一男性が見た成長と変化

　この主人公は人の変化も、成長もよく見ています。

　俺も感じることだが、成長すると人は変わる。人それぞれで様々な変化がある。
「地味な奴、おとなしい奴に限って地道に頑張って、優秀な大人に育つんだ。」
　子どもの頃に地味な子、おとなしい子に限って地道に頑張って優秀な大人になり、それぞれの仕事でさらに頑張って働く。子どもの頃は勉強ばかりでおとなしかったが、親も医師だったのもあり医師になった者もいる。
「変わり者や不思議ちゃんに限って、独自の道で頑張るんだ。」
　子どもの頃に変わり者だった子、不思議ちゃんだった子に限って独自の道を進んで、彼らのそれぞれの道で働く。風変りでも不思議でも、独自に頑張るのも良いと思う。
「ヤンキーや学校出てすぐ仕事や結婚するような奴に限って、若くして父や母になるんだ。」
　不良やヤンキーや低学歴で仕事や結婚の皆に限って、昨今の高学歴、少子高齢化の社会でも若くして働き、父母になる。必ずではないが、大抵は息子や娘も父母と似たように育つ。別に嫌な者はいないが、俺は大学卒業なので別次元の存在にも思う。
「太くてオタクから痩せて趣味人に変わったな。」
　昔は太くてオタクだったが、痩せて趣味人になっていたのは男女ともいる。家に籠もって同じことばかりしていないで、外出や運動で痩せると同時に趣味も増やして、同じことばかりするオタクから多趣味な趣味人に変わったのだろう。
「男の子みたいだったのに、大人の女性になったな。」
　子どもの頃は男の子みたいだった女の子がいたが、彼女も女性として成長して、大人の女性の魅力を備えていた。
「必ずじゃないけど、お笑い芸人みたいだったのが俳優や女優みたいに変わるのもいるんだ。」
　こちらも必ずではないが、子どもの頃はお笑い芸人みたいだったのが、成長して男性は俳優、女性は女優のように変わる者も何人かはいる。昔は元気が良い、おもしろいばかりだったが成長してそれぞれの魅力が出てきて、男性が俳優に、女性が女優に近づくのもあるだろう。
「子どもの頃はずっと太かったあいつか。綺麗になったな・・・。」
　昔は太かった女の子が痩せて美人になっていたのは、こちらも凄い成長であり変化だった。女の子の頃はそうではなくても、大人の女性になると綺麗になるのもある。また、小さい頃太くて成長して痩せるのも男女ともいるが、男性より女性が多い。
「伝わらないだろうけど、俺も言いたいことがあるんだ。」
　太かったのに痩せて綺麗になった彼女に、俺も家でも思いつく限りの気持ちを文章化した。
「俺はお前の昔のイメージも覚えているからな。」
「痩せて変わったんだから自信をもて。過去にとらわれるな。」
「お前が食べてばかりいた食べ物を全部返せ。いや、この先はお前ばかり食べないで皆とも食べ物も分け合うようにな。」
「今は可愛い服も似合う。存分に着飾ってくれ。」
「今は美人なくらいだから誰も馬鹿にしない。俺よりもっと良い優しい男性と幸せになってくれ。」
「太かったのに痩せて変わった人は男女ともいるからな。彼らも認めるようにな。」
「お前は昔のことをしつこく言わないが、昔を懐かしく思うのはないのか。」
「一度はまた地元にも来てくれ。皆も俺もお前を見たいと思っているからな。」
　彼女と無理に好き同士になろうとは思わないが、俺も彼女への思いは尽きない。
「あいつは変わっていないな。」
　ただ、大人になっても若く見えるどころか、子どもに見えるくらい変わっていない者もいる。
「あいつも猿みたいなまま成長したな。」
　見た目も言動も猿に似ていて、皆も「猿」と呼んでいた男性が、子どもの頃のまま全く変わっていなかった。彼も夫や父になったかはわからないが、大人の男性に成長しても素直で、見た目も猿に似たままなんて可愛いくらいだ。
「あの子も大人の女性なのに少女みたいだ。」
　一人前の大人なのに、10代の少女のような若い見た目の女性もいた。この先どうなるかはわからないが、彼女もいつまでも少女らしさも、純粋さも失って欲しくないと思う。
「皆も変わったのなら、俺も元気すぎな男子から冷静な大人の男性に変われたのかな。」
　成長すると人は変わる。俺自身も元気が良さすぎな男子から、冷静な大人の男性に変われたとは思う。この先も成長していきたいとも、俺達自身を磨いていきたいとも思う。