を発表する場所というか、そういう機会を提供できるというのは一個メリットになるのかもしれないと思っていて。
自分よりも人生経験豊富な作家さん方にもお力添え頂いているので、それはその方々の胸を借りる想いでというか、熟練した作品も扱わせて頂きつつ、一方で自分と同世代とか、若い世代の方の作品も取り扱っていけたらなぁなんて思っています。
陽太さん:僕等もそれこそこの間、若手の作家さんの取り扱いを開始する際に、作家さん的には初めての取り扱いのショップだと言って喜んで頂けて。そのことがすごく嬉しかったですね。
褻mono:あぁ、それは嬉しいですね…!
茉奈美さん:あと、うつわの制作はすごく好きだけど、販売に関してはあまりわからないという方も多いじゃないですか。本当にいいものをつくられている方がすぐ近くにいて、でもSNSはやり慣れていないという方もいて。「これはもう私達が魅力を伝えるしかない!」みたいに思いますね(笑)。
褻mono:わかります。私もうつわ屋を始める以前は広告の制作会社でライターとして働いていたので、文章を書いたりすることで微力でも作品の魅力を伝えるお手伝いができるんじゃないか、と思ったところが大きくて。作家さんの中にはうつわの制作に実直でアピールが決して得意じゃない方もいらっしゃると思うので。そういうところで役に立てたらいいですね、我々が。
茉奈美さん:そうですね。そう思います。
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パート②はここまで!
パート③ではKIGOCOCHIさんのこれからについてお伺いします!
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