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白黒はっきりつけるか

小学生の頃に近所に住んでいた友達が私に『オセロ』というボードゲームを教えてくれた。

初めて知ったとは言え、ルールをちゃんと教わったのに私は連戦連敗でボロ負けしたのでショックで「何だ?このゲームは・・・」と興味を持った。
その出来事が幼い自分は余程悔しかったのか、オセロについて研究?練習?のようなものをそこから開始するようになる。

しかし自分を負かした相手にもう一度勝負を挑んでオセロで勝ちたいと思っていたワケではなく、純粋にオセロができるようになりたいと思ったのだ。
だからその子とオセロで対戦したのはそれっきりという事になる。
いや、もしかしたら大昔の事だから「まだこの程度では敵うまい・・・」と練習をしている内に再戦を挑むのをすっかり忘れていたのかもしれない。

ともあれ、その出来事のおかげで少なくとも家族の中では一番強くなったし誰と勝負をしても意外と勝てるまでに成長した。
「言うようになったじゃない」と周囲からはツッコミされそうだけどオセロは今でも好きだ。ルールは簡単だし、見た目的にもわかりやすい。
一カ所ばかりを見つめないで常に全体を俯瞰して考えて、このマスを相手に奪われたら将来的にあのマスが奪われて最終的に負ける・・・と予想を立てながらその予想を成立させないために妨害したり、途中までは形勢不利でも4つ角さえ先に抑えておけば最後には結果を大どんでん返しできる可能性もあるなど、勝つコツは色々だ。

ただ、最初にボロ負けしていなかったらオセロについて興味を持たないままだったかもしれないので教えてくれたその子には今でも感謝している。
大人になってからは彼女は海を渡って日本にはとっくにいないけれど。