毎日漫才136 コント「ホームラン」

コント「ホームラン」
選手と頭に包帯を巻いた少年が病室にいる

選手「この前のドームの試合も見に来てくれたらしいね」
少「…」
選「次の試合で僕がホームランを打つと約束する。これが次の試合のチケットだ」
少「…」
選「確かに成功率はかなり低いかもしれない。でも勇気を出して受けないとダメなんだ!」
少「…」
選「僕がホームランを打ったら脳の手術を受けてくれるね?」
少「…お前のホームランボールが当たったんだよ!」
選「すまなかった」
少「お前のホームランボール当たって脳に障害が出てんだよ!」
選「すまなかった。確かにホームランはそういう危険性もある。でも僕のホームラン観れて良かったよね?」
少「清原観に行ったんだよ!お前観に行ってねえよ!」
選「すまなかった」
少「清原のホームラン観たかったのに代打で出てきた知らねえ選手がホームラン打って、それがぶち当たってんだよ!」
選「悪気はなかった。ホームランをプレゼントしようと思って」
少「お前阪神だろ!敵チームのホームランはプレゼントじゃなくてミサイルだから!」
選「すまなかった」
少「…2回目だぞ」
選「…」
少「お前にホームラン当てられんの2回目なんだよ!狙ってんのか!」
選「すまなかった」
少「…二度とレフトホームにぶち込むな!」
少「1回目は手術受けなくて良かったのに、2回目で手術受けることになってんだよ!めちゃくちゃ成功確率低いんだぞ!」
選「でも手術は受けないといけないんだ」
少「怖いよ!うー(泣く)」
選「絶対ホームランを打つ。(チケットを渡す)…だから手術を受けてくれないか?」
少「…次当たったら確実に死ぬって言われてんだ」
選「…え?」
少「3回目当たったら確実死ぬ。もう2回目だ」
選「…」
少「(チケットを見る)レフトの席じゃねえか!次の試合で絶対ぶち当てるだろ!」
選「…ツーアウトって事か」
少「は?」
選「ホームランなのにツーアウトか。皮肉なもんだな」
少「帰れ!」
選「(帰る)」
暗転、カキーンという音が鳴る
ナレーション「(名前)選手、ホームランです!」
明転、少年がテレビを見てる
少「…代打としては優秀なんだよな」

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